2015年6月24日水曜日

今日明日の問題ではないが、通貨ユーロは上昇よりも下落が気になる

今日明日の問題ではないが、通貨ユーロは上昇よりも下落が気になる

市場の関心は、ギリシャ問題でいつもながら結論が先送りされる中、本日24日(現地時間の昼過ぎ)にユーロ圏財務相会合や首脳会議は、タイムリミットの迫ったギリシャへの支援を巡る最後の舞台となり、その結果で、EURUSD動き、ドル全体の動きが強まってくることが容易に予想できる。

予想は先にギリシャが示した新提案を、債権者側が了承し、『めでたし、めでたし』で、月末のIMF支払は無事に済ませることになりそうだが、ギリシャ国内での反対運動をどのように抑えることができるのだろうか?

もちろん、失敗すれば、ドル高=ユーロ安は必至で、円クロスでは円買いが強まり、対ドルではドル買いの流れとなり、結果としてUSDJPYの動きは鈍いも、ドル高傾向が続くと思われる。

大方の予想通りに、成功すれば、EURUSDは買われ、ドル売りの方向性が強まると思われますが、ドルへの信認は予想外に強く、通貨ユーロの信任をどこまで取り戻せるかは、非常に疑問!

昨日、パウエルFRB理事が『9月利上げの可能性は5割、9月と12月の計2回の利上げを予想』とあるように、FRBの利上げ期待によるドル買いの流れは、そう簡単に止まりそうにない。

また、一番心配しているのは、なんとかギリシャの債務返済交渉、無事に成立したとしても、5年前の『ギリシャ危機』と同じで、結論を先延ばししながら、借金を増やすやり方にでもなれば、よほど世界的に景気が回復し、貿易輸出が急増でもしなければ、次の解決策はなくなる。

現状でもギリシャ国民は、年金半減、失業増加、増税に苦しんでいる。債務減免以外に、何が根本的な解決策となるのであろうか? 市場では早くも7月~8月の返済に、第3次支援プログラム300~500億ユーロが必要ではとの声も聞かれる。

もし、自分が年金生活者で、年金支給額が半減され、しかも、増税となったら、どうなるのだろうか? 考えるだけでぞっとする。日本はそうなって欲しくはない。

ギリシャの失業率は25%台で、若年の失業率は倍以上で、債務危機と支援の条件として課された財政緊縮策により、ギリシャはGDPの1/4をうなっていると言う。

そう考えれば、既に多くの弱気材料は相場に織り込み済みで、ドイツやフランスの景気回復は本物と思われるが、ギリシャの根本的な問題が解決できない限り、通貨ユーロの上昇は一時的で、下落が気になってしょうがないと、思うのは私だけであろうか?

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