2015年5月31日日曜日
今週の為替相場を考える(6月1日~4日)
今週の為替相場を考える(6月1日~4日)
本当は米経済は予想外に強い? 強弱混在!
米経済指標の発表で、一喜一憂する値動きが予想。
ギリシャ問題にEURUSDを積極的に買う動きも少なく、EURショートの巻き戻しに一時的に上昇するのみ。
123円台まで買い進まれたUSDJPYは、当局者から円安を止める積極的な働きかけも見られず。上値を試す動きは続く。
NZDUSD+AUDUSDも続落景況は止まらず、「追加利下げ期待+自国通貨安政策」に、売りの流れが続く。
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為替市場では不確実性の時期に入り、FRBの利上げ時期は6月、9月、12月、来年年央、当面利上げなし、など、市場では予想が分かれています。
米第1四半期GDP-0.7%の停滞でも、アトランタ地区連銀の「GDPNow」では、米第2四半期GDPは0.8%を予想しています。先日のFRBの公定歩合議事録では、「4地区連銀が引き上げを提案」していますが、直近の米経済指標は強弱が混在しており、GDPの構成品目の統計でも、良し悪しのばらつきが目立っています。
FRB関係者の間でも意見が分かれ、イエレンFRB議長は「年内の利上げ」を予想し、影響力の強い、FRB内で影響力の大きい、フィッシャーFRB副議長は「利上げは近付いている」利上げの可能性を強めながらも、「海外経済に及ぼす影響を考慮する必要がある」という。
また、連銀のなかで最も重鎮となるNY連銀。ダドリーNY連銀総裁も「年内に実施することで市場とFRBのコンセンサスができている」と言う。そして、「今後の指標次第」と全員が共通した発言となっています。うがった見方をすれば、年内の利上を前に市場のコンセンサス作りで、「いざ、利上げ開始」となった際の市場のインパクトを軽減することも意識しているかもしれません。
少なくとも、ギリシャ問題が根本的に解決できなければ、EURUSDのボトムアウトは考えにくく、FRBはギリシャリスクを考えれば、早期利上げの開始を決め打ちできないのでは? と推測します。
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USDJPY
118.50~121.50円のレンジ上限をあっさり上抜け、124円台半ばまで上昇。USDJPYも2007年7月の高値を超え、2002年11月の125円を目指す動きが続いています。予想外に押し目も鈍く、買いそびれた人が買えない値動きで、125円のサイコロジカルのポイントを超え、どこまで上昇するのか? 過去の値動きから125~130円は揉み合いも少なく、このレンジのいずれかターゲットで、市場では127~128円を目指す声が多いことも事実です。
EURUSD
ギリシャ問題、特に6月5日のIMF支払いの可否は重要。ECBは月間600億ユーロのQEを実施中で、ユーロにとってはマイナス要因ながら、ユーロ安の影響に景気が回復しつつあり、強弱が混在。やはりギリシャ問題が相場の不確実要因で今週に返済が迫り、6月中に16億ユーロIMF支払いができるか? まず、確認する必要があります。先週1.0800を底値にし反発、1.0800~1.1000のレンジに入りやすくなり、1.1000を超えると1.1100~1.1200のレンジへ、逆に1.0800を割り込むと1.0650~1.0800のレンジへスライドすることになりそうです。
AUDUSD
0.75~0.79のレンジに逆戻り。先の豪中銀議事録では「豪ドルは更なる下落の可能性があり、下げを必要としている」と、直接的にAUD安へと誘導。28日の第1四半期民間資本支出は悪すぎ、ロウ中銀総裁も利下げ余地を示唆、6月2日の豪中銀金融政策では、政策金利2.0%の据え置きが予想されているが、利下げの可能性は残り、結果を見守る動きと、仮に、据え置きなれば、直後は一時的な買いが考えられるも、声明から次回の利下げ期待した、AUD売りへと変化する可能性も高い。
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さて、今週のメインイベントは、
ギリシャ6月4日期日の「IMFへの返済」、「BOEとECBの金融政策」+「ドラギECB総裁の記者会見」、「カナダ+米国の雇用統計」、「豪+ユーロ圏のGDP」と、多くの重要なイベントが予定されています。
6/1(月)
10:00 CNY国家統計局 製造業PMI
10:45 CNYHSBC 製造業PMI・確報値
17:00 EUR製造業PMI・確報値
17:30 GBP製造業PMI
21:00 GER消費者物価指数・速報値
21:30 USD個人所得+個人支出
23:00 USDISM製造業景況指数
6/2(火)
13:30 豪中銀金融政策発表
17:30 GBP建設業PMI
18:00 EUR消費者物価指数(HICP)
23:00 USD製造業受注指数
6/3(水)
10:30 AUD第1四半期GDP
10:45 CNYHSBCサービス業PMI
17:00 EU総合PMI・確報値
17:30 GBPサービス業PMI
18:00 EUR小売売上高
20:45 ECB金融政策発表
21:30 USD貿易収支
21:30 ドラギECB総裁記者会見
23:00 USDISM非製造業景況指数
03:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
6/4(木)
10:30 AUD小売売上高
20:00 BOE金融政策発表
21:30 USD第1四半期 非農業部門労働生産性+単位労働コス
21:30 USD新規失業保険申請件数
23:00 CADIvey購買部協会指数
6/5(金)
18:00 EUR第1四半期GDP・改定値
21:30 CAD雇用統計
21:30 USD雇用統計
01:30 ダドリーNY連銀総裁発言
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