2014年6月5日木曜日

6月5日(木曜) 昨日、海外市場の動き

6月5日(木曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

ECB理事会では、金利引き下げが既定事実となりつつあり、量的緩和まで踏み込むか判断ができず、ユーロ相場が動かない。利下げを織り込み現在のEURUSD1.3600近辺に留まっていることは、ユーロの強さを反映していると考えたいが、結果を見て相場変動を確認しないと、なんとも言えない分があり、今は動きを潜めている。その影響に他の主要通貨でも動きが鈍く、方向性を示すことができずにいるが、今日のECB理事会と、ドラギECB総裁の記者会見で白黒が判明する。


◎豪第1四半期GDPは、予想を上回り、直後は豪ドル買いが強まる。
◎ユーロ圏各国の総合PMIは弱く、GDPは速報値・予想と変わらず。
◎米ADP雇用統計は、予想を下回り、直後はドル売りが強まる。
◎米貿易赤字が拡大、2年ぶりの水準に逆戻り。
◎カナダ貿易収支は、予想外のマイナスで、直後はカナダドル売りが強まる。
◎カナダ中銀は、政策金利1.0%の据え置きを決定、予想通りだが、低インフレのリスクを警戒。
◎米ISM非製造業景況指数は、予想外に強く、直後はドル全面高。
◎ベージュブックは、12地区連銀全てで景気は拡大。

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アジア市場は、豪第1四半期GDPは予想より強く、AUDUSDは0.9300の大台直前まで上昇したが、早期利上げ期待も見られず直ぐに0.9260まで下落。EURUSD、GBPUSDとNZDUSDは続落傾向が続いた。
欧州市場は、ポンド買いがリードするドル売りの流れが続き、AUDUSDとNZDUSDも下げ止まる。GBPUSDは1.6700割れをボトムに、強い英サービス業PMIを契機に買い戻しが強まり1.6760台まで上昇。

EURUSDはユーロ圏各国のPMIでの反応は鈍く、1.3600の攻防に売り買いが活発になり上下変動した後、ユーロ圏GDPは予想通りとなったが、1.3635台まで上昇。NZDUSDの弱い下落傾向は止まらず、0.8400を試す動きが続き、USDJPYは102.60~70円のレンジから一時102.45円を割り込に円高に動いた。
米国市場は、米ADP雇用統計が弱く、米貿易赤字が2年ぶりの水準へ拡大し、一時ドル売りへ傾いたが、予想外に強い米ISM非製造業景況指数にドルは全面高、ベージュブックでも全ての地区連銀で景気は拡大。カナダ中銀は予想通り政策金利1.0%の据え置きを決定「低インフレのリスクはこれまで以上に強まる」に、カナダドル売りが強まる。USDJPYは他旅102.70円台へ上昇、EURUSDは1.3600割れまで続落。GBPUSDは1.3730台で下げ止まり、AUDUSDとNZDUSDは大きな動きは見られず。


***** 発言・その他 *****

◎カナダ中銀の声明=物価上昇ペースは予想を上回ったが、低インフレのリスクはこれまで以上に強まる。次の金利操作はデータ次第。世界経済の下振れや米経済の基調的な勢いがやや弱まっている可能性がある。第1四半期のカナダ経済も低成長にとどまった。
◎カナダ中銀声明=コアインフレ率はカナダドル安とエネルギーコスト高に上昇したが、2%を著しく下回っている。カナダドル安と外需拡大が輸出の回復を支援し企業利益の増加が投資を促進。
◎ユーロ圏中銀当局者=ドラギECB総裁は、6月の引き下げ後も、追加の利下げを選択する可能性がある。
◎ドイツ連邦金融サービス監督庁(BAFin)の銀行監督責任者=低金利の長期化が銀行利益を圧迫。
◎シャープBOE政策委員=最近の指標は回復の兆しが見られるが、英経済は弱い。アジアなどの海外からのリスクが見られる。
◎第一生命=米プロテクティブ生命を570億ドルで買収。
◎シリア大統領選=アサド大統領が圧勝し再選へ、反政府は選挙結果は不正と主張。
◎G7声明草案=G7は対ロシア制裁を強化する用意がある。ロシアにウクライナ反体制派への影響力行使を要求。
◎フィッシャー・ダラス連銀総裁(3日)=FRBは10月に債券買い入れを終了することを支持するが、年内に利下げする可能性は少ない。
◎米地区連銀経済報告(ベージュブック)=12地区全てで経済活動が、控えめから穏やかに拡大へ(前回8地区)→ 米経済の拡大を確認。 労働市場は全般的に回復。 賃金圧力は抑制されている。物価情勢は大半がインフレは抑制されている。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

8:01 GBP 5月 BRC店頭価格指数=前月比-1.4%(予想-1.2% 前回1.4%)
8:30 AUD 5月 AiGサービスインデッス=予想49.9(前回48.6)
10:30 AUD 第1四半期 GDP=前期比1.1%(予想0.9% 前回1.0%)、前年比予想3.5%(3.3% 前回2.7←2.8%)
16:50 FRN 5月 総合PMI・確報値=49.3(予想 速報値49.3)、サービス業PMI・確報値=49.1(予想49.2 速報値49.2)
16:55 GER 5月 総合PMI・確報値=55.6(予想 速報値56.1)、サービス業PMI・確報値=56.0(予想56.4 速報値56.4)
17:00 EUR 5月 総合PMI・確報値、53.5(予想53.9 速報値53.9)、サービス業PMI・確報値=53.2(予想53.5 速報値53.5)
17:30 GBP 5月 サービス業PMI=58.6(予想58.2 前回58.7)→ 予想を上回りポンド買いが強まる
18:00 EUR 第1四半期 GDP・改定値=前期比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比0.9%(予想0.9% 前回0.9%)→ 予想・速報値と変わらず
18:00 EUR 4月 生産者物価指数=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.2%)、前年比-1.2%(予想-1.2% 前回-1.6%)→ 前回より改善したが予想と変わらず
18:00 EUR 第1四半期 政府支出=前期比0.3%(予想0.2% 前回-0.4←-0.3%)、家計支出=前期比0.1%(予想0.1% 前回0.0←0.1%)、総固定資本=前期比予想 前回1.0%
21:15 USD 5月 ADP雇用統計=前月比17.9万件(予想21.0万件 前回21.5←22.0万件)→ 予想を下回り、直後はドル売りが強まる
21:30 USD 4月 貿易収支=-472億ドル(予想-408億ドル 前回-442←-404億ドル)→ 赤字額は2年ぶりの水準に拡大
21:30 USD 第1四半期 非農業部門生産性・確報値=前期比年率-3.2%(予想-2.2% 前回-1.7%)、単位労働コスト・確報値=前期比年率5.7%(予想4.7% 前回-0.4←4.2%)
21:30 CAD 4月 貿易収支=-6.4億カナダドル(予想2億カナダドル 前回7.7億カナダドル←0.8億カナダドル)→ 予想外の赤字額に、直後はカナダドル売りが強まる
22:45 USD 総合PMI・確報値=58.4(前回58.6)、サービス業PMI・確報値=58.1(予想58.2 前回58.4)
23:00 USD 5月 ISM非製造業景況指数=56.3(予想55.5 前回55.2)→ 予想外に強く、直後はドル全面高
23:00 CAD カナダ中銀 金融政策発表=政策金利1.0%の据え置きを決定、予想通り
3:00 USD 米ベージュブック
3:00 OTH G7首脳会議


***** 本日予定、主な経済指標・その他 *****

8:50 JPY 対外証券投資=中長期ネット 予想 前回905億円、株式ネット 予想 前回-753億円
8:50 JPY 対内証券投資=中長期ネット 予想 前回-2393億円、株式ネット 予想 前回326億円
10:30 AUD 4月 貿易収支=予想3億豪ドル、前回7.31億豪ドル
10:45 CNY 4月 HSBC サービス業PMI=予想 前回51.4
15:00 GER 4月 製造業受注指数=前月比予想1.3% 前回-2.8%
16:00 OTH G7首脳会議
18:00 EUR 4月 小売売上高=前月比予想0.1% 前回0.3%、前年比予想1.5% 前回0.9%
20:00 GBP BOE 金融政策発表=政策金利0.50%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想
20:45 EUR ECB 金融政策発表=政策金利0.25%→0.10%、預金ファシリティ金利0.0%→-0.10%、限界貸付ファシリティ金利0.75%→0.60%に引き下げを予想
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想31.0万件 前回30.0万件
21:30 CAD 4月 住宅建設許可件数=前月比予想4% 前回-3.0%
21:30 EUR ドラギECB総裁記者会見
23:00 CAD Ivey購買部協会指数=予想56.0 前回54.1

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