最新のIMMポジションと相場の動き 2014/08/17
≪最近のデーターが示すもの(8月12日データーから)≫
7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルのネットは-155,448コントラクトで、前週-161,623からショートが6,175減少、4週ぶりにネットショートが減少し、ドル高センチメントがやや緩み始めている。
ドルに換算したポジションはドル買いで約269億ドルと前週の282億ドルから減少し、ドルロングポジションの調整が久しぶりに始まったことが示されている。この動きは、8月に入り本格的な動きなのか、夏休みの季節的な要因なのか、為替相場の先行きは不透明感が強い。
米国の早期利上げ期待、英国の早期利上げ期待も、現状ではやや弱まり、ユーロ圏の追加緩和期待も今後の指標次第で、ユーロ相場に織り込まれながらも、今後のユーロ先安支持派は多い。
イラク、リビア、イスラエル・ガザ地区、そして、ウクライナの地政学的リスクは残ったままで、イラク首相交代の好材料にも安全資産の債券は買いがつづき、債券利回りは大幅に低下中。地政学的リスクによる消去法で円買いとの選択肢も、日本の経常収支の赤字化の状況や、日本の政局を考えると、どうも無理がある。よっぽど日本より他国の状況が悪化しない限り、円先安センチメントを変えることはできそうにもない。
≪各通貨での変化≫
円=-81,097コントラクトと、前週の-95,399から、ショートは久々に減少。ドル換算では約99億ドルのドル買いポジションで、前週の約116億ドルからドルロング(円売り)は減少していた。ただ、先週末に102.10円台まで一時下落し、円ショートポジションの解消が進んでいると推測される。
ユーロ=-126,017コントラクトと、前週の-128,747からショートが久々に減少。ドル換算では約211億ドルのドル買いポジションで、前週の215億ドルから減少するも、200億ドル台の大台を維持し、市場センチメントのユーロ先安間はデーター上からは変わっていない。
ポンド=+18,799コントラクトと、前週の+12,121からロングは久々に小幅増加。ドル換算では約20億ドルのドル売りポジションで、前週約13億ドルからドル売りが拡大した。
豪ドル=+18,7990コントラクトと、前週の+33,300からロングは減少。トータルでは19週連続でプラス圏を維持しているが、その額は減少傾向にある。ドル換算では約17億ドルのドル売りポジションで、前週の31億ドルから減少を継続中。
NZドル=+13,429コントラクトと、前週の+14,500からロングは小幅減少。昨年9月以来、48週間に渡りネットではロングを維持し、ドル換算では約11億ドルのドル売りポジションで前週の12億ドルから小幅減少するもほぼ同水準を維持している。
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