2014年2月25日火曜日

円相場を考える

円相場を考える

前日の米株高に、今日の日経平均株価は1.44%上昇し、上海総合は2.32%逆に低下した。この程度の変動は日常茶飯事とでもいうのか? 最近のドル円相場は一方向へと動けず。これじゃ、101円~103円のダブルノックアウト・オプションでも買ってみようかと思う人が多くなるのはしかたがない。

ドル円は、短期的にはFRBの緩和縮小から始まる、一部の新興市場国が流動性危機に陥るリスク。それと、中長期的には、4月からスタートする日本の消費増税後の経済の落ち込みの有無、黒田日銀総裁による追加緩和の出動の有無など、不透明な部分が多く、円相場の先行きが分かれる由縁である。

上記の不確実な材料以外では、本邦企業では4月の本決算に向けた、円買い戻しや、四半期決算に向けた海外勢の円買い戻しなどが、円買い材料として考えられ、最近の円買い要因となっている。

しかし、20日に発表された日本の貿易赤字の急拡大と、経常収支が赤字化する恐れ、地政学的リスク、つまり、対中国や韓国との関係悪化もあり、日本の地位は言うまでもなく、日々落ち込んでいるように思われてならない。

貿易赤字の要因は、原子力発電の停止によるエネルギーの輸入拡大が、主因といわれている。エネルギー輸入は約2.8兆円で、次には太陽電池、半導体、スマートフォンの輸入が約1.05兆円に拡大したことも要因とあり、日本の貿易産業な一体どうなっているのであろうか? 本当に円安=輸出拡大になるのか?

日本の物価上昇、可処分所得の低下、増税・・・・・・・。一方、米国は米下院共和党の税制改革案を今週発表する予定で、所得税の最高税率39.6%→25.0%に引き下げ、一部の富裕世帯に付加価値税を課すという。

日本の成長が期待を下回る今、昨年の5月23日、バイトマン独連銀総裁は『日本は金融政策が窮地に陥り得ることを示唆している』と言い、『日本に実験での検討を祈る』と発言していたことを思いだす。

為替レートは、通貨間の相対的な材料、要因、思惑により変動し、絶対的なものがあるとはいえないが、短期的な値動きは別として、どうしても円高は限定的としか思われない。

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