5月15日(木曜)昨日、海外市場の動き
***** 昨日のポイント *****
◎NZ中銀金融安定報告は、住宅ローン規制は期待以上に住宅販売を抑制。
◎ウィーラーNZ中銀総裁は、NZドルのキャリートレードは活発で、その多くの要因は日本。
◎USDJPYは102円を割り込み、ストップの売りに円高傾向が続く。
◎独消費者物価指数・確報値は、速報値と変わらず、相場は動けず。
◎英雇用統計は、失業保険申請件数が弱く、ポンド売りが強まる。
◎BOE四半期インフレレポートは、利上げを急がず→ ポンド売りが加速。
◎カーニーBOE総裁は、利上げ時期がやや近づいた→ ポンド売りも弱まる。
◎プラートECB専務理事は、預金金利の引き下げは複合措置の一部としては可能だが、量的緩和には消極的
◎複数のECB関係者は、6月に利下げを含め3種類の複数の政策措置を準備→ EUR売りのプレッシャーが続く。
◎メルシュECB専務理事は、6月のECB理事会で、追加措置に動く可能性を集中的に取り組んでいる。
◎バイトマン独連銀総裁は、独連銀はECBと政策行動を共にする。僅かながらデフレリスクがある。
◎バイトマン独連銀総裁は、現在検討中の措置は全て適切とは限らない。デフレリスクはかなり低い。
◎米生産者物価は、予想外に強い。
一日を終わって見れば、JPY、AUD、NZD、CADは上昇。GBPは失業者数の減少幅が弱く、BOE四半期インフレレポートで早期利上げ観測が後退し下落、EURは利下げ観測も強まるが動かず。BOEの早期利上げ観測の後退+ECBの6月利下げ観測の台頭に、世界的に金利は低下へ。
アジア市場は、USDJPYは102.20円越えの上値は重く、102円の買いに下値トライもできず、102.10~15円の狭いレンジが続く。EURUSD、GBPUSD、AUDUSDはドル売りの流れを継続。NZDUSDはNZ中銀金融安定報告で、住宅ローン規制の影響を危惧し一時下落したが、直ぐに買いへと変化。
欧州市場は、独CPIは予想通りで動けず。英失業保険申請件数は弱く、ポンド売りが加速しドル買いの流れをリード。BOE四半期インフレレポートで早期利上げ観測が後退し、1.6800を割り込み、さらにポンド売りが加速。GBPJPYが171.80円を割り込みクロスで円は全面高、USDJPYは102円を割り込み続落へ。GBPはクロスでも売りが加速し、下落が目立った。ユーロは6月のECB理事会で利下げ観測が強まったが、1.3700台を維持し、1.3700~30の安値圏で小動き。AUDUSDとNZDUSDは続伸。
米国市場は、米金利の上昇が目立ち、米株は小幅下落。USDJPYは101.80円以下の買いが強く下げ止まり、クロスでも円買いがようやく止まり、GBPUSDも1.6760割れで下げ止まる。米生産者物価指数は予想外に強く、AUDUSDとNZDUSDの上昇も止まり、終わって見れば、JPY、AUD、NZD、CADは上昇、GBPは下落、EURは動かず。
***** 発言・その他 *****
◎プラートECB専務理事=預金金利の引き下げは複合措置の一部としては可能。限定的な長期リファイナンスオペなどを準備。量的緩和はユーロ圏の経済とインフレ率が予想外に悪化した場合のみ検討→ EURUSDやや買いが強まる。
◎バイトマン独連銀総裁=独連銀はECBと政策行動を共にする。僅かながらデフレリスクがある。量的緩和はユーロ圏の低インフレ解消に適していない。現在検討中の措置は全て適切とは限らない。
◎バイトマン独連銀総裁=インフレ見通しだけではECBは行動できず、分析で中期的なインフレ見通しが悪化し、持続的なインフレ押し下げ要因になるかの検討が必要。ドラギECB総裁は、インフレ率が数ヶ月間1.0%を割り込み危機的な水準だと認識。
◎バイトマン独連銀総裁=デフレ脅威はECBと異なり、リスクはかなり低く、景気回復につれてインフレ率は上昇し、デフレ危機は緩和へ。ユーロ高の一因はユーロ圏の信頼回復。
◎複数のECB関係筋=6月ECB理事会では、利下げを含め3種類の複数の政策措置を準備。為替レートへの試算はなく、ユーロ相場の目標水準はない。
◎複数のECB関係筋=一人は、利下げは、ほぼ確実。他の一人は、利下げでマイナス金利になり、為替レートにも影響を受ける。二人は、リファイナンス金利、中銀預金金利(下限金利)、限界貸出金利(上限金利)を、0.1~0.2%引き下げる。
◎IMFチーフエコノミスト=ユーロ圏が来年末までにデフレに陥る確率は25%。
◎ユンケル次期欧州委員長候補=行き過ぎたユーロ高の対応で、ユーロ圏財務相に為替レートに関する一般的指針の検討を提案する。
◎メルシュECB専務理事=6月のECB理事会で、追加措置に動く可能性を集中的に取り組んでいる。
◎BOE四半期インフレレポート=英経済は力を増し、余剰生産能力の規模が縮小したが、政策金利の引き上げは来年まで待つ。利上げを実施する前にスラック(たるみ)を一段と解消する余地がある。インフレ率2%の達成は、2017年2月→2016年第4四半期へ変更。向こう2年の失業率見通し6.4%→5.9%に引き下げた
◎BOE四半期インフレレポート=今後2年のインフレ率は2.0%の目標をやや下回る。今年の成長見通しは3.4%で据え置き、2015年2.7%→2.9%に上方修正。
◎カーニーBOE総裁=利上げのタイミングは経済状況次第だが、持続的な景気回復に連れ、利上げ時期がやや近づいた。当面は低金利にとどめる。経済は正常化の一歩を踏み出したばかり。
◎NZ中銀、金融安定報告の公表=住宅ローン規制は期待以上に住宅販売を抑制。年内には住宅ローン規制の撤廃が可能。住宅価格は依然として割高。中国経済の減速がリスク→ 直後NZD売りとなったが直ぐに値を戻す
◎ウィーラーNZ中銀総裁=NZドルのキャリートレードは活発で、その多くの要因は日本。
***** 結果、主な経済指標・その他 *****
6:00 NZD NZ中銀 金融安定報告の公表
6:05 NZD ウィーラーNZ中銀総裁の記者会見
7:45 NZD 第1四半期 小売売上高=前期比0.7%(予想0.8% 前回1.4←1.2%)、除自動車=前期比0.8%(予想2.8% 前回1.0%)→ 予想を下回ったが、前月は上方修正
15:00 GER 4月 消費者物価指数・確報値=前月比-0.2%(予想-0.2% 前回-0.2%)、前年比1.3%(予想1.3% 前回1.3%)、HICP・確報値=前月比-0.3%(予想-0.3% 前回-0.3%)、前年比1.1%(予想1.1% 前回1.1%)
17:30 GBP 4月 雇用統計: 失業率=3.3%(予想3.3% 前回3.4%)、ILO(1-3月)=6.8%(予想6.8% 前回6.9%)、失業者数増減=前月比-25,100人(予想-30,000人、前回-30,600←-30,400人)→ 失業者数の減少が少なくポンド売りが強まる。
18:00 EUR 3月 鉱工業生産指数=前月比-0.3%(予想-0.3% 前回0.2%)、前年比-0.1%(予想1.0% 前回1.7%)
18:30 GBP BOE 四半期インフレレポート
21:30 USD 4月 生産者物価指数=前月比0.5%(予想0.2% 前回0.5%)、前年比2.1%(予想1.7% 前回1.4%)、コア(除食品・エネルギー)=前月比0.5%(予想0.2% 前回0.6%)、コア(除食品・エネルギー)=前年比1.9%(予想1.4% 前回1.4%)→ 予想を上回る
FRN 4月 EU基準消費者物価指数=前月比0.0%、前年比0.8%、国内基準CPI=前月比0.0%、前年比0.7%、コア前月比0.0% 前年比0.6%
***** 本日の主な経済指標・その他 *****
8:50 JPY 第1四半期 GDP・第1次速報値=前期比予想1.0% 前回0.2%、前期比年率=予想4.2% 前回0.7%、名目GDP・第1次速報値=前期比予想1.0% 前回0.3%、 前期比年率予想-0.1% 前回0.3%
11:00 NZD イングリッシュNZ財務相、NZ予算案公表
13:25 JPY 黒田日銀総裁の講演
14:30 FRN 第1四半期 GDP・速報値=前期比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想 前回0.8%
15:00 GER 第1四半期 GDP・速報値=前期比予想0.7% 前回0.4%、前年比予想2.2% 前回1.4%
17:00 EUR ECB月報の公表
18:00 EUR 4月 消費者物価指数(HIPC)=前月比予想0.2% 前回0.9%、前年比予想0.7% 前回0.7%、 コア前年比予想1.0% 前回1.0%
18:00 EUR 第1四半期 GDP・速報値=前期比予想0.4% 前回0.3%、前年比予想1.1% 前回0.5%
21:30 USD 4月 消費者物価指数=前月比予想0.3% 前回0.2%、前年比予想2.0% 前回1.5%、コア(除食品・エネルギー)=前月比予想0.1%、前回0.2%、前年比予想1.7% 前回1.7%
21:30 USD 5月 NY連銀製造業景気指数=予想6.0 前回1.29
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想32.0万件 前回31.9万件
21:30 USD 3月 製造業売上高=前月比予想 前回1.4%
22:00 USD 3月 対米証券投資=予想 前回1677億ドル、長期有価証券(株式スワップなど除く・億ドル)=予想473億ドル 前回857億ドル、
22:00 USD 4月 中古住宅販売件数=前月比予想 前回1.0%
22:15 USD 4月 鉱工業生産指数=前月比予想0.0% 前回0.7%、
22:15 USD 4月 設備稼働率=予想79.2% 前回79.2%
23:00 USD 5月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数=予想14.0 前回16.6
23:00 USD 5月 NAHB住宅市場指数=予想49 前回47
1:30 CAD シェンプリカナダ中銀副総裁の講演
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