2014年3月7日金曜日

3月7日(金曜)昨日、海外市場の動き

3月7日(金曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

BOEとECBは共に金融政策の据え置きを発表。米新規失業保険申請件数は予想外に改善しドル買いの流れへと一時動いたが短時間で終了。

ドラギECB総裁の記者会見で「景気回復が順調に推移し、新たな措置は必要はない」、「インフレ率は穏やかに加速し2.0%近い水準に上昇へ」と強気の発言、スタッフ予想では「2014年の成長率見通しを1.1%から1.2%に引き上げ」、「インフレ率予測2014年1.0%、2015年1.3%、2016年1.5%」と、緩やかな上昇を予測。 EURUSDが1.38台へ上昇、EURJPYも142円台へ上昇、円を除き主要通貨でドル売りの流れが強まる。

カナダのIvey購買部協会指数は57.2(予想56.7 前回56.8)と、予想を上回り、USDCADは急落しカナダドル買いが強まるが、マリー・カナダ中銀副総裁は、「カナダ経済は期待したような強い兆しは見られていない」との発言に下げ止まり値を戻す。

円相場は、GPIFの運用で国内債中心の運用を求めない方針が示され、外債購入など海外へ資金移動の思惑に円売りが強まり、ウクライナ情勢の極端な危惧感も薄れ、日本を含めアジアや新興国株高の流れに、円売りは止まず。アジア市場から続いた円売りの流れは、欧米市場でUSDJPY102.80円のポイントを超えてから加速し、103.10円台へ続伸。

豪ドルは、豪小売売上高は予想を上回り高水準が続き、豪貿易収支は想外に黒字額が拡大し2年半ぶりの高水準に、AUD買いが強まり、アジア市場から始まった豪ドル買いの流れは欧米でも続く。


***** 発言・その他 *****

CAD マリーカナダ中銀副総裁=カナダ経済は期待したような強い兆しは見られていない。低インフレは経済情勢を反映したもので、潜在インフレ率よりかなり低い水準にある。
EUR ECB理事会は、政策金利0.25%、上限金利0.75%、下限金利0.0%の据え置きを決定、一部には追加緩和策の期待も見られた。
EUR ドラギECB総裁記者会見=入手する経済情報は景気回復が順調に推移していることを示しており、新たな措置は必要はない。インフレ率は暫く元く水準にとどまるが、穏やかに加速し2.0%近い水準に上昇へ→ 緊急の流動性措置の必要性も後退したことを示唆。
EUR ドラギECB総裁記者会見=景気回復局面において中銀が何ら措置を講じなくても、実質金利が低下することで、金融政策は一段と緩和的になる。為替相場はわれわれの政策目標でないが、成長や物価安定に非常に重要。ウクライナ危機に影響は協議していない。フォワードガイダンスで、必要な限り緩和的な金融政策スタンスを維持との決定を完全に裏付けている。不胎化オペの停止は検選択肢の1つだが、選択するような金融市場のひっ迫を招く動向は見られず、不胎化オペ停止による利点は少ない。一段の追加緩和を求めるIMFとは見解が異なる。
EUR ECBスタッフ予想=インフレ率予測2014年1.0%、2015年1.3%、2016年1.5%で、数年間は目標値2.0%弱を下回る。成長率予測2014年1.2%(前回予測1.1%)に上方修正、2015年1.5%、2016年1.8%に加速。
GBP BOEの金融政策委員会は、政策金利0.5%と、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを決定、予想通りとなったが、資産買い入れ策を通じて取得した3月償還の英国債の償還金81億ポンドを再投資を表明。
JPY 岩田日銀副総裁=経済・物価見通しが変化すれば2.0%の物価安定目標に向け、適切に政策を調整する。
JPY 厚生労働省の公的年金の財政検証=年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用は賃金上昇率基準にし、国内債中心にした運用を求めず→ 円売りの材料にされる。
OTH IMF新興国の国債投資に関するレポート=海外投資家保有の新興国国債の約半分5000億ドルは2010年からの3年間で増加。金融危機前・危機時は、資金流入と流出に大別、危機後はほぼ全ての新興国に資金が流入。
OTH 金融サービス調査会社のグリニッジ・アソシエイツ=2013年の外国為替取引高は、欧州と日本の伸びに前年比14.0%上昇、金融機関同士の取引が18.0%増加した。ドイツ銀行12.4%、UBS12.1%、シティグループ11.7%、バークレイズ10.5%、JPモルガン・チェース6.2%。電子取引は77%(前年74%)
OTH カルアナBIS総支配人=中銀は政策の正常化を引き続き進めるべき。ディスインフレ圧力を、過度に懸念すべきではない。
USD ウィリアムズ・SF連銀総裁(5日)=FRBは2015年半ばに利上げを開始する必要があると予想。米経済成長見通し2014年2.5%、2015年3.0%、失業率2014年6.25%、2015年5.5%に低下。
USD プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=米景気拡大にしたがって緩和縮小や政策の正常化に取り組むことが課題。2014年GDP3.0%、失業率6.2%か6.0%割り込む改善を予想。
USD ダドリーNY連銀総裁=緩和縮小ペースを変更するには、経済見通しが著しく変化する必要がある。今年の米経済は成長が加速する可能性が高い。現在の緩和状態を考慮すればドルは安くはない。FRBの二大責務遂行がドルをサポート。


***** ウクライナ情勢*****

1 米国務省(5日)は、「プーチン大統領の虚構、ウクライナに関する10の虚偽主張』のタイトルで、プーチン大統領は事実を無視したり、ゆがめたりしたと異例の批判を示す。
2 ロシア中銀=ウクライナの銀行プリバトバンクのモスクワにある子会社モスコムプリバトバンクを一時的に管理下に。
3 デミガリエフ・クリミア自治共和国副首相=ロシア編入を問う住民投票を3月16日に実施へ。
4 オバマ米大統領=クリミア自治共和国の住民投票を国際法に違反と非難。ロシアとウクライナの個人や企業を対象に、在米資産の凍結や米国への渡航禁止などの制裁を発動する大統領令に署名。
5 クリミア議会=ロシア編入案を全会一致で可決
6 ヤツェニュク・ウクライナ首相=ロシア軍の介入拡大には自国を防衛する用意がある。
7 EU首脳会議=ロシアによるウクライナの主権と領土保全の侵害を非難し、ロシアに軍隊の撤収と国債査察団の受け入れをもとめ、結果がでなければ、ロシアのビザ発給と貿易自由化協議の停止で合意。
8 米ロ外相会談=合意が得られたということはない。


***** 主な経済指標・その他の結果 *****

9:30 AUD 1月 小売売上高=前月比0.7%(予想0.5% 前回0.5%)→ 予想を上回りAUD買いが強まる。
9:30 AUD 1月 貿易収支=14.33億豪ドル(予想2.7億豪ドル 前回4.68億豪ドル)→ 予想外に黒字額が拡大し2年半ぶりの高水準に、AUD買いが強まる。
17:00 GBP 2月 ハリファックス住宅価格指数=前月比2.4%(予想0.7% 前回1.1%)、前年比7.9%(予想7.2% 前回7.3%)→ 予想外に強い伸び率となる
20:00 GER 1月 製造業受注指数=前月比1.2%(予想0.7% 前回-0.2%)、前年比8.4%(予想7.5% 前回6.1%)→ 予想より強くEUR買いが一時強まる
21:00 GBP BOE金融政策発表=政策金利0.5%と、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを決定、予想通り
21:45 EUR ECB金融政策発表=政策金利0.25%、上限金利0.75%、下限金利0.0%の据え置きを決定、予想通り
22:30 CAD 1月 住宅建設許可=前月比8.5%(予想1.0% 前回-4.8←-4.1%)
22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=32.3万件(予想33.6万件 前回34.9←34.8万件)→ 予想より改善し3カ月ぶりの低水準にドル買いが強まる
22:30 USD 第4四半期 非農業部門労働生産性・改定値=前期比1.8%(予想2.5% 速報値3.2% 第3四半期3.5%)、単位労働コスト・改定値=前期比-0.1%(予想-0.9% 速報値-1.6% 第3四半期-2.1%)
0:00 CAD 2月 Ivey購買部協会指数=57.2(予想56.7 前回56.8)→ 予想を上回り、USDCADは急落しカナダドル買いが強まる
0:00 USD 1月 製造業受注指数=前月比-0.7%(予想-0.3% 前回-2.0←-1.5%)→ 予想外に弱く前月も下方修正へ


***** 今日発表の主な経済指標・その他 *****

07:30 AUD スティーブンス豪中銀総裁講演
15:45 CHF 2月 失業率=予想3.5% 前回3.5%
15:00 CHF スイス中銀2013年 年次報告書
17:15 CHF 2月 消費者物価指数=前月比予想 前回-0.3%、前年比予想 前回0.1%
22:30 CAD 1月 貿易収支=予想 前回-16.6億カナダドル
22:30 CAD 2月 失業率=予想7.0% 前回7.0%
22:30 USD 雇用統計: 失業率=予想6.6% 前回6.6%、非農業部門雇用者数=予想16万人 前回11.3万人
22:30 USD 1月 貿易収支=予想-388億ドル 前回-387億ドル

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