3月11日(火曜)昨日、海外市場の動き、AUDとGBPの下落が目立った
***** 昨日のポイント *****
週明けの為替市場は、先週土日に発表された弱い中国の貿易収支と消費者物価や、マレーシア航空機の行方不明でテロの可能性が残り、リスクオフの流れからスタートし安全資産買いとリスク資産売りからスタートした。日本の経常赤字は過去最高を記録し、GDPも速報値から下方修正へされ、円買いも限定的。
欧州市場に入り、ノワイエ仏中銀総裁はユーロ高に懸念を表明、ビーンBOE副総裁はポンド高をけん制し、EURとGBPは下落、AUDとNZDも弱く一時ドルは全面高へ。ただし、ユーロ圏の経済指標は強く欧州の債券市場も安定し、EUR売りは限定的でGBPの下落だけが目立った。
米国市場に入ると特に大きな変化は見らないが、ウクライナ問題でロシアと欧米で意見相違の溝は埋まらず、ラブロフ・ロシア外相はケリー米国務長官も開催できずにいたことが分かり、ウクライナ南部のクリミアに展開するロシア部隊は最大2万人規模と判明。相変わらず、IMFはECBに追加緩和へのプレッシャーをかけ、ラウテンシュレーガーECB専務理事はマイナス金利の可能性を示唆。結局はEURUSDは上値も押さえられ気味。
***** 発言・その他 *****
EUR ノワイエ仏中銀総裁はユーロ高に懸念を表明=ユーロ高は景気とインフレの下押し圧力で、現状に満足していない。証券市場プログラム(SMP)の不胎化停止は必要なら活用できる手段の一つで、バイトマン独連銀総裁と完全に意見は一致。ECBは行動する用意がある。
EUR IMF首席エコノミスト=特にユーロ圏ではデフレリスクが間違いなく存在する。各国中銀は金融市場のバブル問題に取り組むべき。
EUR ラウテンシュレーガーECB専務理事=ECBは行動する余地があり、中銀預金金利のマイナスも可能。
GBP ビーンBOE副総裁はポンド高をけん制=一段のポンド高は輸出を支援せず。ポンド相場の現水準は問題ないが、よりポンド高になれば利上げが遅れる可能性がある。ポンド高で輸入価格が下落にインフレ率が鈍化し、緩和的な政策金利をより長期間続けることが必要になる。
JPY 財務省・財氏制度等審議会=実質2%・名目3%の経済再生ペースの成長で、歳出を最大限抑制しても2020年度の国・地方の基礎的財政収支は6.1%円の赤字となり、黒字化達成は困難で、財務省の報告でも経常赤字と財政赤字という「双子の赤字化」を懸念。
NZD キーNZ首相=総選挙を9月20日に実施。対反のエコノミストは3月13日に利上げを予想している。
USD プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=現在のペースにしっかりコミットしているとのシグナルを送ることが重要。FOMCが方針の変更をするにはハードルは極めて高い。失業率は年末までに6.2%へ低下の可能性。
USD マクドナルドの売上高は悪天候の影響に4カ月連続落ち込む。
USD エバンズ・シカゴ連銀総裁=FOMCごとに100億ドル縮小するペースは継続され、変更するハードルは非常に高い。米国のインフレが目標の2%に到達するにはしばらくかかる。米悪天候で経済指標の評価は困難。FRBのガイダンスは量的ではなく質的になる可能性。
USD エバンズ・シカゴ連銀総裁=最大雇用下の失業率は5.25~75%。2014年見通し:成長率は2.5~3.0%、失業率6.0%、インフレは1.5%。
OTH ウクライナ問題でロシアと欧米で意見相違の溝は埋まらず=ラブロフ・ロシア外相はケリー米国務長官にウクライナ問題で協議を提案したが、ロシア訪問を拒否していた。
OTH 米国防総省=ウクライナ南部のクリミアに展開するロシア部隊は最大2万人規模に及ぶ。
***** 主な経済指標・その他の結果 *****
8:50 JPY 1月 国際収支: 経常収支=-1兆5890億円(予想-1兆4,118億円、前回-6,386億円)→ 予想を上回る赤字額で、過去最大、貿易収支=-2兆3454億円(予想-2兆5,896億円 前回-1兆474億円-1兆2,126億円)
8:50 JPY 第4四半期 GDP・2次速報値=前期比0.2%(予想0.3% 速報値0.3%)、前期比年率0.7%(予想1.0% 速報値1.0%)→ 設備投資が弱く、速報値から下方修正へ
17:15 CHF 1月 小売売上高=前年比0.3%(予想3.3% 前回2.5←2.3%)
18:30 EUR 3月 センティックス投資家信頼感指数=13.9(予想14.0 前回13.3)
21:15 CAD 2月 住宅着工件数=19.21万件(予想19万件 前回18.01←18.02万件)
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