2015年1月11日日曜日

今週の為替相場を考える、経済指標・その他(1月12日~1月16日)


今週の為替相場を考える、経済指標・その他(1月12日~1月16日)

新年明け第1週は、波乱の中、原油価格の下落とユーロ売りが主導し、ドル全面高となり、クロスを中心に円の買い戻しの中で終了しました。

今週は、先週と異なり重要な経済指標やイベントは限定されます。最重要な経済指標は、豪雇用統計(15日)、やや重要度は落ちますが、英CPI(13日)、ユーロ圏CPI+米CPI(16日)などが発表されます。

また、イベントではメルケル独首相とドラギECB総裁が参加する14日の経済政策会合を注目しています。ECBの国債買い入れに反対しているメルケル首相と、実施をほのめかしているドラギ総裁が参加する場となるだけに興味がそそられます。

今週は大きな材料も少ない分、来週以降を見越した週になりそうで、ECB理事会(1月22日)、ギリシャ総選挙(1月25日)、FOMC(1月29日)が市場参加者の視野に入っています。先になり過ぎますが、英国総選挙(5月7日)、ユーロ離脱のリスクも将来的なポンド相場に影響を与えている可能性もあります。

※※※※※※

市場の関心は、「株高=円安」からやや離れて、「ECBのQE+ギリシャ政局不安=ユーロ安」と、「FRB利上げ期待=米独り勝ち」へと変化しているように感じられます。

ただ、この動きも来週のECB理事会とギリシャ総選挙で「Sell the Rumore, Buy the Face」ではないですが、目先のイベントが終わってしまえば、とりあえず利食いや、反転することも意識する必要がありそうで、再び円に関心が集まると、円安再開がテーマとなってきます。

その中で、主要通貨は総じて重要なポイントに差し掛かっており、この水準を「いつ、どのように試すのか」を注目しています。

USDJPY=120円→ すでに達成済み、次は、2007年6月の高値124.14円。
EURUSD=200カ月SMA1.25000と1.2000→ すでに達成済みで、次は2005年11月の1.1640。
GBPUSD=1.5000→ 先週安値は1.5034
AUDUSD=0.8000→ 先週安値は0.8032
USDCAD=1.2000→ 先週高値は1.1889
USDCHF=1.0000→ すでに達成済み、次は2010年の高値1.1730

※※※※※※

円の位置を考えたいと思います。市場参加者の中には、行き過ぎた円安の修正を予想する声も聞かれます。本当なんでしょうか? 

中長期的な話になりますが、仮に、仮に、今回の上昇過程で最大の下落は、2013年5月~6月の103.73→93.78=約10円で、バーナンキショックの時に当たります。

その値幅を今回に当てはめると、高値121.84-10円=111.84円となりますが? FRBが利上げを止める状況に陥るか、日本株が大暴落でもしない限り、そこまで円高へ方向転換する材料は見当たりません。

仮にあったとしても、2007年の高値124.14円を超え、125円を達成した後に、2014年10月、11月のギャップを埋める112円台前半までが最大の円高値ゾーンと考えてもいいと思います。

※※※※※※

≪今週の主な経済指標≫

◎1月12日(月)東京市場休場
特にありません

◎1月13日(火)
中国貿易収支
英CPI

◎1月14日(水)
仏消費者物価指数
米小売売上高
米ベージュブック

◎1月15日(木)
豪雇用統計
独2014年GDP
米新規失業保険申請件数
カナダ中古住宅販売
米フィラデルフィア連銀製造業景況指数
米NAHB住宅市場指数

◎1月16日(金)
独CPI
ユーロ圏CPI
米CPI
米鉱工業生産・設備稼働率
米ミシガン大学消費者信頼感指数











0 件のコメント:

コメントを投稿