先週のできごとの影響は何か? 今後の為替の変動要因は何か?
先週の動き
夏休み真っ盛りの中で、地政学的リスクは消えず、日本を含め主要国の株価は上昇、欧州を中心に債券利回りは低下(除く豪州債)し、為替市場ではポンドの続落傾向と、カナダドルの上昇が目立った。
ポンドは、英雇用統計で、ボーナスを含む平均賃金が前年比-0.2%に、ポンドは急落。BOE四半期インフレレポートで、100~12月の賃金上昇率見通しを2.5%(5月時点)→1.25%に下方修正し、ポンドは急落。カナダドルは、カナダ雇用統計(再表明)の、雇用ネット変化率は、予想外に強く、USDCADは下落(カナダドルは上昇)した。
EURUSDは、ウクライナ情勢の悪化や追加制裁の影響を危惧しながらも、1.33台でなんとか下げ止まり、底堅さが感じられたが、その多くはEURGBPの上昇の影響によるものと考えられ、GBPUSDの動きの変化に、注意が必要である。
円は先週末の円高の動きに、円高のイメージが強いが、USDJPYは小幅上昇し、円クロスでは、GBPJPYを除き円安に動いている。円の先高感による値動きより、円ショートの巻き戻しが中心で、円先安の流れは変わっていない。
今週の見通し
ようやく徐々に相場に参加者が復帰し始め、現在の為替相場を見てどのように判断するのであろうか?
下落トレンド続くGBPUSDは1.66で底値となるか? その影響を受け、3週連続で下髭が長く1.34台を終値ベースで維持しているEURUSDは、1.33台週末クローズするのか? 1.09~1.10のレンジ下限を割り込み下落傾向を続けるUSDCADは何処まで下げられるか? 興味がそそられる通貨ペアである。
USDJPYなんとか102円台を維持し、クロスでも円安傾向が続いていることで、円安の流れは変わらない、そして、週末リスクもはけたことで、週初は多少の円売りも期待できる。投機的な円ショートポジションの切りを狙い、101.80~102.00円のストップを狙可能性が否定でないが、底値ではカウンターで、USDJPYの買いを考えたい。
前週の相場展開を考えれば、今週102.60台で終了できれば、来週以降に期待が持てるが、とりあえずは102.40台の上値は重くなりそうである。
市場は、多くを期待していないとは言うものの、ジャクソンホールでのイエレンFRB議長の発言や、ドラギECB総裁の発言で、今後の相場展開のヒントを得たいと考えており、短期投機筋は虎視眈々とを相場変動のチャンスを利用したいと狙っていることであろう。
今週の経済指標から、以下を特に注目している。
19日(火)の豪中銀議事録、NZ中銀インフレ期待
20日(水)のスティーブンス豪中銀総裁、半期に一度の議会証言、BOE金融政策委員会議事録、FOMC議事録
21日(木)のユーロ圏各国の製造業PMI、集中する米国発の経済指標
22日(金)のジャクソンホールでの、イエレンFRB議長とドラギECB総裁の講演
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