5月8日のドラギECB総裁記者会見の相場変化は含まれず、資料としてはあまり参考にならず。
≪最近のデータが示すもの≫
7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネット・ポジションはロング23,383コントラクト(前週ロング12,210コントラクト)と増加し、ドルはショート41億ドル(前週ショート23億ドル)と、市場のセンチメントはドル安に傾いていた。しかし、集計後の5月8日、ドラギECB総裁による記者会見で、6月の追加利下げ観測が強まり、EURドル高けん制発言の再燃で、ユーロ、ポンド、スイスフランは大きく値を下げている。
≪各通貨での変化≫
円=-60,728コントラクトと、前週の-70,352から、ショートポジションは小幅縮小。水準的には大きな変化に至っていない。かつての円相場主導の面影は見られず、ユーロ、ポンド、豪ドルに主導権を握られ、USDJPY相場の水準は101.50~102.00円と非常に狭い。
ユーロ=+32,551コントラクトと、前週の+25,734から増加。ウクライナ東部の住民投票を控え、事態の悪化を懸念したユーロ買いのセンチメントが強まっていた。ただ、8日には1.40を目指した後に、0.87ミドルまで大きく下落したことで、ユーロロングポジションは大幅に減少していると思われる。
ポンド=+40,646コントラクトと、前週の+44,234からロングは小幅減少。6日にはGBPUSD1.70の大台直前まで上昇したが、3週間連続でロングポジションは減少し、EURGBPの買いの影響なのか、ひと足早くポジション調整が進んでいた。その後、7日、8日、9日とGBPUSDは大きく値を下げたとことで、ポンドのロングポジションは大幅に減少していると思われる。
豪ドル=+8,637コントラクトと、前週の+10,706コから小幅減少。5週連続でプラス圏を維持しており、市場参加者が弱いながらも豪ドル高を期待している表れ。主要通貨は8日を転機に大きく値を下げたが、AUDUSDは逆に上昇しており、投機的な動きより実需の買いの可能性も。
NZドル=+20,693コントラクトと、前週の+18,480から小幅増加、トータルではロングの常連通貨として、昨年9月17日以降、長きに渡りロングポジションを維持。ただ、NZDUSDは8日に0.88トライ失敗した後は、0.86近くまで下落、ロングポジションは相当解消されたと思われる。
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