2014年2月19日水曜日

2月19日(水曜) 昨日の海外市場の動き

2月19日(水曜) 昨日の海外市場の動き


*** 昨日のポイント ***

連休市場空けの米国市場は、NY連銀製造業景況指数、対米証券投資、NAHB住宅市場指数と、弱い米経済指標が続き、米株は伸び悩み、ドルインデックスは低下し、全体ではドル売りの流れとなった。通貨別では、ポンド、豪ドル、NZドルは伸び悩み、EURGBP上昇、EURJPY上昇、EURAUDも上昇し、ユーロ高の動きへ。


早朝の、豪中銀議事録は、2月4日の理事会で「緩和政策へのバイアスに言及した部分を除外し、金融政策は適切」との声明にAUD買いへと変化し重要な決定に、特に注目度は高かった。

議事録では、①今までの緩和策が効果を発揮する兆候がさらにある。②金利の据え置きが賢明と判断、一定期間の金利安定が最も賢明な路線との内容に 豪ドル買いが強まる。

日銀の金融政策決定会合直後の反応は複雑で、円買いへと反応しドル円は101.70円台まで値を下げたが、日経平均株価が上昇、景気支援策の評価と、黒田日銀総裁の記者会見への期待が膨らみ、1月末の重要なポイントとなる102.80円近くとなる102.70円台まで上昇した。しかし、重要ポイントの102.80円は超えられず。

黒田日銀総裁の記者会見は、経済・物価の下振れリスクが顕在化すれば、ちゅうちょなく追加緩和に踏み切ると強調 ⇒ やや踏み込んだ発言となったが、決定的な材料になり得ず、USDJPYは一時102.30円近くまで利食いの円買い戻しが続く。

英1月の消費者物価指数は、前年比1.9%と予想を下回り2.0%の中銀目標を割り込み、カーニーBOE総裁が強調している利下げを急がないとの発言に沿い、一時ポンド売りが強まる。

独ZEW景況感は、期待指数は弱く、現況指数は強く2011年8月以来、久々に50を超える。




















*** 発言・その他 ***

◎米2月のNY連銀製造業景況指数は4.48で、前月が急拡大していた反動もあるが、予想外の低水準にドル売りが強まる。
◎米12月の対米証券投資は-1196億ドルで、予想外にマイナス幅が拡大し、ドル売りの材料にされやすい。
◎米2月のNAHB住宅市場指数は46で、寒波の影響もあり前月比の下げ幅は過去最大で、米株は弱くドル売りの材料となる。
◎ウィリアムズSF連銀総裁=直近の弱い雇用統計にも緩和縮小を継続し、3月のFOMCも縮小を続けるだろう。
◎NY連銀発表の家計債務・信用に関する統計=2013年第4四半期はサブプライム危機の2007年以降で最大の伸び率。前期比2.1%増加し11.5兆ドル(第3四半期11.28高ドル)で、金融危機から負債が圧縮された動きが終わりを迎えている可能性がある。
◎マカファーティー金融政策委員=ECBが利上げを検討する前に、英経済はより成長が必要で、時間もかかる。
◎BOAメリルの月次ファンドマネジャー調査=2月に新興国離れが強まり(特に南ア)、国債金融市場の最大の脅威は新興国市場の混乱との意見が大半。
◎ノボトニー・オーストリア中銀総裁=①ユーロ圏の、ユーロ高と低インフレは、ECBの関与なしでも年内に自律的に調整される。②ユーロ圏の実体経済が上向き、ドイツの所得増加に、インフトレンドは自律調整に入る可能性がある。③ユーロ高で、輸入価格は低下し、インフレ低下の要因だが、年内にドル高になる力学が働くと予想。④マイナス金利は注意深く扱う必要がある。
◎山崎・財務省国際局長=日本の多くの大手製造業が海外に拠点を移しており、円安が輸出を直接拡大させる状況にもはやない。
◎マイルズ金融政策委員=住宅価格の上昇は持続不可能なペースではなく、正常に機能しているが、ロンドン東南部の住宅価格により、英国全体の価格に歪みが生じている。金融政策を引き締める理由は見当たらない。GDPは1.0~1.5%の上限を上回る可能性がある。金利が何年も現行水準にあるわけではないことを明確人認識する必要がある。
◎ドンブレト独連銀理事=住宅バブルの可能性は排除できないが、その兆候は見られない。
◎黒田日銀総裁の記者会見=①今年度GDPが日銀見通し2.7%に届かないなど、経済・物価の下振れリスクが顕在化すれば、ちゅうちょなく追加緩和に踏み切る。②日本企業の収益改善は今後も続く。③トレンドとして株価上がってもおかしくない。④輸出が増加すれば改善するので、経常収支についてとくに懸念持ってない。⑤日本経済は2%の物価安定目標の実現に向けた道筋を順調にたどっている。⑥2014年度終わりから2015年度にかけて2%程度に達する可能性が高い。
◎日銀の金融政策決定会合は、予想通り全員一致で現状維持を決定したが、3月期限の「成長基盤強化を支援する資金供給」を3.5兆円から7.0兆円と2倍にして、1年間延長したことである。
◎豪中銀議事録=①今までの緩和策が効果を発揮する兆候がさらにある。②金利の据え置きが賢明と判断、一定期間の金利安定が最も賢明な路線⇒ 豪ドル買いが強まる。
◎豪中銀議事録=①豪ドルが持続的に下落すれば、経済活動の拡大につながり経済成長を支援。
◎豪中銀議事録=①賃金の伸びが鈍化したことで国内コスト上昇圧力を抑制し、第4四半期のインフレ率上昇は重視せず。②インフレ率の一部統計にはノイズがありトレンドとの判断は時期尚早。③物価動向を注視⇒4月下旬の四半期インフレレポートが注目される。


*** 経済指標の結果 ***

◎18:00 EUR 12月 経常収支: 季調前=332億ユーロ(予想200億ユーロ 前回272←274億ユーロ)、季調済=213億ユーロ(予想210億ユーロ 前回233←235億ユーロ。貿易収支=139億ユーロ(前回189←188億ユーロ)→ 予想を上回り、EURは堅調に推移
◎18:30 GBP 1月 消費者物価指数=前月比-0.6%(予想-0.5% 前回0.4%)、前年比1.9%(予想2.0% 前回2.0%)、コア前月比-0.9%(前回0.1%)、コア前年比1.6%(前回1.7%)、小売物価指数(RPI)=前月比-0.3%(予想-0.4% 前回0.5%)、前年比2.8%(予想2.7% 前回2.7%)、実勢インフレ率(RPIX)=前月比-0.4%(予想-0.5% 前回0.5%)、前年比2.8%(予想2.7% 前回2.8%)→ 予想と中銀目標2.0%を下回り、一時GBP売りが強まる
◎18:30 GBP 1月 生産者物価指数: 産出指数=前月比0.3%(予想0.1% 前回0.0%)、前年比0.9%(予想0.7% 前回1.0%)、コア前月比0.5%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.2%(予想0.7% 前回1.0%)投入指数=前月比-0.9%(予想-0.5% 前回0.2←0.1%)、前年比-3.1%(予想-2.85% 前回--1.0←1.2%)、コア前月比-0.6%(前回-0.5%)、コア前年比-2.7%(前回-1.6←1.5%)→ 予想を上回る
◎18:30 GBP 1月 DCLG住宅価格=前年比5.5%(予想5.8% 前回5.4%)→ 予想を下回るが前月よりは拡大へ
◎19:00 GER 2月 ZEW景況感調査: 景気期待指数=55.7(予想63.2 前回61.7)、現況指数=50.0(予想44.0 前回41.2)→ 期待指数は弱く、現況指数は強く2011年8月以来、久々に50を超える
◎19:00 EUR ZEW景況感調査:68.5(予想73.9 前回73.3)→ 予想を下回る
◎22:30 USD 2月 NY連銀製造業景況指数=4.48(予想10.0 前回12.51)→ 前月が急拡大していた反動もあるが、予想外の低水準にドル売りが強まる
◎23:00 USD 12月 対米証券投資=-1,196億ドル(予想 前回-130←-166億ドル)、長期有価証券=-459億ドル(予想 前回←-280←-293億ドル)→ 前回と予想を上回る売り越し額で、中国が米財務省証券の買い入れを減少させいる。
◎0:00 USD 2月 NAHB住宅市場指数=46(予想56 前回56)→ 寒波の影響もあり前月比の下げ幅は過去最大で、米株は弱く、ドル売りの材料となる。



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