経済指標・今週の材料から
3月9日から、米国はサマータイムにはいり、ECBはQEを開始し、市場の動きは米国と米国以外とではっきりと区分けされている。
米FRBの利下げ圧力はより強まり、今年6月~9月のFOMCで利上げがスタートすると思われる反面、ECBは約1年半で131兆円でユーロ圏各国の国債買い入れをスタートさせた。
最近でも、インド、トルコ、スウェーデン、ウクライナ、カナダ、豪州等、利下げは量的緩和を継続する中銀が後を絶たない。
つまり、基本的なドル高相場の流れは全く変わりなし。気を付けなければいけないのは、本邦3月、決算月の特殊要因の動き+海外第1四半期の特殊要因だけ。
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さて、今週は米国発の材料は以外なほど少なく、相場に与えるインパクトは限定的にならざるを得ないが、その中で注目点は、以下の順番と思われる。
1.米小売売上高(3月12日)
2.米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(3月13日)
3.NZ中銀金融政策(3月12日)
4.カナダ雇用統計(3月13日)
5.豪2月雇用統計(3月12日)
6.日本第4四半期GDP第2次速報値(3月9日)
7.カナダ住宅着工(3月9日)
8.中国小売売上高(3月11日)
9.中国消費者物価指数(3月10)
【米小売売上高+米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値】
米国発の材料が乏しい中での発表で、通常なら2番手の脇役ながら、今回は主役に抜擢してみたい。ただ、結果による反応は長続きすることはなく、単発のインパクトにとどまる。
【NZ中銀金融政策】
午前5時の発表だけに、関心度は低いと思われる。しかし、カナダ中銀、豪中銀は、予想外の利下げ後は、共に政策金利を据え置いた後の、同じコモンウェルズ通貨だけに関心度は高い。政策金利3.5%の据え置きは間違いないないことは承知ながら、声明文は興味深くAUDNZDやNZDCADのクロスポジションの判断材料としたい。
【カナダ雇用統計】
予想は、失業率は悪化予想で、雇用ケット変化はマイナスへ予想と弱い。CADJPYなどCADクロスでのインパクトは十分で、単発のインパクト狙いになりそうである。
【豪2月雇用統計】
予想は、失業率変わらず、雇用者数は前回のマイナスから増加予想で、この数字の増減や、パートタイム、フルタイムの区分による雇用者数の増減も相場に影響を与えそうである。AUDJPYなどのAUDクロスでのインパクトは十分で、単発のインパクト狙いになりそうである。
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【EURUSD】
ユーロは、ギリシャ問題とECBのQEと予想されるマイナス材料がすでに現実化し、本来ならば悪材料の出尽くし感で、ユーロが買い戻されることになるのだが・・・・? EURUSD1.11~1.13のレンジ下限を割り込み、1.00のパリティーが次の大きなターゲットに入ってくる。
QEの実施によるユーロ安がどの程度拡大するのか? それとも杞憂におわるのか? どこまでユーロ売りが進むのかをれを確認するまでは、ユーロ買い戻しは投機筋の利食いや実需による買戻し以外、積極的なユーロを買おうなどとは到底考えならない。
今週の動きに限定すれば、1.07がボトムのターゲットになり、1.07~1.11のレンジで、1.10~1.11のレンジでショートを作れればベストと考えたい。
【USDJPY】
円は、円安の弊害がテーマに上がり、これ以上の円安を懸念する動きもちらほら。今まで120円台では、円安阻止? なのか、円安を危惧する発言により過去何度も相場の流れが変化していた。
円安懸念に対する反応も免疫力が高まったのか、リアクションも限定的となり、ついに121円台まで上昇。後を振り返ってみれば、ただ単に、120円台という交差点に近づいたことによるスピードの減速だけでは? と、思い始めている。
GPIFは外債・外貨の比率を高め、巨額な利益を上げたことが報告で判明している。政府主導による円安+株高の誘導は第一段階が終了したとはいえ、投資的な見方をすれば、日本から海外への投資行動はまだまだ止みそうにない。
今後も活発化することが予想され、原油安による貿易赤字の縮小や、投機的な円売りポジションの巻き戻しになど、紆余曲折はあるもの、円安相場の流れは変わらず、投機的な円売りポジションが減少している現在、さらなる円安の懸念が強まっており、ますます円安が進むような気がしてならない。
今週の動きに限定すれば、119.50~122.50円のレンジが予想され、120円割れでロングを作れればベストだが、そこまで値をされることができるか? まあ、だれかが円安を危惧する発言をし、一時的な下落をを期待してみたい。
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