5月24日(土曜)昨日、海外市場の動き
***** 昨日のポイント *****
◎GPIF法改革は今国会提出見送りと報道、日経平均株価は上昇し、円買いが強まるが、101.50円台が限度。
◎英地方選挙で、EU離脱を掲げる英国独立党が飛躍し議席数を伸ばし、ポンド売りが強まる。
◎独IFO景況感指数は弱く、ポンド下落の影響も加わり、EUR売りが強まる。
◎S&Pは、スペインの格付けを「BBB-」→「BBB」に引き上げ、見通しは安定的。
◎カナダCPIは予想通りながら、前回よりは上昇しカナダドル買いの材料となる。
◎米新築住宅販売件数は、予想と前回を上回り、3カ月ぶりに上昇へ。
来週月曜日が、NY市場とロンドン市場が休場の3連休となり、さらにウクライナの大統領選の結果が週末に発表され、リスク回避の動きが強まり、ドルは全面高。例外はカナダドルの上昇で、ポンドの下落と合わせ動きの変化が目立ち、AUD売りは一服。
週末金曜日のアジア市場は、日本政府が年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革見送るとの報道に。日経平均株価は上昇し、円買いが強まるが、それでも、USDJPYは101.60円割れが限度。
欧州市場は、EU離脱を掲げる英国独立党が飛躍との報道にポンド売りが加速し、1.6830台へ、独GDPは予想通りながら、独IFO景況感指数は弱く、EURも1.3610台まで続落。USDJPYは、円買い材料への反応が鈍く、逆に底値を確認し102円を試す動きへ変化。AUDUSD、NZDUSD、ドル全面高。例外はカナダドル高で、USDCADは1.09台を高値に売りへと変化。
米国市場は、3連休前ということもあり、積極性に欠ける展開が続いた。カナダCPIは予想通りの結果にも、カナダドル買いが強まり1.0860台まで下落。USDJPYは102円台の達成はお預けで、101.80~00のレンジながら黒田日銀総裁の発言もあり底堅く、上値を狙う一で取引が続く。GBPUSDの下落が目立ちロンドンフィキシング後は1.6810台へ、EURGBPも上昇、AUDUSDの売りは見られず0.9220割れを底値に下げ止まる。
***** 発言・その他 *****
◎李克強・中国首相=中国経済は現在安定し、前向きな構造変化も見られるが、比較的大きな押し下げ圧力に直面している。
◎S&P=スペインの格付けを「BBB-」→「BBB」に引き上げ、見通しは安定的。
◎クーレECB専務理事=ECBは必要なら標準的、非標準的措置を講じることで一致している。マイナス金利への引き下げは選択肢の一つだが、為替政策ではない。低金利が長期化すれば、資産バブルのリスクは増大し、各国がマクロプルデンシャル政策を活用する必要がある。
◎クーレECB専務理事=ECBは金融政策運営で為替レートを考慮すべきだが、複雑な問題があると認識。中銀は通貨戦争の回避で協力が必要。
◎米資産運用会社ブラックロックの幹部=ユーロ圏周辺国の国債保有を大幅に縮小した。理由としては利益確定と、ECBの量的緩和に懐疑的なこと。
◎英地方選挙の開票速報=欧州連合(EU)離脱を主要政策にしている英国独立党(UKIP)が議席数を1→90に急拡大→ GBP売りの材料となる
◎日本政府は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革見送りへ→ 日経平均株価は上昇し、円買いが強まる
◎黒田日銀総裁=円が一段と上昇する理由はほとんどない。
◎格付け会社フィッチ=トルコ中銀がインフレ率上昇の中で、政策金利を引き下げたことで、中銀の信頼性低下の可能性がある。
***** 結果、主な経済指標・その他 *****
15:00 GER 第1四半期 GDP・確報値=前期比0.8%(予想0.8% 前回0.8%)、前年比2.5%(予想2.5% 前回2.5%)→ 速報値・予想と変わらず
17:00 GER 5月 IFO景気動向指数: 業況指数(総合)=110.4(予想110.9 前回111.2)、現況指数=114.8(予想115.5 前回115.3)、期待指数=106.2(予想106.6 前回107.3)→ 予想より弱く、GBPの下落の影響もあり、EUR売りが強まる。
21:30 CAD 4月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.6%)、前年比2.0%(予想2.0% 前回1.5%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.3%)、コア前年比1.4%(予想1.4% 前回1.3%)→ ほぼ予想通り
23:00 USD 4月 新築住宅販売件数=43.3万戸(予想42.5万戸 前回40.7←38.4万戸)、前月比6.4%(予想11.3% 前回-6.9%←-14.5%)→ 予想と前回を上回り、3カ月ぶりに上昇へ
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