2015年3月1日日曜日

今週の為替相場を考える(3月2日~3月6日)


経済指標・今週の材料から

いよいよ今週から3月はスタートする。先週のドラギECB総裁の議会証言からは、「いずれ利上げはせにゃならんが時期は未定、やる前にフォワードガイダンスを変更するから、察してくれよ!」とでもいっているように思える。いずれにしても、タカ派の発言が目立ってしょうがない。

最近感じることは、スイス中銀のEURCHFサポート放棄から始まった、相場変動の高い動きは、FOMC、ギリシャ支援策の延長(第一ステップ通過)、イエレンFRB議長の議会証言を経て、弱まりつつある。イベント直後の値動きを見ても、明らかに投機的な動きが少なくなっていたが、月が替わり3月に入ってその流れが変化するのか? 注目している。

さて、今週の注目点は、以下の順番と思われる(米国発の他の主要経済指標は除く)

1. 米雇用統計
2. ECB理事会とドラギECB総裁の記者会見
3. 豪中銀理事会
4. カナダ中銀理事会
5. カナダGDP
6. 豪GDP
7. ユーロ圏GDP
8. BOE金融政策委員会

【米雇用統計】
失業率の上下にはあまり関心がなく、非農業部門の雇用者数の変化は重要ながら、最近は賃金の伸びが重要視されており、相場の反応が変わってくることが多い。全ての通貨ペアに影響を与えることは間違いないが、USDJPYは「118.80円以下は買い~120円接近は売り」のセオリーが崩れるか?

【ECB理事会とドラギECB総裁の記者会見】
先のQEの決定、ギリシャ支援第一段階通過、あとは、QE3の実施の影響がEUR相場にどのように関わってくるののか? 市場は独金利の低下+株高=ユーロ安のトライをしている最中。EURUSDは1.13~1.15のレンジ下限を先週割り込み、1.11~1.13のレンジの下限をトライ中。最近のユーロ圏発の経済指標は強く、サプライズはECBスタッフ予測からくる1.13台の回復。

【豪中銀理事会】
市場は0.25%の利下げを予想。最近の経済指標は弱さが目立つ。さらなる追加緩和の期待にAUD売りは続き、出尽くし感で、0.7750を維持できれば再上昇の目はのこるが、割り込むと0.77~0.7850のレンジへと逆戻り。

【カナダ中銀理事会】
市場の見方が分かれており、非常に興味深い。原油価格の影響も気にしなければならないが、USDCAD1.24~1.2650のコアレンジをどちらへ抜けるのか? 今週はカナダ中銀の決定で、カナダ相場が決まるといってもいいだろう!


USDJPY
どうしても、円売りの継続と判断したくなる。
原油価格の低下による貿易赤字の縮小や、日銀の追加緩和の可能性が薄らぎ、行き過ぎたドル高へ潜在的なプレッシャーが上値を重くしていことは、理解できる。ただ、IMMのデータで示したように、投機的な円売りポジションはここ数か月で半減したにも関わらず、119円台で下げ止まっている現実は、投機的でない円売りが、相場を支配しているとも考えられる。118.80~120.00のレンジの下限での買いから、期待はUSDJPYの上昇。(Weeklyチャートを参照)

EURUSD
これでもか、これでもか、とでも言うようにユーロ売りの材料が次から次へと出てくる。1.11~1.13のレンジ→1.13~1.15のレンジ→そして、1.11~1.13のレンジへと逆戻りし、QEの実施によるユーロ安期待が相場を支配している最中。ただ、それでも、最近のGDPは強く、景況感指数も改善傾向を示し、いつものパターンは、目先の材料によるユーロ売り、それでも下がらず、買戻し。(Weeklyチャートを参照)





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