***** 昨日のポイント *****
ウクライナ情勢もやや落ち着きを取り戻し始めたが、期待されたケリー米国務長官とロシアのラブロフ外相との会談では、合意事項はなく、やや失望感が見られた。
中国のソーラー企業の上海超日太陽能科技のデフォルトを懸念した動きに、中国株や人民元は弱く、欧米の株価も伸び悩み、USDJPYは102.55円を高値に円売りも限定的。
豪州のGDPは強く、中国HSBCサービス業PMIも強く、全人代で2014年成長目標を7.5%に据え置き(7.0%の観測もあった)、一日を通しでAUDUSDとNZDUSDは上昇。
ユーロ圏の総合・サービス業のPMIも速報値から上方修正され強く、ユーロ圏GDP改定値は速報値と変わらずだが、小売売上高は強く、ユーロにとって強気な材料が多くなっているが、1.3750超えの上値は重く、今日6日のECB理事会で追加緩和の有無を見極めようとする力が働いている。
米経済指標は悪天候の影響もあり弱い数字が続いた。米ADP民間雇用統計は13.9万人(予想15.3万人 前回12.7←17.5万人)弱く、米ISM非製造業景況指数も51.6(予想53.5 前回54.0)と雇用が低下し予想外の低水準、地区連銀経済報告も大半の地区で景気は拡大したが、一部では悪天候の影響を受けていた。
カナダ中銀は予想通り政策金利1.0%の据え置きを発表、前回1月の会合と変わらず、低インフレを懸念し、金利のバイアスは上下両方向にあることを示した。
***** 発言・その他 *****
1. カナダ中銀=政策金利1.0%の据え置きを決定。インフレの下方リスクは重要事項。金利に対する次の動きは引き上げ・引き下げいずれの方向もあり得る。
2. カナダ中銀2014年見通し=成長率は2.5%、インフレ率1.5%、コアインフレ率はを通じ目標値2.0%を下回り2年間で2%に上昇。
3. 全人代=今年の目標値を発表、GDP7.5%と前年と同じに据え置く→ 市場には7.0%との予想もあり市場に安心感が広まる。CPI3.5%、財政赤字GDP比2.1%、小売売上高14.5%、国防費12.2%と増加傾向が続く。
4. 中国人民銀行=人民銀行による介入を示す、国有銀行のドル買いが今週に入り減少へ→ USDCHNは緩やかな上昇を続ける
5. 中国株下落=ソーラー企業の上海超日太陽能科技は、7日の期限までに8980万元(約15億円)の利払いが完全に行えない可能性が判明。
6. 中国国家発展改革委員会=中国は高成長を追求せず、下限を割り込むことも認めず。
7. トリシェ前ECB総裁=ECBはユーロ圏の低インフレを注視する必要がある。
8. モガダムIMF欧州局長=ECBはデフレリスクの回避で利下げを実施し、追加の長期流動性供給オペ(LTRO)や量的緩和を実施する必要がある。
9. 欧州委員会=ベルギー、ドイツ、スペイン、フランス、英国などの加盟国に不均衡があり、クロアチア、イタリア、スロベニアには過度な不均衡がある。フランスは財政赤字削減目標は未達の見通しで、イタリアは高水準の公的債務と対外競争力の弱さの是正が必要。
10. WSJ紙=来週10~11日の日銀金融政策決定会合では、輸出の伸び悩みが中心議題になる可能性があり、輸出見通し「を下方修正する可能性もある。
11. ロシア中銀=ルーブル下落阻止で3日間で114億ドル相当の外貨売り・ルーブル買いの市場介入を実施。
12. ラッカー・リッチモンド連銀総裁=ウクライナ情勢を注視、米経済や商品相場に影響を及ぼす可能性がある。
13. 地区連銀経済報告(ページュブック)=異例の寒波で悪影響にも大半の地域で景気は拡大した。全12地区中、8地区で経済は控えめながら穏やかに成長、2地区で悪天候により経済活動が低下、1地区で成長が減速、1地区で活動は安定的。
14. イエレンFRB議長の宣誓就任式=経済は当局の目標を著しく下回る水準だが、経済は強まっている。
***** ウクライナ情勢の軟化*****
1 習近平中国国家主席=プーチン・ロシア大統領との電話会談で、政治的解決ができると確信。中国は緊張緩和に資する国際社会の提案と仲介の努力を支持。
2 オバマ米大統領=ロシアのウクライナへの介入はロシアの強さの象徴ではなく、ロシア近隣諸国がロシアによる干渉を警戒していることを反映。
3 ウクライナ情勢の悪化にも、欧州の天然ガス市場をロシアが牛耳る構造は変わらず。ロシアから欧州への天然ガスの供給は1/3がウクライナ経由。欧州の天然ガス需要の1/3をロシアが供給。
4 ウクライナの安全保障に関する会合にロシアは欠席。
5 プーチン・ロシア大統領=困難な状況を悪化させる必要はない。国益を考慮しながら、従来の協力相手国全てと協力する必要がある
6 ケリー米国務長官とロシアのラブロフ外相との会談=合意事項はなし。
7 ケリー米国務長官=ウクライナ外交で進展ないとの考えを否定、ソチG8の開催準備を一時中断。ウクライナに関する協議は非常に建設的。
***** 主な経済指標・その他の結果 *****
8:30 AUD 2月 Aigサービス業指数=55.2(予想 前回49.3)→ 予想を上回る
9:30 AUD 第4四半期GDP=前期比0.8%(予想0.7% 前回0.6%)、前年比2,8%(予想2.5% 前回2.3%)→ 予想外に強い数字となり、一時AUD買いが強まる。
10:45 CNY 2月 HSBCサービス業PMI=51.0(予想 前回50.7)→ 前回を上回る
17:50 FRN 2月 総合PMI・確報値=47.9(予想 速報値47.6)、サービス業PMI・確報値=47.2(予想46.9 速報値46.9)→ 速報値から上昇修正
17:55 GER 2月 総合PMI・確報値=56.4(予想 速報値56.1)、サービス業PMI・確報値=55.9(予想55.4 速報値55.4)→ 速報値から上昇修正
18:00 EUR 2月 総合PMI・確報値=53.3(予想52.7 速報値52.7)、サービス業PMI・確報値=52.6(予想51.7 速報値51.7)→ 速報値から上方修正
18:30 GBP 2月 サービス業PMI=58.2(予想58.0 前回58.3)→ 予想を上回るが前回より低下
19:00 EUR 第4四半期GDP・改定値=前期比0.3%(予想0.3% 速報値0.3%)、前年比0.5%(予想0.5% 速報値0.5%)→ 予想・速報値と変わらず
19:00 EUR 1月 小売売上高=前月比1.6%(予想0.8% 前回-1.3←-1.6%)、前年比1.3%(予想-0.2% 前回-0.4←-1.0%)→ 前回が上方修正され、予想を上回る強い数字となるが、EURUSDは逆にEUR売りが強まる
22:15 USD 2月 ADP民間雇用統計=13.9万人(予想15.3万人 前回12.7←17.5万人)→ 前回が下方修正され予想をも下回る
00:00 CAD カナダ中銀金融政策発表=政策金利1.0%の据え置きを決定、予想通り
00:00 USD 2月 ISM非製造業景況指数=51.6(予想53.5 前回54.0)→ 悪天候の影響もあり雇用が弱く予想外の低下、2010年2月以来の低水準
***** 今日発表の主な経済指標・その他 *****
9:30 AUD 1月 小売売上高=前月比予想0.5% 前回0.5%
9:30 AUD 1月 貿易収支=予想1.0億豪ドル 前回4.68億豪ドル
21:00 GBP BOE金融政策発表=政策金利0.5%と、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想
21:45 EUR ECB金融政策発表=政策金利0.25%、上限金利0.75%、下限金利0.0%の据え置きを予想
22:30 EUR ドラギECB総裁の記者会見
22:30 CAD 1月 住宅建設許可=前月比予想 前回-4.1%
22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=予想33.6万件 前回34.8万件
22:30 USD 第4四半期 非農業部門労働生産性=前期比予想2.9% 前回3.6%、単位労働コスト=前期比予想-1.1% 前回-2.0%
00:00 CAD 2月 Ivey購買部協会指数=予想56.7 前回56.8
00:00 USD 1月 製造業受注指数=前月比予想-0.3% 前回-1.5%
01:30 CAD マリーカナダ中銀副総裁講演
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