2014年5月22日木曜日

5月22日(水曜)昨日、海外市場の動き

5月22日(木曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎日本4月の貿易収支は、赤字額は予想を上回るが、前年同期の赤字幅は20ヵ月ぶりに縮小。
◎豪ウエストパック消費者信頼感指数は、予想外に悪く2011年8月以来の低水準で、今後12カ月の見通しも-14.2%と非常に弱い→ 一時AUD売りが強まる。
◎日銀金融政策決定会合は、現行政策の維持を決定。設備投資は企業収益の改善で穏やかに拡大、異次元緩和の初期効果が発揮され「5年近く続いたデフレの文言」を削除。
◎黒田日銀総裁の記者会見=異次元緩和が初期の効果を発揮→ 早急は追加緩和の可能性が弱まり、円買いが強まる。
◎BOE金融政策委員会の議事録では、利上げに前向きな議論が強まるが、全員一致で政策の維持を決定→ ポンド買いが強まる。
◎英小売売上高は、予想外に強く、ポンド買いが強まる。
◎ユーロ圏消費者信頼感指数は、予想外にマイナス幅が縮小し、6年半ぶりの高水準。
◎FOMC議事録の発表直後は、売り買いが交錯後、ドル売りへと変化。将来の利上げに備えた議論が始まったが、予備的な議論だけで具体的な決定はなく、刺激策の継続にも、大幅なインフレリスクはないと、強弱が混在。
◎バイトマン独連銀総裁は、現時点で行動する必要があるかは不透明。

弱いユーロ、豪ドル、NZドル、カナダドルと、強いポンドと、二極化が進み、円は円高傾向が続くが、円クロスの影響が強く影響。しかし、この流れも、FOMC議事録の発表後から変化し、円を除き、ドル売りが強まり主要国通貨は上昇、AUDUSD、NZDUSDは前日の終値を上回る。

アジア市場は、日本の貿易赤字が拡大したが、円売りは見られず、日銀の金融政策決定会合は予想通りながら、異次元緩和の初期効果が発揮され「5年近く続いたデフレの文言」を削除。黒田日銀総裁の記者会見で「異次元緩和が初期の効果を発揮」との発言に、早急は追加緩和の可能性が弱まり、USDJPYは101円を割り込み売りが加速。豪ウエストパック消費者信頼感指数は、予想外に悪く2011年8月以来の低水準、今後12カ月の見通しも-14.2%と非常に悪く、AUDUSDは一時0.9210台まで下落。

欧州市場は、BOE議事録の発表前からポンド買いが強まり、強い英小売売上高にポンドは全面高、GBPUSDは1.6920まで上昇。EURGBPは0.8100を割り込み急落し、EURUSDは前日安値の1.3680を割り込み続落。USDJPYは、100.80台をボトムに、実需の買いとGBPJPYの買いも加わり101.10円を超えると101.30台まで急伸。AUDUSDの戻りは限定的で続落傾向は止まず。

米国市場は、注目のFOMC議事録は、将来の利上げに備えた議論が始まったが、予備的な議論だけで具体的な決定はなく、刺激策の継続にも、大幅なインフレリスクはないと、強弱が混在し、直後のドルは売り買いが交錯したが、結果はドル売りへと変化。EUR、AUD、NZD、CADと続落していた通貨は下げ止まり、買い戻しへと変化。GBPUSDは再び上昇へ、USDJPYは直後に一時101.60台へ上昇、101.50円を挟み大枠101.35~60円のレンジで推移。EURUSDはユーロ圏消費者信頼感指数が予想外に強く、FOMC議事録の発表前にして1.3650近辺でようやく下げ止まり、議事録の発表直後は1.3630台まで下落するも、直ぐに値を戻し1.3680台へ上昇。


***** 発言・その他 *****

◎日銀金融政策決定会合=現行の政策の据え置きを決定、量的・質的緩和を着実に推進。設備投資は企業収益の改善で穏やかに拡大へ。異次元緩和の初期効果が発揮され「5年近く続いたデフレの文言」を削除
◎黒田日銀総裁の記者会見=物価は暫く1.0%前半で、年度後半から上昇へ。円高になる理由はない。4~6月期成長は駆け込み需要の反動でマイナスを予想。
◎黒田日銀総裁の記者会見= 「5年近く続いたデフレの文言」を削除の説明で、異次元緩和が初期の効果を発揮しており、こうした認識を踏まえたものと発言→ 早急は追加緩和の可能性が弱まり、円ショートカバーに、円買いが強まる。
◎黒田日銀総裁の記者会見= 中期的な成長を高めるには3つの要素が重要。1.企業における前向きな投資を促す、2.女性や高齢者などの労働参加を高め、高度な外国人材の活用で労働の供給力を高めていく、3.規制・制度改革を通じて生産性自体を向上させていく.
◎BOE金融政策委員会の議事録=9対0の全員一致で金利据え置きと資産買入枠の据え置きを決定。フォワードガイダンスが新たな局面に入ってからの初の開催。意見は分かれ、一部メンバーは政策決定がより均衡のとれてきた。利上げ開始の前にたるみ縮小の兆候がもっと必要という点で全員が一致した
◎ロイター調査=米2014年GDP見通し2.7%→2.5%に下方修正、利上げは2015年第3四半期。
◎FOMC議事録の発表直後は、売り買いが交錯したが、ドル売りへと変化。
◎FOMC議事録=超緩和的な金融政策からの将来の撤退や、その政策手段についての具体的な議論が始まったが、現段階は将来に備えた議論。最終的な決定はなく、必ずしも正常化が直ぐに始まることではない。
◎FOMC議事録=経済見通しは3月会合から大きく変わらず。経済が持続的な成長軌道に戻ったとの判断は時期尚早。
◎FOMC議事録=失業率低下に刺激策を継続しても、インフレ率が大幅上昇するリスクはないと認識。
◎コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=インフレが2%に戻るには恐らく4年くらいの期間がかかる。
◎仏政府報道官(ECBにユーロ高是正を要請している)=ユーロが安定しつつあり、ECB総裁のユーロの水準を踏まえた発言といった頼もしい展開がある。
◎バイトマン独連銀総裁(南ドイツ新聞)=行動が必要なら金利引き下げの手段を検討するが、現時点で行動する必要があるかは不透明。ECBの緩和的な金融政策スタンスは景気支援に適切だが、リスクや副次的な影響を伴うことに留意が必要。現時点での討議は主要政策金利であるリファイナンス金利よりむしろ中銀預金金利に主眼が置かれている。
◎バイトマン独連銀総裁(南ドイツ新聞)=ユーロ相場を低下させることを目的とした為替目標設定は支持しない。ECBによる国債買い入れは、中銀の政府へのファイナンシング禁止に当たる。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

JPY 日銀金融政策決定会合
JPY 黒田日銀総裁の記者会見 
8:50 JPY 4月 通関ベース貿易収支=-8089(予想-6463億円、前回-1兆4,460億円)、季調済=-8,446億円(予想-6330億円、前回-1兆6268億円←-1兆7,142億円)→ 赤字額は予想を上回るが、前年同期の赤字幅は20ヵ月ぶりに縮小
9:30 AUD 5月 ウエストパック消費者信頼感指数=92.9(予想 前回99.7)、前月比-6.8(前回0.3%)、前年比-4.8%→ 予想外に悪く2011年8月以来の低水準、今後12カ月の見通しも-14.2%と非常に悪い
17:00 EUR 3月 経常収支=季調済188億ユーロ(予想230億ユーロ 前回218←219億ユーロ)、季調前=209億ユーロ(予想200億ユーロ 前回139←139億ユーロ)
17:30 GBP BOE金融政策委員会の議事録公表=政策金利の据え置きと、資産買入枠の据え置きを、9対0で決定、予想通り
17:30 GBP 4月 小売売上高(含自動車)=前月比1.3%(予想0.5% 前回0.5←0.1%)、前年比(含自動車)=6.9%(予想5.1% 前回4.8←4.2%)→ 予想外に強い伸び率に、ポンド買いが強まる
23:00 EUR 5月 消費者信頼感指数・速報値=-7.1(予想-8.2 前回-8.6)→ マイナス幅は縮小し、6年半ぶりの高水準
3:00 USD FOMC議事録公表(4月29日・30日分)


***** 今日の、主な経済指標・その他 *****

10:45 CHN 5月 HSBC製造業PMI・速報値=予想48.1 前回48.1
11:00 NZD 第2四半期 NZ中銀インフレ期待=予想 前回2.3%
16:00 FRN 5月 総合PMI・速報値=予想 前回50.6、製造業PMI・速報値=予想51.0 前回51.2、サービス業PMI・速報値=予想50.2 前回50.4
16:30 GER 5月 総合PMI・速報値=予想 前回56.1、製造業PMI・速報値=予想54.0 前回54.1、サービス業PMI・速報値=予想54.5 前回54.7
17:00 EUR 5月 総合PMI・速報値=予想53.9  前回54.0、製造業PMI・速報値=予想53.2 前回53.4、サービス業PMI・速報値=予想53.0 前回53.1
17:30 GBP 第1四半期GDP・改定値=前期比予想0.8% 前回0.8%、前年比予想3.1% 前回3.1%
17:30 GBP 4月 BBA住宅ローン承認件数=予想 前回45900件
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想31.0万件 前回29.7万件
21:30 USD 4月 シカゴ全米活動指数=予想 前回0.2
21:30 CAD 3月 小売売上高=前月比予想0.3% 前回0.5%、除く自動車=前月比予想0.4% 前回0.6%
22:45 USD 5月 製造業PMI・速報値=予想55.5 前回55.4
23:00 USD 4月 中古住宅販売件数=予想468万件 前回459万件、前月比予想2.1% 前回-0.2%
23:00 USD 4月 景気先行指数=前月比予想0.3% 前回0.8%


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