今週の為替相場を考える(5月18日~5月22日)
宴はいつまで??
英総選挙直後からのGBPUSDの上昇は素晴らしい! 「sell the rumor, buy the fact.」で、先のスコットランドの国民投票前後の動きを再現している。
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これが長続きし、さらに増幅しているのは、最近の米経済は雲行きが怪しい? と思われているからである。直近の米輸入物価は弱く、貿易赤字が拡大し、小売売上高など弱くGDPが下方修正されるとおもわれており、だれが考えてもドルロングは考えないだろう。
おまけに、独を含めユーロ圏各国の債券利回りは急進し、急速に米国との金利差が縮小していることもユーロ買いに拍車をかけている。
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いつもながら、日本のことがテーマになることはなく、世界で独り勝ちと思われていていた強い米経済がどうもぱっとはせず、FRBの利上げ時期の先送り感がさらに強まっていることにより、ドルロングの巻き戻しが続いている。
第1四半期は「寒波+ドル高+原油安+西海外港湾スト」の要因に前期比年率で0.2%まで落ち込み悪かったが、第2四半期からは回復するとの期待を見事に裏切る昨今の米経済指標と、予想の下方修正が目立つ米GDP予測。
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GBPUSDをよく考えれば、BOEは成長見通しを下方修正し、利上げは来年中ごろまでお預けすになりそうであり、来年と思われているEUからの離脱を問う国民投票の実施で再びGBP相場に売りプレッシャーをかけられることもあり得る。
また、EURUSDはギリシャの問題を先送り・先送りしていることで、目先の危機は回避されているが、時限爆弾を抱えて歩いているだけ。いつどうなることやら分からず? 期待はECBのQE後の経済の回復傾向だけである。
これだって、ギリシャの決定次第でどうでも変わる可能性もないとは言えず、どこまでEURUSDが上昇することができるか? 不安でもある。
中国の成長ペースの鈍化は、PBCの度重なる利下げで回復できるのか? RBA+RBNは自国通貨安政策を維持しており、AUD+NZDも安心して買える通貨とは言い難い。
となると、相変わらずの不美人投票!
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まあ、先のことはあまり考えず、テクニカルで頑張って目先の取引をすることも一案。なれば短期トレンドはドル売りを継続中。
金曜日の米ミシガン大学消費者信頼感指数後の、ドル急落をみていれば、市場参加者のドル売りはそう簡単に止みそうにない。少なくとも今週のFOMCでドル買いを期待する声も少ない。
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今週の経済指標・発言、その他から
有用なものをピックアップすると以下の通りとなるが、メインイベントはFOMC議事録だろうと思われるも、BOE議事録も豪中銀議事録も気になる。それと発言で、ボロッツ・カナダ中銀総裁発言、実施は不確かながら、ドラギECB総裁発言(?)、イエレンFRB議長経済見通しについて発言(?)も重要。
5/19(火)
豪中銀議事録
NZ中銀インフレ期待
英消費者物価指数
ボロッツ・カナaダ中銀総裁発言
5/20(水)
日本第1四半期GDP
BOE金融政策委員会議事録
FOMC議事録公表
5/21(木)
英小売売上高
ECB議事要旨公表
ユーロ圏消費者信頼感・速報
米フィラデルフィア連銀景況指数
米中古住宅販売件数
米景気先行指数総合指数
ドラギECB総裁発言(?)
5/22(金)
日銀金融政策決定会合+黒田日銀総裁記者会見
カナダ消費者物価指数
カナダ小売売上高
米消費者物価指数
イエレンFRB議長経済見通しについて発言(?)
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