2014年2月18日火曜日

2月18日(火曜)欧州市場の動き

2月18日(火曜)欧州市場の動き


⇒ 英1月の消費者物価指数は、前年比1.9%と予想を下回り2.0%の中銀目標を割り込み、カーニーBOE総裁が強調している利下げを急がないとの発言に沿い、一時ポンド売りが強まる。

⇒ 独ZEW景況感は、期待指数は弱く、現況指数は強く2011年8月以来、久々に50を超える。



*** ポイント ***


寒波の影響がどこまで浸透しているのか不明ながら、最近の米経済指標は伸び悩みの影響を示している。先週発表された、フィラデルフィア連銀の四半期エコノミスト調査では、2014年第1四半期GDP見通しを、2.5%→2.0%に下方修正し、月次非農業部門雇用者数見通しも、第1四半期18.7万人→17.4万人に、コアインフレ第1、2四半期1.9%→1.8%に下方修正されている。

ただし、米連銀総裁の多くからは、緩和縮小を維持する方針を変更するような発言は聞こえてこない。それが及ぼす新興国への影響も、フィッシャー・ダラス連銀総裁に言わせれば「FRBは米国の中銀で、米国の国益にかない、米経済を強くすることが重要で、それが他国へも恩恵を与える」と世界の中心にでもいるような発言である。

もっとも、現状は米国の金融政策が他国に絶対的な影響を与えていることは絶大で、間違いだなんて決して言えるわけでもない。

話を、今日の欧州市場に戻すことにしよう。英国の1月消費者物価指数は前年比1.9%と前下比-0.1%とわずかな低下ながら、2009年11月以来久々に、2.0%のBOE目標値を下回わった。

カーニーBOE総裁が市場の早急な利上げ期待を押さえるべく「利上げは緩やかで限定的」との発言を繰り返しており、GBPUSDは1.6820台から値を下げているが、市場のポンド高への期待感は根強く残っている。

ポンドは、明日のBOえ金融政策委員会議事録や、FOMC議事録の発表を控え、0.6640~0.6740を大幅にかい離することは難しいと思える。しかし、2月12日のBOE四半期インフレレポートでは、①2014年GDP見通しを2.8%→3.4%に上方修正し、今後の見通しも大幅に上方修正、②1年以内に利上げが必要、③フォワードガイダンスも見直す可能性を発表しており、どうしても、ポンド高を期待したくなってしまう。


*** 経済指標の結果 ***

◎18:00 EUR 12月 経常収支: 季調前=332億ユーロ(予想200億ユーロ 前回272←274億ユーロ)、季調済=213億ユーロ(予想210億ユーロ 前回233←235億ユーロ。貿易収支=139億ユーロ(前回189←188億ユーロ)→ 予想を上回り、EURは堅調に推移
◎18:30 GBP 1月 消費者物価指数=前月比-0.6%(予想-0.5% 前回0.4%)、前年比1.9%(予想2.0% 前回2.0%)、コア前月比-0.9%(前回0.1%)、コア前年比1.6%(前回1.7%)、小売物価指数(RPI)=前月比-0.3%(予想-0.4% 前回0.5%)、前年比2.8%(予想2.7% 前回2.7%)、実勢インフレ率(RPIX)=前月比-0.4%(予想-0.5% 前回0.5%)、前年比2.8%(予想2.7% 前回2.8%)→ 予想と中銀目標2.0%を下回り、一時GBP売りが強まる
◎18:30 GBP 1月 生産者物価指数: 産出指数=前月比0.3%(予想0.1% 前回0.0%)、前年比0.9%(予想0.7% 前回1.0%)、コア前月比0.5%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.2%(予想0.7% 前回1.0%)投入指数=前月比-0.9%(予想-0.5% 前回0.2←0.1%)、前年比-3.1%(予想-2.85% 前回--1.0←1.2%)、コア前月比-0.6%(前回-0.5%)、コア前年比-2.7%(前回-1.6←1.5%)→ 予想を上回る
◎18:30 GBP 1月 DCLG住宅価格=前年比5.5%(予想5.8% 前回5.4%)→ 予想を下回るが前月よりは拡大へ
◎19:00 GER 2月 ZEW景況感調査: 景気期待指数=55.7(予想63.2 前回61.7)、現況指数=50.0(予想44.0 前回41.2)→ 期待指数は弱く、現況指数は強く2011年8月以来、久々に50を超える
◎19:00 EUR ZEW景況感調査:68.5(予想73.9 前回73.3)→ 予想を下回る













0 件のコメント:

コメントを投稿