2014年6月10日火曜日

6月10日(月曜) 昨日、海外市場の動き

6月10日(月曜) 昨日、海外市場の動き

***** 昨日のポイント *****

6月5日のECB理事会でマイナス金利を含む追加緩和策を実施。EURUSDは1.35000をボトムに逆に上昇しEUR高相場の再開かと思われたが、1.3670台をたびたびトライしながらも抜けきれず、クーレECB専務理事の発言ではないが、スペイン10年債利回り2.58%が米国債利回り2.61%を割り込み、金利差相場を意識した値動きへと変化。中国は緩やかな景気刺激策と人民元高政策へと変化しAUDは比較的堅調に推移。結果、EURは全面安とドル高とカナダドル高の流れが目立った。


◎内閣府、中国景気は昨年秋以降に減速し内外需ともに低下へ。
◎クーレECB専務理事は、ECBは低金利を継続、米英は利上げサイクルへ、この金融状況の相違は◎長期間続き、市場参加者の決定的な要素。
◎中国財政省次官は、中国の地方政府は今年四最大の債務危機に直面。
◎中国人民銀行は、一部銀行の預金準備率を0.5%引き下げる。
◎ブラード・セントルイス連銀総裁は、利上げ開示し時期が予想より早まる可能性がある。
◎スペイン10年債利回りは、米国債を下回る。
◎中国の貿易収支は、予想を上回るが輸入が落ち込む。
◎日本のGDP第2次速報値は、予想を上回る。
◎ユーロ圏センティックス投資家センチメンは、予想外に弱い。
◎カナダ住宅着工件数は、予想を上回る。


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アジア市場は緩やかなドル売りで、通貨間で動きは異なる。週末発表された中国の貿易収支は予想を上回るが輸入が落ち込み、日本GDP第2次速報値は予想を上回った。USDJPYは早朝の102.60台を高値に102.45円まで続落。USDCADも早朝の1.0940を高値に1.0920台まで下落し、弱いドル売りへ。AUDUSDは0.9330台から0.9355台まで、NZDUSDは0.8490台から0.8520台まで緩やかに上昇し、弱いドル売りへ。EURUSDは1.3640~50、GBPUSDは1.6800~10の狭いレンジでうごけず。終盤には主要通貨は欧州勢の参入と共に上昇を開始。

欧州市場の序盤は、クーレ発言でユーロは下落しドル高へ。USDJPYは102.45円を割り込み一時102.37円まで下落後に、102.50円まで値を戻す。EURUSDは1.3650を上抜けすると1.3668まで上昇するとも、1.3680のポイントを抜けられず、逆にセンティックス投資家センチメントが予想外の弱く、クーレECB専務理事の「米英と欧州の金融状況の相違が市場参加者の決定的要素」との週末の発言に欧州金利は低下し、1.3610台まで値を下げる。GBPUSDも1.6810を超え1.6830台へトライするも続かず、1.6800割れまで値を下げる。AUDUSD、NZDUSD、USDCADは引き続き弱いドル売りを継続したが、さすがにドル売りの流れに買いは続かず、値を下げる。

米国市場は、強気なブラード発言に、カナダドルを除きドル買いが続く。主要な経済指標の発表もなく、カナダ住宅着工件数は予想を上回ったが、逆にカナダドル高の流れが続き、USDCADは一時1.0900の大台まで下落。USDJPYは102.30台を底値にロンドンフィキシングへ向け102.60円近くへ上昇。EURUSDは1.3600の大台を割り込み1.3580台へ下落、GBPUSDも1.6780台まで下落、AUDUSDは0.9330台をボトムに値を戻したが、NZDUSDは0.8480まで下落は止まらず。


***** 発言・その他 *****

◎内閣府=中国景気は昨年秋以降に減速し、内外需ともに低下。李克強指数(電力消費量、鉄道輸送量、中長期新規貸出残高の3指標を用いて経済を分析)の結果では、消費は2013年初頭から伸び率は低下し、2014年も低下傾向が続く。輸出は2013年後半に持ち直したが、201年第1四半期に再び低下。過剰設備やシャドーバンキング問題で、中国経済は難しい局面にある。
◎中国財政省次官=中国の地方政府は今年四最大の債務危機に直面。地方政府が抱えるおよそ3兆ドルの債務について、その22%が年内に返済期限を迎え、今年は最大の債務返済圧力に直面。地方政府がデフォルトになるリスクが高く、危機に発展する可能性もある。中央政府の懸念は、産業の過剰生産能力と、地方政府の債務水準。
◎中国人民銀行=農業部門や中小企業向けの融資が多い一部銀行を対象に、預金準備率を0.5%引き下げる
◎クーレECB専務理事(7日)=ECBの政策金利は長期間現行水準にとどまるが、米英はある時点で利上げサイクルに戻り、市場参加者にとって決定的な要素。5日の理事会で示唆したかったのは、ユーロ圏と米英の金融状況は長期にわたってかい離するということ。
◎スペイン10年債利回りは、米国債を下回る。
◎ブラード・セントルイス連銀総裁=インフレと雇用の目標に一段と近づいた。強い経済指標に、利上げ開示し時期が予想より早まる可能性がある。米マクロ経済は過去5年間に比べて正常な状態にかなり近づいた。労働市場の弱さや低インフレが緩和的金融政策の維持につながっている。
◎ブラード・セントルイス連銀総裁=2004年から2006年の金融引き締め局面で、FRBは経済動向への対応が遅れた
◎ローゼングレン・ボストン連銀総裁=1年以内に雇用と物価の目標達成が見えなければ利上げは不適切。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

8:50 JPY 4月 国際収支: 経常収支=1874億円(予想2877億円 前回1164億円)、貿易収支=-7,804億円(予想-6400億円 前回-1兆1336億円)
8:50 JPY 第1四半期 GDP・第2次速報値=前期比1.6%(予想1.4% 前回1.5%)、前年比予想6.7%(5.6% 前回5.9%)、GDPデフレータ=前年同期比-0.1%(予想0.0% 前回0.0%)→ 速報値と予想を上回るも、デフレータはマイナスに逆戻り
17:30 EUR 6月 センティックス投資家センチメント=8.5(予想13.3 前回12.8)→ 予想外に弱くEUR売りが強まる
21:15 CAD 5月 住宅着工件数=19.83万件(予想18.5万件 前回件19.67←19.53万件)→  予想を上回る


***** 本日予定、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 第1四半期製造業売上高=前期比予想 前回6.3%
8:01 GBP 5月 BRC小売売上高=前年比予想1.6% 前回4.2%
8:50 JPY 4月 第3次産業活動指数=予想-3.5% 前回2.4%
10:30 CNY 5月 消費者物価指数=前月比予想-0.1% 前回-0.3%、 前年比予想2.4% 前回1.8%
10:30 CNY 5月 生産者物価指数=予想-1.5% 前回-2.0%
10:30 AUD 5月 NAB企業景況感=予想 前回0、企業信頼感=予想 前回6
14:45 CHF 5月 失業率=予想3.1% 前回3.2%
16:00 EUR バローゾ欧州委員会委員長、レーン欧州委員会副委員長の講演
17:30 GBP 4月 鉱工業生産=前月比予想0.4% 前回-0.1%、前年比予想2.8% 前回2.3%
17:30 GBP 4月 製造業生産=前月比予想0.4% 前回0.4%、前年比予想4.0% 前回3.3%
21:00 GBP 5月 NIESR GDP予測=予想 前回1.0%
23:00 USD 4月 卸売在庫=前月比予想0.5% 前回1.1%

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