最新のIMMポジションと相場の動き 2014/08/31
≪最近のデーターが示すもの(8月26日データーから)≫
7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルのネットは-191,678コントラクトで、前週-172,414ショートが19,264増加、2週間連続して通貨の売り=ドルの買いが増加した。
ドルに換算したポジションはドル買いで約319億ドルと前週の294億ドルから増加し、ドル先高センチメントは根強いものがあったが、8月26日のドル強気時のデータで、その後のドル売りを考えれば、ドルロングポジションは減少している可能性もある。
8月25日の週の為替相場は、前の週末に米ジャクソンホールで開かれた経済フォーラムでの、イエレンFRB議長と、ドラギECB総裁発言に端を発し、週明けはギャップを明け、ドル高で取引が始まった。
イエレンFRB議長は、想定より早い2つの責務の達成は早期の利上げにつながる可能性を示唆、ドラギECB総裁は、ECBが量的緩和の方向に近づきつつあることを示唆、ユーロドル売りが先導するドル高へと発展した。しかし、米金利の低下傾向は続き、ドイツを含めユーロ圏の主要国では債券利回りは過去最低を記録するなど、終わって見れば、ドル買いは続かず逆に弱いながらもドル売りが続いた。
地政学的リスクは止むどころかさらに高まり、特にユーロは対ロシア制裁の影響を受け、消費者物価指数は上がらず、ECBの追加緩和の可能性は低いものの、長期金利は過去最低にまで下落、追加緩和の思惑は消えずユーロ売りは止まず。
≪各通貨での変化≫
円=-102,891コントラクトと、前週の-87,271から、ショートは増加し。ドル換算では約124億ドルのドル買いポジションで、前週の約106億ドルからドルロング(円売り)は拡大、今年1月21日の週近くまで膨らんでいた。先週のスポットでは、8月28日にはポジション調整で、103.50円台まで下落したが、週終値ベースでは104円台を付け、今年1月中旬の水準まで上昇している。
ユーロ=-150,657コントラクトと、前週の-138,825からショートが拡大。ドル換算では約248億ドルのドル買いポジションで、前週の231億ドル買い(ユーロ売り)が増加、2012年7月中旬の水準まで拡大、市場センチメントはユーロ先安間は根強く、データー上からも変わっていない。
ポンド=+15,467コントラクトと、前週の+13,287からロングは増加。ドル換算では約16億ドルのドル売りポジションで、前週約14億ドルからドル売り(ポンド買い)は増加した。BOEの根強い利上げ期待に、スコットランドの独立問題やテロ攻撃のリスク引き上げ悪影響にもかかわらず、EURGBPの下落傾向は続いている。先週のスポットでは8週間ぶりにようやく、ようやく、1.65台をボトムに下げ止まっている。
豪ドル=+41,938コントラクトと、前週の+36,574からロングは増加。トータルでは21週連続でプラス圏(豪ドルロング)を維持している。ドル換算では約39億ドルのドル売りポジションで、前週の37億ドルから増加。先週のスポットでは0.93台を維持し、主要通貨でドル高が進む中で堅調に推移している。
NZドル=+11,841コントラクトと、前週の+12,032からロングは小幅減少。昨年9月以来、50週間に渡りネットではロング(NZドル買い)を維持し、ドル換算では約10億ドルのドル売りポジションで前週から小幅減少し、先週のスポットでは続落傾向は止まらず、0.83近くまで一時下落していた。
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