***** 昨日のポイント *****
◎日本の3月経常収支は予想外に伸びず、2013年度の経常黒字は過去最低で、円売りが強まる。
◎中国国務院は、資本市場改革を推進する方針に、上海総合株価は2%超上昇。
◎親ロシア派がウクライナからの独立を問う住民投票の結果は、圧倒的な賛成表で独立を支持、EUと米国は違法と承認せず。
◎ウクライナ大統領選(5月25日)に市場の関心が移る
◎コンスタンシオECB副総裁は、低インフレのリスクとユーロ高をけん制。
◎ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、低インフレ対策で、利下げと複数の措置が必要→ 欧州株は6年ぶりの高値へ。
◎BOEの四半期インフレレポートで、利上げの思惑が強まる一時ポンド買いが強まる。
◎米国債利回りは上昇、米小売売上高と住宅着工の増加見通しを先取り。
8日のドラギショックもやや薄らぎ、今週は重要な経済指標はイベントが多く、一方向で動きにくい状況が続く。ウクライナ東部のルガンスクとドネツク州の住民投票は独立を支持したが、EUと米国は支持せず、次の関心事は25日のウクライナ大統領選へと移る。
アジア市場は、朝方発表された日本の2013年度経常黒字額が過去最少額で、3年連続の低下に円売りが強まり、一時102円台まで上昇した。GBPUSDは1.6840~60のレンジ、AUDUSDは0.9350~70のレンジ、EURUSDは1.3750~65のレンジで動けず。
欧州市場に入り、EURUSDは実需筋の買いに1.3770台を回復したが続かず、コンスタンシオECB副総裁とノボトニー・オーストリア中銀総裁の低インフレ懸念に追加緩和の可能性が再認識され伸び悩む。GBPUSDは、EURGBPの売りに1.6900の大台を再び達成、AUDUSDも0.9400の大台直前まで上昇。EURはクロスで弱く、EURGBPは0.8140台へ、EURAUDも1.4660台へ下落した。USDJPYは101.85~00のレンジで動けず。
米国市場は、ドラギショック以降続いたドル買いの調整も一巡し、強い米経済指標の見通しに米金利は上昇し、米株も強く、ドルの買い戻しが強まった。USDJPYは102円台が定着、EURUSDは1.3770台を維持できず1.3750台まで下落。強かったGBPUSDも上昇スタート地点の1.6860台まで下落、AUDUSDも0.9400の大台をトライできず0.9350台まで下落。
***** 発言・その他 *****
◎中国人民銀行金融研究所所長=資本収支の赤字により経常収支の黒字が相殺され、外貨準備を継続的に積み増す必要がなくなり、中国にとりプラス。
◎中国国務院=資本市場改革を推進する方針に、上海総合株価は2%超上昇。
◎周小川・中国人民銀行総裁=景気サイクルに対応するため、人民銀行は政策の微調整のみ実施し、大規模な景気刺激策は取らない。
◎李克強・中国首相=外貨準備はインフレを招きかねず重荷。
◎コンスタンシオECB副総裁=欧州のインフレ率は長期間1.0%を下回る可能性が高い。2012年半ばからのユーロ高で、インフレ率が0.5%押し下げられた。欧州の経済成長率とインフレ率が米国の水準を下回っている
◎コンスタンシオECB副総裁=6月理事会での政策の必要背判断は、中期的なインフレ見通しが重要。 6月の理事会でECBの行動を推測すべきでない
◎ノボトニー・オーストリア中銀総裁=利下げだけで低インフレに対応できず、複数の措置が必要。
◎ラガルドIMF専務理事=ECBに更なる刺激策の実施を再要求した。企業の借入環境が国によって異なり、貸出が抑制されたままで、ユーロ圏の危機は終わっていない。
◎プッロサー・フィラデルフィア連銀総裁=労働参加率低下は職探しあきらめた人の存在と、人口構造によっても低下する。
◎浜田内閣官房参与=追加緩和の判断は、景気とインフレの狭間で微妙な状況にあり、判断は難しい。
◎日本2013年度の経常黒字は過去最少
◎ウクライナ東部、ルガンスク、ドネツク州の住民投票=96.2%が自治権拡大を支持。
◎カーニー・ホワイトハウス報道官=ウクライナ東部の住民投票の結果を、米国は違法と承認せず。ロシアが住民投票阻止で協力しなかったことを非難。
◎NYT連銀月次調査=米国民の個人所得の伸びや住宅価格に関する見通しが悪化。
***** 結果、主な経済指標・その他 *****
JPY 8:50 JPY 3月 国際収支: 貿易収支=1兆2,179億円(予想-1兆1,254億円 前回-5,334億円)、経常収支=1,164億円(予想3,050億円 前回6,127億円、2013年度の経常黒字=7899億円→ 統計開始の1985年以降の最少額で、今後の赤字転落は避けられず。
AUD 10:30 AUD 4月 NAB 企業景況感指数=0(予想 前回1)、企業信頼感指数=6(予想 前回4)
CHF 16:15 CHF 3月 小売売上高=前年比3.0%(予想2.3% 前回1.2←1.0%)
USD 3:00 USD 4月 月次財政収支=1070億ドル( 予想1140億ドル 前回-369億ドル)→ 予想を下回るも前年同期からは赤字額は大幅に縮小
***** 本日の主な経済指標・その他 *****
8:01 GBP 4月 BRC小売売上高=前年比予想1.8% 前回-1.7%
10:30 AUD 第1四半期 住宅価格指数=前期比予想2.9% 前回3.5%、前年比予想10.4% 前回9.5%
14:30 CNY 4月 鉱工業生産=前年比予想8.9% 前回8.8%
14:30 CNY 4月 固定資産投資=初来前年比予想17.7% 前回17.6%
14:30 CNY 4月 小売売上高=前年比予想12.2% 前回12.2%
15:00 GER 4月 卸売物価指数=前月比予想0.0% 前回0.0%、前年比予想-1.5% 前回-1.7%
18:00 GER 5月 ZEW景況感指数=予想41.0 前回43.2、現況指数=予想60.5 前回59.5
18:00 GER バイトマン独連銀総裁の講演、ラウテンシュレーガー独連銀副総裁の講演
18:00 EUR 4月 ZEW景況感調査=予想 前回61.2
18:30 AUD 豪政府連邦予算案を発表
21:30 USD 4月 小売売上高=前月比予想0.4% 前回1.2%、除く自動車前月比予想0.6% 前回0.7%
21:30 USD 4月 輸入物価指数=前月比予想0.3% 前回0.6%、前年比予想 前回-0.6%
23:00 USD 3月 企業在庫=前月比予想0.4% 前回0.4%
0:30 CAD カナダ中銀 四半期報告書(春季)
未定 NZD 4月 REINZ 住宅価格指数=前月比予想 前回3.4%
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