2015年3月29日日曜日

今週の為替相場を考える(3月30日~4月3日)

今週の為替相場を考える(3月30日~4月3日)

今週は、欧州・英国がサマータイムに入っており、週末には豪州とNZが冬時間に入ることになる。
そして、週末金曜日はグッドフライデーで、米雇用統計が、欧州市場のほぼ全域、米株休場、米債短縮の中で、発表される。波乱の週末になる可能性は高い。

今週の動きを要因とWeeklyチャートから考える。

為替変動要因として、ユーロ圏のギリシャ問題は無視できるものではないが、今は、FOMCの次の一手はなにか、いつか? それが引き続きテーマとなり、以下が特に重要で注意している。

4月3日(金)米雇用統計(21:30)
グッドフライデー(米国を除き、欧米主要国は休場、米国は株式休場、債権短縮取引)の中での発表だけに、相場変動のリスクが非常に高い。

3月31日(火)フィッシャーFRB副議長の講演(08:15)、
影響力が最も高いと言われ、先に、驚きの利下げの可能性も示唆したこともあり、今回の発言を注目したい。

4月2日(木)イエレンFRB議長の講演(21:00)
タカ派、ハト派の別を問わず、間違いなく相場を動かそうとする力が働く。注意してみる必要がある。

先週金曜日にイエレンFRB議長が講演で発言した通り、「FRBは金融緩和の解除開始を真剣に検討している。経済状況が引き続き改善すれば、年内の利上げが正当化されるが、利上げ後も金利の正常化は段階的」。

そして、「インフレが2%目標に近付くまで利上げを見送るのは賢明でない」と、インフレや賃金動向が健全なペースに復帰せずとも年内に利上げを開始する意向を示唆している。つまり、利上げ期待を裏切るこはないのだが、

「コアインフレや賃金の伸びが下振れれば、据え置きを迫られる可能性もある。政策は経済状況に応じて変化」と、付け加えたことで、米金利は伸び悩み、強気なドル買いも影を潜めている。


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それを含め以下も注目

3/30(月)
21:00 GER 3月 消費者物価指数・速報値=前月比予想0.4%、前回0.9
21:30 USD 2月 個人所得=前月比予想0.3% 前回0.3%、個人支出=前月比0.2% 前回-0.2%、PCEデフレーター=前年比予想0.3% 前回0.2%、PCEコアデフレーター=前月比予想0.1% 前回0.1%、前年比予想1.3% 前回1.3%
23:00 USD 2月 中古住宅販売保留件数指数=前月比予想0.4% 前回1.7%、前年比予想9.7% 前回6.5%


3/31(火)    
8:15 USD フィッシャーFRB副議長、講演
16:55 GER 3月 雇用統計: 失業率=予想6.5% 前回6.5%、失業者数=予想-1.2万人 前回-2.0万人
17:30 GBP 第4四半期 GDP・確報値=前期比予想0.5% 前回0.5%、前年比予想2.7% 前回2.7%
18:00 EUR 3月 消費者物価指数(HICP)・速報値=前年比予想-0.1% 前回-0.3%、HICPコア前年比予想0.7% 前回0.7%
21:30 CAD 1月 GDP=予想-0.2% 前回0.3%、前年比予想2.4% 前回2.8%
22:45 USD 3月 シカゴ購買部協会景気指数=予想52.0 前回45.8
23:00 USD 3月 消費者信頼感指数=予想96.5 前回96.4


4/1(水)    
8:50 JPY 4月 日銀短観: 大企業製造業業況判断DI=予想 14 前回 12、大企業非製造業業況判断DI =予想17 前回16、大企業製造業先行き=予想16 前回9、大企業非製造業先行き=予想18 前回15、大企業全産業 設備投資=前年比予想0.5% 前回8.9%
10:00 CNY 3月 国家統計局 製造業PMI=予想49.7 前回49.9
10:00 CNY 3月 国家統計局 非製造業PMI=予想  前回53.9
10:45 CNY 3月 HSBC 製造業PMI・改定値=予想49.4 前回49.2
16:55 GER 3月 製造業PMI・確報値=予想52.4 前回52.4
17:00 EUR 3月 製造業PMI・確報値=予想51.9 前回51.9
17:30 GBP 3月 製造業PMI=予想54.2 前回54.1
21:15 USD 3月 ADP全国雇用者数=予想22.5万人 前回21.2万人
23:00 USD 3月 ISM製造業景況指数=予想52.5 前回52.9
23:00 USD 2月 建設支出=前月比予想0.0% 前回-1.1%


4/2(木)    
17:30 GBP 3月 建設業PMI=予想59.8 前回60.1
21:00 USD イエレンFRB議長発言
21:30 USD 2月 貿易収支=予想-410億ドル 前回-418億ドル
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想28.5万件 前回28.2万件
21:30 CAD 2月 貿易収支=予想-18億カナダドル 前回-245億カナダドル
23:00 USD 2月 製造業受注指数=前月比予想-0.3% 前回-0.2%


4/3(金)
10:45 CNY 3月 HSBCサービス業PMI=予想 前回52
21:30 USD 3月 雇用統計: 失業率=予想5.5% 前回5.5%、非農業部門雇用者数=予想25.0万人 前回29.5万人、平均時給=前月比予想0.2% 前回0.1%、前年比予想2.1% 前回2.0%


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USDJPY
119.50~122.50円レンジの下限を割り込み、2月6日から続いた上昇トレンドの下限を割り込み、売りへと変化。120.50円を高値に117円台まで下落するリスクがあるが、底値圏ではきっと公的資金や機関投資家の円売りが入ることは、ほぼ間違いなし。

EURUSD
フィッチ=ギリシャ格付けを「B」→「CCC」に引き下げ、ドラギECB総裁はギリシャ国債はECB国債買い入れの対象外と言い。このままではギリシャ資金の枯渇が近づくが、ギリシャは支援条件となる改革案を提出できるのか? このテーマは生き続き存在。FRBの利上げ期待への戸惑いから、ポジション調整が始まったが、1.10~1.08まで下落した動きは、引き続きワイドはレンジ相場を考えさせるには十分では?

広くは1.0450~1.1100の広いレンジ入り。過去2週間は1.1050を超えられず、上値は重いが、引き続き目先は1.08~1.11のレンジ内の相場が予想される。1.1100を安定的に上ま割るようなら、上昇転換を確認。逆に、1.080を割り込みと弱気へ。

GBPUSD
カーニーBOE総裁は「次の政策変更は利上げで変わらず」といい、ブロードベント副総裁は「英国が長期のデフレに陥る公算は小さい」と言う。19日にホールデン英中銀エコノミストが「BOEは必要となった場合の利下げ準備」と発言して、ポンドが下落した材料が否定された。

1.4650割れで下げ止まり、続落の恐れは薄らぎ、1.4800~1.5150のレンジで、1.50の壁を越え、上値を試す動きが続きやすい。

AUDUSD
0.7600割れで下げ止まり、戻り売りと押し目買いで、0.7600~0.7900のレンジを続ける可能性が高い。

NZDUSD
0.7200で底値の達成感強い。昨年10月初旬から続いた下限、0.7700が今度は重くなっているが、0.7500~0.7700のレンジから上値トライの可能性が高く、ドルを挟まないクロスで買い進まれやすい。

DXY
100で上値の達成感強い。96から反発しているが、98台の上値は重く下値リスクがより高い。


円クロス
EURJPYを除き、上昇トレンド変わらず。

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