4月15日(火曜)昨日、海外市場の動き
***** 昨日のポイント *****
◎ユーロ高への、直接的、間接的な懸念が強まり、結果として追加緩和の必要性が強調。
◎ロシアの軍事介入が危惧されるウクライナ情勢の緊迫化。
◎強い米小売売上高にGDPが上方修正される可能性。
◎米議会予算局は財政赤字の大幅削減と対GDP比赤字の大幅削減を予測。
4月14日、週明けの為替市場は、週末のドラギECB総裁の「ユーロがさらに上昇すれば、追加緩和が必要になる」との発言に、ユーロ売りからスタート。ノワイエ仏中銀総裁、ボニチ・マルタ中銀総裁もユーロ高への、直接的、間接的な懸念を表明。結果として追加緩和の必要性が強調され、ユーロは全面安。ロシア軍関与によるウクライナ情勢の緊迫化が懸念され、強い米小売売上高に米GDPの上昇性の可能性が強まり、とシティーグル―プの好決算に米株が上昇し一時ドル買いが強まる。
週明けのアジア市場は、週末に、ノワイエ仏中銀総裁やドラギECB総裁が「ユーロがさらに上昇すれば、追加緩和が必要になる」と発言したことに端を発し、週明け早々にはユーロ下落からスタート。
欧州市場に入っても、ユーロ高への、直接的、間接的な懸念が強まり、ECBの追加緩和の可能性や、ウクライナ東部の緊迫化に、EUR売りはさらに加速。NZドルの下落、円の下落が始まるも、ポンドと豪ドルは小動き。
米国市場に入ると、米小売売上高が予想を上回り、シティーグループの好決算に、株価は上昇し、米議会予算局が財政赤字の大幅縮小を予測。ドルの買い戻しが強まり、USDJPYは102円台まで一時上昇、GBPUSD1.6700、EURUSD1.3810割れまで一時下落
***** 発言・その他 *****
◎クーレECB理事=資産買い入れは必要ならば利用する用意があるツール。追加緩和の可能性は排除していないが動向次第。必要なら責務の範囲内で非伝統的政策を用いることで理事会は一致。資産買い入れは量ではなく価格が問題。
◎ノワイエ・仏中銀総裁=ユーロの上昇でより緩和的な政策が必要になり、景気回復の妨げや、インフレ目標2.0%を阻害する。
◎ノワイエ・仏中銀総裁=ユーロ高は重大な関心事。最近のユーロ高はECBの金融政策では説明できない。米国との金利差や成長回復を考えればユーロは異常なほど強い。ECBは民間・ソブリン債の両方の買い入れが可能。
◎ノワイエ・仏中銀総裁=ECBは民間・ソブリン債の両方の買い入れが可能。ECBはユーロ高が自然に修正されることを望む。ユーロ高が加速すれば行動の必要性が高まる。行動はこれからの指標次第で行動する用意はある。
◎ドラギECB総裁(12日)=ユーロ高がユーロ圏のインフレ率低下の重要な要因。ユーロがさらに上昇すれば、追加緩和が必要になる。
◎国際通貨金融委員会(IMFC)・12日=低インフレが持続すれば、ECBは政策対応を検討すべき。
◎バイトマン独連銀総裁=為替相場はインフレ評価の要素の一つでユーロ相場の影響を考慮している。
◎ボニチ・マルタ中銀総裁=ユーロ圏経済への信頼感でユーロ相場を上昇。純輸出がユーロ圏経済を成長させるにはユーロ相場は理想より高い。中銀預金金利をマイナスに引き下げることで正しい方向へと動かすことができる。
◎英国連大使=重武装した数万人のロシア軍部隊がウクライナ国境付近に集結。
◎ドイツ政府報道官=ウクライナ東部の緊迫化した情勢で、ロシアが陰で関与している可能性がある。
◎ガブリエル・独副首相=ロシアは明らかに欧州の国境を超えて戦車を移動させる用意がある。
◎EU外相会合=対ロシア制裁の対象拡大で合意。
◎ウクライナ情勢の悪化=新ロシア派が東部施設を占拠、政府は期限付きで武装解除を指示したが期限切れとなり、ウクライナ政府はテロとみなし軍が強制的に排除する可能性が高まる⇒ ロシア軍の介入の可能性を危惧
◎米シティーグループ決算=第1四半期は市場予想を上回り、%の増益。
◎米議会予算局(CBO)=2014年会計年度の財政赤字改定値は、-4920億ドル(前年度-6800億ドル)へ縮小を見込む。対GDP比の赤字は、2.8%(前年度4.1%)へ縮小、2009年9.8%をピークに5年連続で縮小を見込む。
***** 結果、主な経済指標・その他 *****
18:00 EUR 2月 鉱工業生産指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.0%←-0.2%)、前年比1.7%(予想1.6% 前回1.6%←2.1%)
21:30 USD 3月 小売売上高=前月比1.1%(予想0.9% 前回0.7← 0.3%)、除く自動車=前月比0.7%(予想0.4% 前回0.3%)→予想を上回り一時ドル買いが強まる。 1年半ぶりの高水準で米GDPの上方修正の可能性が高まる。
23:30 USD 2月 企業在庫=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.4%)、企業売上高=前月比0.8%(前回-1.1←-0.9%)
***** 今日の主な経済指標・その他 *****
8:01 GBP 3月 BRC小売売上高=前年比予想 前回-1.0%
10:30 AUD 豪中銀議事録の公表
17:30 GBP 3月 消費者物価指数=前月比予想0.2% 前回0.5%、前年比予想1.6% 前回1.7%、コア前月比予想 前回0.7%、 コア前年比予想1.6% 前回1.7%、小売物価指数(RPI)=前月比予想0.3% 前回0.6%、前年比予想2.5% 前回2.7%、実勢インフレ率(RPIX)=前月比予想 前回0.7%、前年比予想 前回2.7%
17:30 GBP 3月 生産者物価指数: 出荷=前月比予想0.1% 前回0.0%、前年比予想0.3% 前回0.5%、コア前月比0.1%予想 前回0.1%、コア前年比予想0.9% 前回1.1%、仕入=前月比予想 前回-0.4%、前年比予想-6.1% 前回-5.7%、コア前月比予想 前回-1.1%、コア前年比予想 前回-5.3%
18:00 GER 4月 ZEW景況感調査=予想46.0 前回46.6、現況指数=予想50.5 前回51.3
18:00 EUR 4月 ZEW景況感調査=予想60.7 前回61.5
18:00 EUR 2月 貿易収支・季調済=予想 前回141億ユーロ、 季調前=予想85億ユーロ 前回9億ユーロ
21:30 USD 3月 消費者物価指数=前月比予想0.1% 前回0.1%、前年比予想1.4% 前回1.1%、コア前月比予想0.1% 前回0.1%、コア前年比予想1.6% 前回1.6%
21:30 USD NY連銀製造業景気指数=予想8.0 前回5.61
21:30 CAD 2月 製造業売上高=前月比予想1.0% 前回1.5%
21:45 USD イエレンFRB議長の講演
22:00 USD 2月 対米証券投資(ネットTICフロー合計)=予想 前回830億ドル、長期有価証券(長期TICフロー・株式スワップを除く)=予想146億ドル 前回73億ドル
23:00 USD NAB住宅市場指数=予想50 前回47
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