12月16日のIMMデータでは、円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルの計7通貨合計で、ネットショートは-282,375(約353億ドル)と前週の、-348,417(約424億ドル)から減少しています。
衆議院選で自公が圧勝した影響は、原油価格の急落による変動と、ロシア・ルーブルの急落に、影が薄れ、USDJPYが115円台まで下落した日の集計だけに、円ショートは減少、ドル売りへ変化した数字が示されています。
しかし、その後の円相場は、FOMCを経て株価は上昇し、原油もなんとか下げ止まり、ドルインデックスは直近の高値を更新し、ドル高が続いていることを考慮にいれておく必要があります
それでは、個別にみてみましょう。
円は、-86,927と前週の-104,136からショートは17,209と大幅に減少。原油価格の続落=ルーブル下落、産油国通貨の下落に、リスクを回避する動きが強まり、安全資産と思われる円の買い戻しが強まっていたことを
うかがわせています。しかし、FOMCで来年の利上げ観測は強く、その後の円相場は119円台まで値を戻し、再びショートを積み増してしていることが予想できます。
ユーロは、-126,655と前週の-136,912からショートは10,257減少。ドル売りの流れに一時的にユーロの買い戻しが強まっていましたが、FRBの利上げ予測に反して、ECBのQEの実施の思惑は強く、EURUSDは続落していることを考えれば、再びショートポジションが拡大していることが予想できます。
ポンドは、-14,552と前週の-23,602からショートは9,050減少。ドル売りの流れに一時的にポンドの買い戻しが強まっていましたが、他の主要国と同じくFOMC後のドル買いの影響をうけながらも、経済指標は強く、クロスではポンド高が続いており、後のショートポジションの積み増しも限定的と思われます。
スイスフランは、-3,655と前週の-22,097からショートは18,442と大幅に減少。安全資産としてのスイスフラン買いの影響を強く受けた結果となっていますが、集計翌日の17日にスイス中銀はゼロ金利から、ついにマイナス金利を決定、3ヵ月LIBORは0.0%~0.25%→-0.75%~0.25%に引き下げ実施したことで、スイスフランのショートは拡大していることが予想されます。
カナダドルは、-15,694と前週の-14,362からショートは1,332拡大。原油価格の下落に連動した動きとなっており、原油価格はなんとか下げ止まり、USDCADの買いもなんとか収まっていますが、カナダドルの売りは続いていることが予想されます。
豪ドルは、-34,253と前週の-45,013からショートは10,760減少。他の主要国と同じ動きとなっていますが、資源国通貨の下落の影響や中国経済の成長鈍化に、直近の最安値を継続し、カナダドル売りが続いていることが予想されます。
NZドルは、-639と前週の-2,295からショートは1,656減少。他の主要国と同じ動きでドルに対してや弱含みで推移していますが、AUDNZDの売りにクロスではNZDは比較的堅調に推移しています。トータルポジションでは大きな変化はないと思われます。
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