6月14日(土曜) 昨日、海外市場の動き
***** 昨日のポイント *****
週末金曜日の為替市場は、週末のポジション調整にもポンド高が続き、前日にカーニーBOE総裁が示した早期利上げの見通しにポンド先高期待感は続く。イラクの緊張拡大に原油価格は上昇を続け、カナダ格下げとの未確認のウワサにも、カナダドルは堅調に推移。米中の景気の拡大と安定観測が広まる中で、中国の小売売上高は予想を上回り、米生産者物価のコアは予想外のマイナス、米ミシガン大学消費者信頼感指数が予想外に弱かったが、ドル売りは限定的となった。
◎日銀金融政策決定会合=予想通り現行の量的・質的金融緩和(QQE)の継続を全員一致で決定。
◎「景気の現状判断は、基調的に穏やかに回復を続けている」で据え置く。海外経済は穏やかに回復を続けていると、今年1月会合以来、5カ月ぶり上方修正。
◎黒田日銀総裁=2%の物価目標達成への自信を示し、早期の追加緩和期待が一段と後退へ。
◎安倍首相=法人実効税率の引き下げを決定。
◎米生産者物価指数=コアは予想外のマイナスへ、一時弱いドル売りへ。
◎米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=予想を下回るが相場は動かず。
◎S&P=英国の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げた。
◎リンデ・スペイン中銀総裁=経済活動は2013年に徐々に拡大し、第3四半期はプラス成長へ、最近はこの傾向が強まる。
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アジア市場は、予想外に強い中国の小売売上高にも市場の動きは鈍く、AUDとNZDの弱い利食い売りからスタート。USDJPYは101.70~102.05円のレンジと週末のポジション調整のドル買いと、黒田日銀総裁の記者会見への期待感で102.10円まで上昇へ。EURUSDは1.3550割れの買いが続き底堅く推移し、GBPUSDも前日のカーニーBOE総裁の予想より早い利上げ期待にポンド買いの流れは止まらず。イベント終了+週末のリスクヘッジ+利食いのロングポジションの巻き戻しに、下落へと変化。
欧州市場は、週末のポジション調整が先行し、ドルの買い戻しが見られた。黒田発言から予想外の発言は見られず、USDJPYは一時101.80円台まで値を下げるも、安倍首相による法人実効税率の引き下げに円売りが強まり、結局は101.80~102.10円のレンジで変わらず。EURUSDは1.3560台から1.3530台へと続落、AUDUSDとNZDUSDも続落傾向が続いた。GBPUSDは、カーニー・ショック後のポンド買いも、英商務省による利上げを否定的する発言を受け、1.70の大台手前とで折り返し下落。
米国市場は、米生産者物価指数のコアはマイナスとなり、弱いミシガン大学消費者信頼感指数にドル売りが強まる。EURUSDは1.3520台でようやく下げ止まり、GBPUSDも1.6940台、AUDUSDも0.9370台で下げ止まり、やや値を持ち直すが、動き自体は緩慢。USDJPYは102.00円を割り込むも動きは鈍い。
***** 発言・その他 *****
◎クーレECB理事=ECBの緩和パッケージは金利が長期に渡り低水準を維持することを示唆。決定された政策効果を見極める段階にあるが、現時点で量的緩和は必要ない。新たな緩和パッケージで効果がなければECBは行動を起こす用意はあるが、現時点でそれを議論する段階ではない。
◎リンデ・スペイン中銀総裁(2013年版年次報告書の序章)=経済活動は2013年に徐々に拡大し、第3四半期のプラス成長へと続いた。最近のデータでは今年に入ってこの傾向が強まっている。
◎英商務省=利上げに対して否定的な見解を示す。
◎S&P=英国の格付けを「AAA/A-1プラス」に据え置き、格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げた。
◎黒田日銀総裁=量的・質的緩和(QQE)の現状維持を決めた。中央銀行は物価目標を達成し、政府が民間主導の成長を支援する。輸出が予期したほど伸びなくとも、内需主導で成長率上振れることありうる。米国経済は今後さらに加速し、中国経済は成長率の勢いの下方シフトは止まり安定へ。ECB追加緩和したが円が対ユーロで強くなることない→ 2%の物価目標達成への自信を示し、早期の追加緩和期待が一段と後退へ。
◎黒田日銀総裁=2%の物価目標の達成なしで、量的質的緩和を止めることはない。 4~6月成長率はマイナスに落ち込む。
◎安倍首相=法人実効税率の引き下げを決定。
***** 結果、主な経済指標・その他 *****
JPY 日銀金融政策決定会合、現行の量的・質的金融緩和(QQE)の継続を全員一致で決定。景気の現状判断は、基調的に穏やかに回復を続けているに据え置く。海外経済は穏やかに回復を続けていると、今年1月会合以来、5カ月ぶり上方修正。
14:30 CNY 5月 小売売上高=前年比12.5%(予想12.1% 前回11.9%)→予想を上回る
14:30 CNY 5月 鉱工業生産=前年比8.8%(予想8.8% 前回8.7%)
15:00 GER 5月 消費者物価指数・確定値=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.1%)、前年比0.9%(予想0.9% 前回10.9%)、HICP前月比-0.3%(予想-0.3% 前回-0.3%)、HICP前年比0.6%(予想0.6% 前回0.6%)
15:30 JPY 黒田日銀総裁の記者会見
18:00 GBP 4月 CB景気先行指数=0.5%(予想 前回0.3%)
18:00 EUR 4月 貿易収支・季調済=158億ユーロ(予想159億ユーロ 前回1152億ユーロ)、季調前157億ユーロ(予想139億ユーロ 前回167←171億ユーロ)
19:00 EUR 第1四半期ユーロ圏就業者数=前期比0.1%(前期0.1%)、前年比0.2%(前期-0.4%)→ 2か連続で増加
21:30 USD 5月 生産者物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.2%)、コア(除食品・エネルギー)前月比=-0.1%(予想0.1% 前回0.5%)→ コアが予想外のマイナスへ
21:30 CAD 4月 製造業売上高=前月比-0.1%(予想0.5% 前回0.3←0.4%)
22:55 USD 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=81.2(予想83.0 前回81.9)、現況指数=95.4(5月94.5)、先行指数=72.2(5月73.7)→ 予想を下回る
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