1月13日のIMMデータでは、円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルの計7通貨合計で、ネットショートは-394,380コントラクト(約471億ドル)と前週(1月6 日)の、-367,510(約435億ドル)から増加しています。
原油価格の下落がもたらす商品価格の下落もあり、資源国通貨は弱く、産油国のロシアの金融不安が消えることはなく、ロシア・ルーブルが安値圏で推移していることも気になります。
また、ギリシャ総選挙の行方が懸念され、可能性は低いものの、ギリシャのユーロ圏離脱の懸念が払しょくできず、さらには、EU司法裁判所がECBの無制限債券買い入れを合法と認めたことで、QEの可能性が強まりユーロは下落し、ドルは全面高の展開となっていました。
週後半では、スイス中銀がEURCHF1.200のスイス防衛を放棄。スイスフランは激しい上昇に見舞われ、為替市場を大混乱に陥れました。
しかし、IMMデータが集計された1月13日現在では、EU司法裁判所の結果も、スイス中銀が世界の為替市場を混乱に陥れた、EURCHFの介入放棄もまだ発表されていません。
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円は、-94,625コントラクトで、前週からマイナス幅が-94,625拡大。週明けの先の発表分では一時円ショートが減少したのですが、再び拡大し、ドル換算でも100億ドル台を復活するも、昨年12月次のピークには及ばず、円売りポジションの大幅積み増しを懸念しているようにも思われます。
ユーロは、-167,851コントラクトで、前週からマイナス幅が-6,811拡大。4週連続しユーロショートは拡大し、先安懸念はさらに強まっています。ドル換算では247億ドル近くに増加し、高水準が続いていますが、12月23日の週に-19,949と急拡大してからは、ショート増加傾向は緩やかになっています。
ポンドは、-37,140コントラクトで、前週からマイナス幅が-11,570と拡大し4週連続で売りが増加。ユーロや円に比べればショートポジションは大きくはありませんが、ドル換算でも35.2億ドルは、2013年9月以来の大きな金額です。
スイスフランは、-26,444コントラクトで、前週からマイナス幅が-2,273と拡大し2週連続の増加。ドル換算のポジションは、2013年6月以来に拡大していますが、32.4億ドルと少なく、EURCHFの問題だけに、この数字からはEURCHFの防衛放棄は思い想像することもできません。
豪ドルは、-45,365コントラクトで、前週から+3,287とマイナスが4週間ぶりに僅かながら減少。商品市場の下落から始まった豪ドル売りもやや一服感があります。
NZドルは、-1,776コントラクトと、きわめて小さく前週からマイナス幅が-869拡大。基本的に大きな変化は見られません。
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