2014年1月9日木曜日

1月9日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月9日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し


余談~ 米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)のプレーオフが始まり、米国ではTV観戦でチーズ需要が急増し、ベルビータチーズに品不足が起きる可能性が起きている。NZは乳製品が最大の輸出産業の国で、NZDが強い?


*** ポイント ***

12月のFOMC議事録は、低インフレの懸念を表明しながらも、歴史的に残る量的緩和の縮小を決定し、今後の過剰な縮小期待を抑制。ショイブレ独財務相は、低インフレ懸念どころか、逆にバブル再発を懸念。市場参加者の評価は複雑で、相場は動けず。

米ADP全国雇用者数は予想を上回り、10日発表される米非農業部門雇用者数が予想より増加する可能性が高まるが、一時的なドル買いにとどまり、極端なドル買い戻しも見られず、米株も弱いが、引き続き拡大の期待感だけは残る。

ポンド高=ユーロ安の流れは変わらず、NZドル高=AUD安の流れは新たな水準へ。市場参加者の中には、今年はポンドとNZDの上昇の予想が多く、その流れに沿っているが、ポジションも相当積み上がっているのが気がかり。

日経平均株価は16,121.45(+307.08+1.94%)と大幅上昇、香港ハンセンは上昇するも、中国株や欧州株は軟調に推移。米株も下落へ。

USDJPYは、アジア市場では株高=円安の動きに一時105.10円台まで上昇するも、売り圧力は強く一時104.70円割れまで値を下げたが、押し目買い圧力は強く、強い米ADP全国雇用統計に再びドル買いが強まるが、105円台は引き続き重く、FOMC議事録の発表後には再び104.70円へ、大枠104.70~00円のレンジへ。

EURUSDは、強い小売売上高や製造業受注にもEUR買いは鈍く、1.3580まで下落。強い米ADP全国雇用統計に、ドルは全面高となり、一時1.3570割れまで下落。オプションカットでは1.3610台に値を戻したが続かず、フィキシング後には1.3560割れまで続落、FOMC議事録の発表後に1.3557まで下落。

GBPUSDは、弱いBRC店頭価格指数に一時1.6380まで値を下げたが、弱いハリファックス住宅価格へのGBP売り反応は見られず1.6430台へ上昇、強い米ADP全国雇用統計に1.6400近くまで下落したが、EURGBPは0.8310台→0.8240台まで続落。フィキシングに向け1.6470台まで値を戻し、FOMC議事録の発表後のも下落は見られず、GBP買いの流れは変わらず。

AUDUSDは、0.8900~0.8935の狭いレンジが続いたが、強い米ADP全国雇用統計にも下げ幅は極少なく、フィキシングには0.8950台へ上昇したが続かず、0.8900割れまで続落するも、値動きは引き続き緩慢。

*** 今後の見通し ***

ドルに対しての信認も徐々に強まる。多数決で動くことが全てではないが、市場参加者の総意は、円売りと、クロスでのポンド買い+NZドル買い。既にポジションの積み上がっており、テクニカルには重要なポイントに近づいているが、トレンドは変わらず。

エコノミスト予想からは、米第4四半期GDPの上方修正が多くなり、2014年のGDP3.0~4.0%への拡大予想も多い。一昨日の米貿易収支の赤字額減少、昨日のADP全国雇用統計の予想外の増加に、10日の米非農業部門雇用者数の拡大が予想され、ドルのショートポジションから入ることが難しくなっている。

昨日のFOMC議事録からは、期待した月額100億ドルの削減ペースや、ゼロ金利解消のヒントはなかったが、慎重な発言や主張にもかかわらず、バーナンキFRB議長が残した2014年に緩和終了の可能性期待が高まるが、FOMCでは相変わらず、煮え切らない玉虫色。

USDJPYは、引き続き円安トレンドは変わらず。年末年始のポジション調整が続くが引き続き底値では買い需要が強く、株価の上昇に後押しされ、105円台定着できるかを確かめる動きが続きそうで、。

EURUSDは、EURの好材料にも買いは鈍く、1.3650をクリアに上回れず、EURGBPの売りも止まらず、EURベア派とブル派のせめぎ合い相場。目先は、ドル高期待感に圧倒されそうで、1.3500~1.3700のレンジへ。

AUDUSDは、不思議なくらい動きが鈍い。0.8900近辺をボトムに狭い値動きが続いているが、0.8850~0.9050のレンジ内での取引が続きそうだが、引き続き手を出したくない通貨ペア。やるなら、AUDNZDのショート。

*** 発言・その他 ***

FOMC議事録(12月17日~18日分で、1月から量的緩和の縮小を決定し、議事録が注目されていた)=参加者の過半数が、債券購入プログラムによる、経済への効果が低下している認識し、追加資産購入によるコストと、金融安定へのリスクが生じる恐れを懸念。大半は低インフレを懸念。

FOMC議事録(12月17日~18日分)=多くのメンバーは、債券買い入れプログラムの規模縮小を慎重に行うことを望み、一段の縮小が規定路線ではなく、雇用とインフレ動向に左右されることを強調。

FOMC議事録(12月17日~18日分)=年後半に債券買い入れプログラムの終了が適切。多くはフォワードガイダンスで失業率とインフレ基準の維持を支持。一部は失業率基準を6.0%に引き下げることを主張。多くは低インフレに懸念。一部は100億ドル以上の資産買い入れプログラムの規模縮小を主張。

ショイブレ独財務相=各国中銀による流動性供給に、流動性の規模に注視し、バブル再発を回避する必要がある。

ECBデータ=11月のユーロ圏企業の借り入れコストの格差が拡大し、低金利が浸透せず。100万ユーロ兆の企業向け新規融資の金利は、ポルトガル5.26%(10月5.01%)、ベルギー2.02%。

BOE四半期の信用状況に関する報告=英銀の第1四半期の住宅ローン融資は大幅増を予想し、企業融資も増加の見通し。


*** 経済指標の結果 ***

9:01 GBP 12月 BRC店頭価格指数=前月比-0.8%(予想 前回-0.3%)→ 前回からマイナス幅が拡大へ
16:00 GER 11月 経常収支=216億ユーロ(予想198億ユーロ 前回188←191億ユーロ)、 貿易収支=178億ユーロ(予想180億ユーロ 前回167←179億ユーロ)、 輸出=0.3%(予想0.35% 前回0.3←0.2%)、輸入=-1.1%(予想0.3% 前回3.0←2.9%)→ 貿易黒字額は高水準を維持し、輸出は4カ月連続で増加
17:00 GBP 12月 ハリファックス住宅価格=前月比-0.6%(予想0.7% 前回1.1%)、前年比7.5%(予想8.3% 前回7.7%)→ 予想と前回を予想外に下回り、昨年1月以来の下落
19:00 EUR 11月 小売売上高=前月比1.4%(予想0.1% 前回-0.4←-0.2%)、前年比1.6%(予想 前回-0.3%)→ 予想と前回を上回り、前年比は2008年2月ぶりの高い伸び率
19:00 EUR 11月 失業率=12.1%(予想12.1% 前回12.1%)→ 前月と予想と変わらず、過去最高値の水準で推移
20:00 GER 11月 製造業受注指数=前月比2.1%(予想1.3% 前回-2.1%)、前年比6.8%(予想 前回2.0%)→ 予想と前回を上回る
22:15 USD 12月 ADP全国雇用者数=23.8万人(予想19.8万人 前回22.9←21.5万人)→ 予想を上回り、2012年11月以来の高い伸びにドル買いが強まる
5:00 USD 11月 消費者信用残高=123.2億ドル(予想132.5億ドル 前回179←181.86億ドル)→ 予想と前回を下回る

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