2014年3月29日土曜日

今週の主な経済指標・その他、為替相場見通し(3月31日~4月4日)

今週の主な経済指標・その他、為替相場見通し(3月31日~4月4日)


今週月曜日で、3月が終わり、いよいよ波乱が予感される4月が始まります。
ドル円相場は、年初にその年の相場のボトムやトップを付けることや、4月~5月に転機を迎えることが多くあります。

2004年~2013年の過去10年間を例にとると、1月がボトムかトップに近い年は計4回と4割の確率です。①2005年=1月101.67円ボトム→12月121.40円トップ、②2008年1月112.66円トップ→12月87.13円ボトム、③2012年1月76.26円ボトム近辺→12月86.71円トップ、④2013年1月86.53円ボトム→今現在では5月103.73円トップとなっています。

そして、4月~5月に変動する年は過去10年間で大小合わせると9回と非常に高い確立です。①2004年5月に上昇から下降へと変化、②2005年5月にレンジ相場から上昇相場へと変化、③2006年5月に下降から上昇へと変化、④2008年4月に下降から上昇へと変化、⑤2009年4月に上昇から下降へと変化、⑥2010年5月にレンジから下降へと変化、⑦2011年4月に揉み合後に上昇から下降へと変化、⑧2012年4月には弱いながらも、上昇から下降へと変化、⑨2013年4月には周知の日銀の異次元の金融緩和で円売りが加速した月に当たっています。

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今週の考えかた。

USDJPY 101~104のレンジ。
EURUSD 上昇トレンド継続中。1.3700をボトムで、1.3700~1.3900のレンジなのか、1.3500~1.3700のレンジに逆戻りするのか、見極めが必要。
GBPUSD 上昇トレンド継続中。1.6400~1.6600に逆戻りのリスクも。
AUDUSD 0.9200を超え上昇を継続中。0.9200~0.9400は過去の揉み合いは少なく、あっさりと通貨するレベル。最大限0.9000までの下落の可能性は残るが、0.9400は以外に近い可能性も。


EURJPY 上昇トレンド継続中。目先は三角持ち合いで、136~144のレンジから除所に上下幅が狭まり、中心地点は141.00で、次の動きに備えている。
GBPJPY 上昇トレンドも弱まり、167~175のレンジ相場入り。大相場は165~175を上下いずれか超えた時点でスタート。
AUDJPY 過去の長い85~95円のレンジ上限を試している。90から95円のレンジで今後も推移するのか、95~100の新たなレンジに入るのか、暗中模索。
NZDJPY 上昇トレンド継続中。88円の壁を上抜け、買い継続中。
CADJPY 円クロスでは珍しく上値が重くい。91~94のレンジを継続中。


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さて、今週は重要な経済指標や発言が多く控えており、特に注目したいポイントは4点あります。

≪ポイント1. 3月31日のユーロ圏消費者物価指数と、4月3日のECB理事会≫
主要通貨が対ドルで上昇する中にあり(除く円)、ユーロは逆に値を下げています。ユーロドルは、直近のスペインと独の消費者物価指数は弱く、タカ派の独バイトマン独連銀総裁がハト派よりへと方向転換したことで、ユーロ圏消費者物価指数がより重要となっています。
予想外に低下することにでもなれば、4月3日のECB理事会で追加緩和の可能性が高まることになるでしょう。仮に現状を維持することになったとしても、ドラギECB総裁の記者会見は目が離せなくなるでしょう。

また、ノワイエ仏中銀総裁、タヤーニ欧州委員会副委員長、バイトマン独連銀総裁、リーカネン・フィンランド中銀総裁、ドラギECB総裁は、直接的・間接的に、ユーロ高をけん制するような発言をしています。仮に、ECB理事会で現状維持となっても、ユーロ高によるデフレ懸念を危惧し、EURUSが1.40を超えるようなユーロ高に対して、強い警戒感を持っていることでしょう。


≪ポイント2. 3月31日のイエレンFRB議長の講演、4月2日のADP雇用統計、4月4日の米雇用統計≫
先のFOMC後の記者会見で示した「今秋にも量的金融緩和を終了し、その約半年後に利上げを行う可能性」に一時イエレン・ショックが相場に広まりました。さすがに、時間の経過とともにショックは和らいできたのですが、今回の講演でそれが繰り返されるのか、気になります。

また、米雇用統計の前哨戦ともいえる、4月2日のADP雇用統計の数字を注目し、4月4日の4月4日の米失業率と非農業部門雇用者数の結果を見守ることになりそうでが、さすがに寒波の影響も薄れ、共に前月より強い数字が予想されています。


≪ポイント3. 3月31日のカナダのGDPと、4月3日の貿易収支、Ivey購買部協会指数≫
USDCADは1.13台→1.10近くまで下落し、カナダドル高が続いています。3月31日のカナダ1月GDP予想は12月から大幅な改善が期待され強く、4月3日の貿易収支も前月の赤字を脱却し黒字予想となっており、4月4日のIvey購買部協会指数も拡大が予想されています。テクニカルでもUSDCAD1.1000を恒常的に下回ることができるかが焦点になりそうです。


≪ポイント4. 4月1日の豪中銀理事会と声明・総裁発言、4月1日の中国HSBC製造業PMI・国家統計局製造業PMI、4月3日のHSBCサービス業PMI、4月3日のスティーブンス豪中銀総裁の講演、豪貿易収支≫
AUDUSDは0.9200の大台を超えて新たな領域に入っています。4月1日の豪中銀理事会では政策金利の据え置きが予想され、ほぼ間違いないと思われますが、声明やスティーブンス豪中銀総裁の発言がより重要と思われます。豪ドル高けん制発言は、今のところ影をひそめていますが、豪ドル高局面では引き続き不安材料です。

経済市場では、貿易収支が強かった1月より黒字額の減少が予想され、中国の一連の経済指標の予想数字は不明ですが、前回を大幅に上回ることはなさそうで、弱気にならざるを得ません。

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今週の主要な経済指標・その他は、以下の通りです。(詳細は別表をご覧ください)

3月31日(月曜)
6:45 NZD 2月 住宅建設許可件数=前月比予想 前回-8.3%
8:01 GBP 2月 ホームトラック住宅調査=前月比予想 前回0.7%、前年比予想 前回5.4%
8:30 GBP 2月 消費者信用残高=予想7億ポンド 前回6.6億ポンド
9:00 AUD 2月 HIA新築住宅販売件数=前月比予想 前回0.5%
15:00 GER 2月 小売売上高=前下比予想-0.5% 前回1.7%、前年比予想0.8% 前回0.9%
15:45 FRN 第4四半期GDP・確報値=前期比予想0.3% 前回0.3%、前年比予想0.8% 前回0.8%
16:00 CHF 3月 KOF景気先行指数=予想2.03 前回2.03
17:30 GBP BOE住宅ローン許可件数=予想7.5万件 前回7.69万件
18:00 EUR 3月 消費者物価指数・速報値=EU基準前年比予想0.6%、前回0.7%、EU基準コア前年比予想0.8% 前回1.0%
21:30 CAD 1月 カナダGDP=前月比予想0.4% 前回-0.5%
22:45 USD 3月 シカゴ購買部協会景気指数=予想58.5 前回59.8
22:55 USD イエレンFRB議長の講演

4月1日(火曜)
8:50 JPY 第4四半期 日銀短観=大企業製造業業況判断指数=予想19 前回16、大企業非製造業業況判断指数=予想24 前回20
10:00 CNY 3月 国家統計局 製造業PMI=予想50.1 前回50.2
10:45 CNY 3月 HSBC製造業PMI=確報値=予想48.1 前回48.1
12:30 AUD 豪中銀 金融政策発表=政策金利2.5%の据え置きを予想
16:00 GBP 3月 ハリファックス住宅価格指数=前月比予想0.5% 前回2.4%、前年比3カ月・前年比=予想9.4% 前回7.9%
16:50 FRN 3月 製造業PMI・確報値=予想51.9 前回51.9
16:55 GER 3月 製造業PMI・確報値=予想53.8 前回53.8
17:00 EUR 3月 製造業PMI・確報値=予想53.0 前回53.0
17:30 GBP 3月 製造業PMI=予想56.6 前回56.9
17:55 GER 3月 雇用統計: 失業率予想6.8% 前回6.8%、失業者数変化=予想-10,000人 前回-14,000人
18:00 EUR 2月 失業率=予想12.0% 前回12.0%
18:30 CNY 習近平中国主席の講演
21:30 CAD 2月 鉱工業生産価格=前月比予想2.2% 前回2.6%
22:45 USD 3月 製造業PMI・確報値=予想56.3 前回55.5
23:00 USD 3月 ISM製造業景況指数=予想54.0  前回53.2
23:00 USD 2月 建設支出=前月比予想0.1% 前回0.1%

4月2日(水曜)
12:30 AUD 2月 住宅建築許可件数=前月比予想 前回6.8%、前年比予想 前回34.6%
16:00 GBP ネーションワイド住宅価格指数=前月比予想0.8% 前回0.6%、前年比予想9.6% 前回9.4%
17:30 GBP 3月 建設業PMI=予想63.0 前回62.6
18:00 EUR 2月 生産者物価指数=前月比予想 前回-0.4%、前年比予想-1.6% 前回-1.4%
21:15 USD 3月 ADP雇用統計=前月比予想19.0万人 前回13.9万人
23:00 USD 2月 製造業受注指数=前月比予想0.8% 前回-0.7%

4月3日(木曜)
7:30 AUD 3月 AiGサービス業PMI=予想 前回55.2
9:30 AUD 2月 小売売上高=前月比予想0.3% 前回1.2%
9:30 AUD 2月 貿易収支=予想8.5億豪ドル 前回14.33億豪ドル
10:00 CNY 3月 国家統計局 非製造業PMI=予想 前回55.0
10:45 CNY 3月 HSBCサービス業PMI=予想 前回51.0
11:00 AUD スティーブンス豪中銀総裁の講演
16:50 FRN 3月 総合PMI・確報値=予想 前回51.6、サービス業PMI・確報値=予想51.4 前回51.4
16:55 GER 3月 総合PMI・確報値=予想 前回55.0、サービス業PMI・確報値=予想54.0  前回54.0
17:00 EUR 3月 総合PMI・確報値=予想53.2 前回53.2、サービス業PMI・確報値=予想52.4 前回52.4
17:30 GBP 3月 サービス業PMI=予想58.2 前回58.2
18:00 EUR 2月 小売売上高=前月比予想-0.5% 前回1.6%、前年比予想0.7% 前回1.3%
20:45 EUR ECB金融政策発表=政策金利0.25%の据え置きと、上限金利0.75%、下限金利0.00%の据え置きを予想
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想 前回31.1万件
21:30 USD 2月 貿易収支=予想-385億ドル 前回-391億ドル
21:30 CAD 2月 貿易収支=予想2億カナダドル 前回-1.8億カナダドル
21:30 EUR ドラギECB総裁の記者会見
23:00 USD 3月 ISM非製造業景況指数=予想53.5 前回51.6


4月4日(金曜)
19:00 GER 2月 製造業受注指数=前月比予想0.3% 前回1.0%、前年比予想6.7% 前回8.4%
21:30 USD 3月 雇用統計: 失業率=予想6.6% 前回6.7%、非農業部門雇用者数=予想19万人 前回17.5万件
21:30 CAD 3月 雇用統計: 失業率=予想7.0% 前回7.0%、雇用ネット変化率=予想25,000人 前回-7000人
23:00 CAD 3月 Ivey購買部協会指数=予想58.3 前回57.2







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