集計時の18日のデータでは、通貨売の拡大傾向が続き、ドル先高センチメントは変わらず。
先週は、日本の第3四半期GDPは、予想外のマイナスでリセッション入りした日本経済。日本の衆議院解散、消費増税の延期は本決まりし、円売りが加速。FOMC議事録は、複雑な議論の結果、利上げに向けた道筋が協議され、米金利は上昇、ドルは全面高へと動いた。ドラギECB総裁は、インフレ押し上げに強い決意を表明し、量的緩和を示唆し、EURは全面安。中国人民銀行の予想外の利下げに、豪ドルは上昇、原油需要期待に原油価格は上昇し、カナダドル買いが強まる。
円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルの計7通貨合計では、ネットショートは-364,495コントラクトと前週から21,611拡大し、ドル高期待がさらに強まっている。
円は、-92,454と前週からさらに売りが9,891増加し、日本リセッション入りと追加緩和の期待感が円売りを加速させ、円先安期待感は変わらず。しかし、ネットの円ショートポジションでは、9月後半から10月初旬の高水準には達せず、以外にも売り余地を残していた。とは言え、データ集計後に119円近くまで上昇、クロスでも円売りが加速していたことを考慮すれば、週後半で相当の円売りポジションが拡大し、金曜日に調整が入っていたことが推測できる。
ユーロは、-168,730と前週から売りが4,837増加し、再び増加へ逆戻りし、トータルの売りポジションは高値水準で安定しはじめているが、ユーロ先安期待感は変わらず。EURUSDが一時1.26まで値を戻しながらも、週末には1.24割れで終わったことを考えれば、ECB理事会まではユーロを買いにくい状況が続くと思われる。
ポンドは、-22,829と前週から売りが9,938増加、80%近くの増加は、9月9日に買いから売りへと激しく変化した時に次ぐ変動率で、久しぶりである。今回の売りステージは10月7日からスタートし、ポンド売りに変化は見られない。
スイスは、-22,116と前週から559買いが増加し、売りが減少している。EURCHFが介入ポイントの1.2000に近づき、ユーロの下落に伴いユーロ買い・スイス売りの介入を継続させる必要があり、売りは高水準にとどまるか、ユーロによっては拡大する可能性がある。
カナダドルは、-19,517と前週から2,329買いが増加し、売りが減少している。原油価格の下落による売り圧力が続いていはいるが、直近のCPI上昇率は高く、売りがさらに減少している可能性が高い。
豪ドルは、-37,602と前週から425売りが減少、11月4日以降では大きな変化は見られない。しかし、中国の利下げの影響に豪ドル買いが強まっていることで、減少幅は急減している可能性が高い。
NZドルは、-1,247と前週から258売りが拡大、10月7日に長期間続いた買いポジションから、売り変化の流れが続いている。弱い豪ドルで連れ安となっている他に、乳製品の下落の悪影響も強く受けているが、高金利のプラス要因がいつから始まるのか否か、興味深い通貨である。
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