今週の経済指標・発言の注目点(5月12日~5月16日)
長期化している予測不能なウクライナ情勢は、いつもながら為替相場の変動材料にされ、欧米の金融政策もやや不安定になっており、今や、なんでもありの状態。今週はあまりにも多くの重要な経済指標やイベントが連なり、何が起きても不思議ではない。
XXXXXX
過去を振り返ってみても、5月2日は予想外に強い米雇用統計でも、長期失業者が全体の約35.3%大幅拡大し、労働参加率は62.8%に低下したことを材料にドル売りになった。
5月8日のECB理事会後のドラギECB総裁の記者会見で、6月の理事会で緩和観測が急浮上し、ユーロ高けん制発言も続いた。2月6日の理事会とあまり相違点はないと思えたが、市場参加者は「次回の理事会で、追加緩和を事前に示唆した」との意見が印象的に映った。
EURUSD1.400のトライのまっ最中に箍が外され、ストップの売りによる影響とも思えるが、ユーロは下落し、ユーロとスイスフラン売りが主導するドル買いになっている。しかし、これもどのようにでも変化することが思えない。
XXXXXX
今週、特に注意したいと考えている、経済指標とイベントを日付順に考えたい。該当する通貨にとっては、それらの全てが重要で、ランキングの評価付けは難しい。繰り返しになるが、今週は相場の方向性がどう転ぶかわからなと考えポジションを作りたい。
13日(火)
◎豪政府の連邦予算の発表=政府は財政赤字の削減を目指し、豪中銀に緩和の継続を求めていると思われ、この結果を見て、豪中銀の金融政策のかじ取りを判断したい。
14日(水)
◎NZ中銀の金融安定報告=ウィーラーNZ中銀総裁はどのような発言をするのか、もちろん今後の金融政策とNZドルの評価を特に注目したい。
◎独4月の消費者物価指数・確報値=ドラギECB総裁が低インフレ=ユーロ高抑制のけん制をしていることもあるが、スタッフ予想に大きな影響を与えると思われる。
◎英4月の雇用統計=GBPUSDが1.7を目指し失敗し値を下げているが、失業者数が減少し再トライのきっかけを作ることができるのか注目。
◎BOEの四半期インフレレポート=今後のBOE金融政策への影響は大きく、ストレートに反応することは間違いないと思われ、GBPUSD1.7再トライの可能性の有無を判断できそう。
15日(木)
◎イングリッシュNZ財務相の予算案公表=NZ中銀の金融政策へ影響する可能性もあり目が離せない。
◎日本の第1四半期GDP=インフレ目標は達成できそうだが、成長は? 前期比年率の予想は4.2%と高成長が予想され、円相場への反応はどう考えるのか難しい。表面的に考えれば株高=円売りの反応だが、それとも、101円を割り込むのか?
◎黒田日銀総裁の講演=サプライズを意図的にしているのか? それとも、相場をうまくコントロールしようとしているのか? 4月8日の黒田ショックの記憶は暫く消えそうにない。
◎フランス、ドイツ、そして、ユーロ圏のGDP・速報値=EURUSDが1.40でトップアウトしたのか、それとも、再トライできるか、その判断をする一つの材料。
◎ユーロ圏の消費者物価指数・確報値は、前日の独消費者物価指数と同じく、為替相場にとって極めて重要。
◎米消費者物価指数は、いつもながら繰り返す、相場変動の材料の一つ。イエレンFRB議長は積極的な緩和解除にやや消極的なイメージができあがっているが、どうなることやら。
長くなったが、これ以外にも今週は米国関連で多くの経済指標の発表が予定されている。
0 件のコメント:
コメントを投稿