今週の見通しと、今週の経済指標の予定
9月に入り、為替相場の変動が大きくなっている。ドル買いの材料となっている、量的緩和の終了と、早期利上げ期待は、4日の米非農業部門雇用者数の伸び悩みに、やや萎んでしまった感はあるが、トレンドとして改善傾向が続き、タカ派の流れは変わることはない。
一方、ECBは予想外に利下げを発表、来月から資産買い入れを実施し、量的緩和の可能性を示唆。ユーロ相場の押し下げが目的の一つであることは間違いなく、ユーロ売りの流れは簡単に変わりそうになく、EURAUDの売りを見ても然りで、EURUSDの次の目標は1.2750~1.2800ではないかと思えてならない。
ポンドも然りで、9月18日のスコットランド独立を問う住民投票の実施を前に、独立賛成派の勢いが強まり、ポンド買いの手が一時的に引いてしまっている。しかし、独立反対との結果ともなれば、どこまでポンドの買い戻しが続くのであろうか?
住民投票実施まで10日以上残っており、結果を見るまではポンドは買い難く、現状ではボトムを確認できないでいる。しかし、「住民投票独立反対=ポンド買い」が確定でもしたら、利上げの可能性が残るグループの一員として、どこまでポンド買いが飛び出すのか、いまから楽しみでもある。
さて、円相場は、USDJPYが昨年末・今年初めの高値を更新したが、週終値ベースでは105円台をかろうじて確保したが、昨年末の水準は超えられずにいる。仮に、ここで、104.50円を割り込み、下落でもするようなことにでもなれば、「105円台ダブルトップで下落へ」と、弱気発言が強まることになるが、本当だろうか?
月足チャートは、確実に切り上がり、上昇トレンドを維持し、週足チャートも、年初から8月まで、8カ月間続いた大枠101~104円のレンジ相場を上抜け、108円を目指した動きの途中に見えてならない。
さて、今週の経済指標・その他では、8日と9日は中国が中秋節で休日とり、今週は以外なほど、主要国では重要な発表はすくない。
11日(木)のNZ中銀の金融政策・ウィーラーNZ中銀総裁発言、豪州の雇用統計は、個人的に今週のメインイベントと考えている。ドル高の流れの中で、AUDとNZDは堅調で、EURAUD、EURGBPの取引量も増えていると推測している。その流れが継続できるか否かは、AUDJPY相場にも影響し、USDJPY相場も間接的に影響を受けやすい。
それ以外では、8日(月)の、日本の国際収支と第2四半期GDP・第2次速報値。中国の貿易収支で円と豪ドルの動く材料にされやすい。
9日(火)の、カーニーBOE総裁、リバプールでの発言、タルーロFRB理事 上院銀行委員会で議会証言、米JOLT求人労働移動調査と英NIESRGDP予測で、発言・数字を材料し相場を動かす可能性が高い。
11日(水)の、カーニーBOE総裁、他のMPCメンバー議会証言も気になる。11日(木)の独・仏の消費者物価指数は確報値で、修正がなければ動きようがない。
12日(木)の、黒田日銀総裁の講演、米小売売上高、米ミシガン大学消費者信頼感指数と、ウクライナに関連する、EU・ウクライナ・ロシア出席の、EU・ウクライナ貿易会合を注目したい。
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