2月17日(月曜)アジア市場の朝方は、ドル売りへ
*** ポイント ***
今日は週初の月曜日、米国はプレジデンツデーで休日となり、基本は落ち着いた相場展開になりやすい。
日経平均株価は小幅下落から値を戻しているが、反発力は乏しい。
先週末には、米連邦債務上限引き上げ法案成立。これで、2015年3月まで無条件で引き上げることができる。10月のゴタゴタの再来はとりあえず解消され、オバマ大統領は11月の中間選挙に向けて着々と足元を固めている。
シドニーG20(2月22~23日)では、米匿名高官から「世界経済の不均衡問題について活発な議論を求める意向」とのこと。輸出主導の景気拡大のドイツと思われるが、一部の国が輸出を利用して成長を促進するという危機前の戦略に戻りつつあると批判。日本は大規模な金融緩和=円安誘導の関連性を明確にする必要性に迫られている。
円相場は、法人実行税率引き下げ支持者という強い味方(円安要因)が控えているが、4月の消費増税後の結果を見なければ、積極的な円売り再開ならず。円ショートポジションの巻き戻しが当面のテーマで、FRBの量的緩和縮小=複数の新興国の流動性懸念に、3月期末へ向けた資金の逆流(円買い戻し)も継続中。
カーニーBOE総裁がなんどもブレーキをかけているが、引き続き、緩和政策解除+利上げできる通貨高=できない通貨安の理論が続き、トレンドとして英ポンドとNZドル買い継続。
ユーロ圏債務危機にに陥っていた国は、リセッションを脱し、欧州の銀行監督強化と、新たな国債買い取りプログラム(OMT)の安全弁と、不安定な新興市場国へのリスクヘッジとしては、ユーロも強い。このG20でドイツの輸出拡大野阻止がテーマとなり、通貨安阻止の動きが出れば、ユーロはもっと強くなりやすい。
*** 発言・その他 ***
菅官房長官=安倍首相が主張する法人実効税率の引き下げをやりたい。追加緩和の是非は黒田日銀総裁の判断に任せる。
シドニーG20(2月22~23日)の予想されるテーマ=①FRBの金融緩和縮小後の金融市場の混乱、②日本は内需拡大の方針の説明、大規模な金融緩和=円安誘導の関連性の説明。③欧州は銀行システムの強化で銀行融資の拡大強化を説明、欧州経常黒字国が世界経済の圧迫要因として追及される可能性。
G20について米財務省当局者=①世界経済の不均衡問題について活発な議論を求める意向、②一部の国が輸出を利用して成長を促進するという危機前の戦略に戻りつつある。③経常黒字国は国内で成長を押し上げる必要があり、競争のための通貨安誘導を控え、柔軟性があり市場原理によって決まる為替相場を確保すべき
ムーディーズ(14日)=イタリア格付け見通しを「ネガティブ」→「安定的」に引き上げた。経済見通しの改善、借り入れコストの低下、公的資金による国内銀行の資本増強へのリスク低減を評価。
カーニーBOE総裁・英BBCインタビュー(16日)=①バランスシートの修復、金融システム改善などの悪影響が継続する可能性があり、これらの要因が積み重なって金利水準を押し下げている。②これらの景気回復の阻害要因は今後も続き、経済がそれを耐え回復するまで利上げは行わない。③国内経済がフル稼働に近い状態になった場合に限り利上げを開始する。
米連邦債務上限引き上げ法案成立(15日)=オバマ大統領は債務上限を2015年3月まで、無条件で引き上げる法案に署名し、成立→ 11月の中間選挙に向けて財政問題を目先解決した可能性がある。
0 件のコメント:
コメントを投稿