2014年5月31日土曜日

5月31日(土曜)昨日、海外市場の動き


5月31日(土曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎ジョージ・カンザスシティー連銀総裁(29日)は、FRBは量的緩和を終了後、速やかに金利を引き上げるべきで、より早いペースを主張。
◎中国国務院は、一部の銀行を対象に預金準備率を引き下げると発表。
◎ビスコ・イタリア中銀総裁=ユーロ高はインフレ率の低下を招いた。過度の低インフレは断固とした措置が必要。
◎米国防総省報道官は、ロシア兵力の大半が、ウクライナ国境から引き上げた。
◎プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は、失業率は年内に6.0%を割り込み見通し。弱い第1四半期GDPは、悪天候などの一時的な要因で、年末にかけ平均で3.0%に上昇の可能性。
◎日本の全国消費者物価指数は、予想通り前年比3.4%。
◎米個人消費は予想通り、個人消費支出は予想外にマイナスへ。
◎カナダGDP前月比は予想通りながら、前期比年率は厳冬の影響に予想を下回り、前期が下向修正。
◎シカゴ購買部協会景気指数は、強く予想を上回る。
◎ミシガン大学消費者信頼感指数は、所得の伸び低下を懸念し予想を下回る。


中国は一部の銀行を対象に預金準備率を引き下げると発表、ロシア軍の多くがウクライナ国境近くからの撤退し、リスク回避の動きが弱まるが、AUDの買いは鈍い。弱い米個人消費支出にドル売りへと変化し、ドルは全面安。月末・週末の特殊要因に、ロンドンフィキシングで流れが変化。そして、ダウ平均株価は終値ベースで最高値を更新。

アジア市場は、月末の特殊要因の影響を強く受けならの展開となった。USDJPYは、仲値から円買い戻しが強まり、101.50円まで下落するも続かず。EURUSDは1.36近辺をボトムに1.3600~10の極狭いレンジで推移。堅調だったAUDUDは0.93台を底値に0.9320台まで上昇するも買いも限定的。

欧州市場に入っても動きは鈍く、GBPUSDは1.6750台で上げ渋り一時1.6720台まで下落。AUDUSDも上昇力は鈍く0.9300を割り込むと売りへと変化。EURUSDはビスク・イタリア中銀総裁のユーロ高けん制発言もあり、1.3600~20の狭いレンジで推移。

米国市場に入り、ロシア軍の多くがウクライナ国境近くからの撤退し、弱い米個人消費支出にドル売りへと変化し、ロンドンフィキシングまでドルは全面安へ。EURUSDは1.3620を超え続伸、ロンドンフィキシングの1.3650近辺をピークに上げ止まる。GBPUSDもロンドンフィキシングに1.6780近くまで上昇し、上げ止まる。 逆に、AUDUSD、NZDUSDの上値は重く小幅下落し伸び悩む。USDCADは、弱いカナダGDPにUSDCADは一時1.0870近くまで上昇後、上昇直前の水準1.0840まで値を戻す。USDJPYは、101.70円台に上昇し大枠101.70~85円の狭いレンジで終始。


***** 発言・その他 *****

◎在中国の欧州連合(EU)商工会議所が会員企業を対象に行った調査=46%の企業が中国の黄金期は終わったと見ている。約半数の企業は、景気減速と人件費の上昇を最大の課題に、2年以内に有意義な改革が行われる可能性は低いと回答。
◎中国国務院=一部の銀行を対象に預金準備率を引き下げると発表。予防的な政策微調整を行う。 的を絞った預金準備率引き下げの影響力を高める。
◎ビスコ・イタリア中銀総裁=インフレが2%を下回る水準にとどまると予想されれば、ECBは行動する決意。ユーロ高はインフレ率の低下を招いた。過剰な低インフレは高インフレと同様に断固とした措置必要。低ボラティリティーは急激な変動の前段階となる可能性。
◎コンスタンシオECB副総裁=デフレの明確な兆候はなく、消費は抑制されていないが、低インフレ、マイナスのインフレ率が長期化すれば、定着回避で行動の用意がある。
◎リプトンIMF筆頭副専務理事=日銀の量的・質的緩和政策(QQE)は現状維持が望ましく、追加緩和も出口戦略の準備も現時点で不要。日本の潜在成長率が現状0.5~1.0%にとどまり低下傾向にあることを懸念。デフレ脱却に成功したか判断するのは時期尚早。第3の矢で成長率引き上げられるか懸念。
◎リプトンIMF筆頭副専務理事=経常収支は、中期的な日本経済の基礎的条件に合致、円安でも円高でもない。輸出促進は成長戦略で競争力を高めるべき(暗にさらなる円安による輸出促進をけん制)。消費税率は従来の見解通り2015年以降中期的に15%に引き上げるべき。
◎IMF日本経済に関する報告書(IMF対日4条協議)=構造改革など成長戦略と財政再建の実行を強く求めた。
◎IMF日本経済に関する報告書(IMF対日4条協議)=日本が成長戦略・財政再建に取り組まず、金融政策への負担が過大になれば、金利が急上昇するリスクがあると警告。金利上昇を主要で中期的なテールリスクと位置づける。
◎IMF日本経済に関する報告書(IMF対日4条協議)=2%の物価安定目標は2017年までに達成されるとの見通し。日銀による現在の量的・質的金融緩和(QQE)の長期化は、金融不安定化のリスクを生じさせる可能性がある。
◎総務省4月の家計調査=実質消費支出は前年比-4.6%で、2011年3月の東日本大震災の影響を除くとリーマン・ショック以来の減少幅。
◎ラスムセンNATO事務総長=ウクライナ国境近くのロシア軍は1/3が徹底の模様。
◎米国防総省報道官=ロシア兵力の大半が、ウクライナ国境から引き上げた。
◎スウェーデン第1四半期GDP=前期比-0.1%と、予想外のマイナスへ。
◎ジョージ・カンザスシティー連銀総裁(29日)=FRBは量的緩和を終了後、速やかに金利を引き上げるべき。FRBの金利見通しより早いペースを主張。
◎ウィリアムズSF連銀総裁=FRBは2015年に利上げを始め、2016年末までにFF金利は2.0%~2.5%まで上昇の可能性がある。
◎プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=失業率は年内に6.0%を割り込み見通し。第1四半期のマイナスGDPは、悪天候などの一時的な要因で、年末にかけ平均で3.0%に上昇の可能性がある。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 4月 住宅建設許可件数=前月比1.5%(予想-3.5% 前回9.2←8.3%)
8:05 GBP 5月 GfK消費者信頼感調査=0(予想-2 前回-3)→ 予想外にマイナスを脱し、経済に力強さが拡大
8:30 JPY 4月 全国消費者物価指数=前年比3.4(予想3.4% 前回1.6%)、除生鮮=前年比3.2%(予想3.1% 前回1.3%)、除食料・エネルギー=前年比2.3%予想2.3% 前回0.7%)
8:30 JPY 5月 東京都消費者物価指数=前年比3.1%(予想3.0% 前回2.9%)、除生鮮=前年比2.8%(予想2.9% 前回2.7%)、除食料・エネルギー=前年比1.9%(予想2.1% 前回2.0%)
8:30 JPY 4月 雇用統計: 失業率=3.6%(予想3.6 前回3.6%)、有効求人倍率=1.08(予想1.07 前回1.07)
8:50 JPY 4月 鉱工業生産=前月比-2.5%(予想-2.0% 前回3.8%)、前年比4.1%(前回7.4%)
15:00 GER 5月 小売売上高=前月比-0.3%(予想-0.4% 前回0.1←-0.7%)、前年比3.4%(予想1.5% 前回-1.1-1.9%)
16:00 CHF 5月 KOF先行指数=99.8(予想101.7 前回101.8←102)→ 予想外の低下で2012年7月以来の低水準
21:30 USD 4月 個人所得=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.5%)、個人消費支出=-0.1%(予想0.2% 前回1.0←0.9%)、PCEデフレータ=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、PCEデフレータ=前年比1.6%(予想1.6% 前回1.1%)、コアPCEデフレータ=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コアPCEデフレータ=前年比1.4%(予想1.4% 前回1.2%)→ 個人消費が予想外のマイナスで、ドル売りが強まる
21:30 CAD 第1四半期 GDP・改定値=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.2%)、前期比年率=1.2%(予想1.8% 前回2.7←2.9%)、前年比2.1%(予想2.3% 前回2.3←2.5%)→ 厳冬の影響に予想を下回り、直後はカナダドル売りが強まる
22:45 USD 5月 シカゴ購買部協会景気指数=65.0(予想61.0 前回63.0)→ 予想を上回る
22:55 USD 5月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=81.9(予想82.5 速報値84.1←81.8)、景気現況指数=94.5(予想95.8 速報値95.1)、消費者期待指数=73.7(速報値73.2)→ 予想をしたまわり、所得の伸び低下を懸念

0 件のコメント:

コメントを投稿