変わらぬドル高、弱いユーロ、動けぬ円。
最近の米経済指標は弱く、逆に、ユーロ圏の経済指標は強いものが目立っています。
市場参加者の中には、早くもECBのテーパリング(量的緩和の縮小)を言い出し、予定より早めにQEの縮小が始まるとの声もちらほら。
逆に、米国の経済指標は弱い数字が多くなり、FRBの利上げ時期が先送りされるとの観測も多く見受けられます。
本当なのでしょうか?
もしそうであれば、EURUSDはボトムアウトし、軽く1.10台を上回っていることでしょう? (実際に先に一時1.1050近くまで上昇していましたが)
どうもボトムアウトというセンチメントではないように思えます。弱い米経済指標の理由として悪天候の影響による一時的なものとの考えもあり、一先ず、今後数か月の数字をよく見て置く必要があります。
そして、基本的な考え方は、米国は遅かれ早かれ利上げを実施することに変わりはなく、他の国と状況は全く異なるということです。問題はそれを意識したポジションがどれだけ積み上げられていたか? これだけです。
先の、フィッシャーFRB副議長の「利上げした後に、利下げもあり得る」とサプライズは発言に端を発した、ドル売りも、EURUSD1.1050で頭打ちとなり、1.0800を割り込んでしまったことで、ドル高の流れは大きく変化していないと考えられます。
うがった見方をすれば、FRBが利上げしたときの、ドル上昇の出発点を下げておく必要があったともかんがえられないでしょうか?
とくに、最近のドル高を警戒する発言、米貿易赤字拡大を危惧する発言、ドル高による米企業業績の悪化を危惧する発言と、ドル上昇を一時的に抑えたい意向が働いていることも考えられます。
さて、円相場ですが、どうもちょっと前の発言が気になってしょがありません。
USDJPは120円、WTI60ドル近くで安定することが、日本経済にとって望ましい! と、複数の要人から発言があったことが思い出されます。
原油価格の続落は、如何ともしがたく、50ドル復活後に47ドル台まで下落、サウジなど中東の軍事行動にも、原油価格は上がる気配は見られず。
円相場は、望み通り120円近辺で超安定状態が続いています。今日、山本衆議院議員(アベノミクス仕掛け人の一人)は「物価がマイナスに陥る可能性も指摘し、追加緩和が必要」と指摘。
昨日の、世界各国の中銀が占める外貨準備の割合が公表されましたが、予想外に円の外貨準備は減少しておらず、ドルの外準は上昇、ユーロの外準は減少し、今の市場参加者のセンチメントと不思議にも合致しているようです。
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