*** ポイント ***
◎豪消費者物価指数は予想外に強く、AUD買いが強まる(AUDUSD0.8780台→0.8860台へ、後0.8880台へ続伸、AUDJPY91.70円→92.40台へ、後に92.60台へ続伸)。
◎日銀の金融政策決定会合は、物価見通しを据え置き、金融政策も現状維持で、早期の追加緩和の可能性が低下との判断に、一時株安+円高へと動いたが直ぐに切り返す(USDJPY104.40円→103.97円→104.57円まで一時上昇するも、上値は重い)。
◎英失業率(ILO)は7.1%に低下、利上げ目標値直前まで改善、失業者数も予想を上回る減少に、GBP買いが強まる(GBPUSD1.6460→1.6540台へ、EURGBP0.8230台→0.8180へ、GBPJPY171.60円→172.80円近くへ)。
◎BOE金融政策委員会議事録は、失業率目標値7%に達しても直ぐに利上げはしないとあり、GBP買いの圧力が弱まる。
◎OECDチーフエコノミストは、ユーロ圏のデフレリスクを危惧、量的緩和も選択肢。EURUSDの上値は重くなる(EURUSDはアジア市場の1.3580をピークに1.3530台まで値を下げる。EURAUDの下落から始まり、EURGBPの売りに影響大)。
*** 今後の見通し ***
USDJPYは、今日から始まるダボスでの国際フォーラム。ルー財務長官の円安けん制発言に続く第2・第3の矢がみられるか? 積極的な円売りも叶わず、円ショートの巻き戻しに上値は重く、円先安観+実需の買いに103.80円~104.80円でサンドイッチ状態、やむを得ず。
EURUSDは、2013年の独経常収支は、中国を抜き世界第1位が固く、ユーロ圏への積極的な投資や、膨大は貿易黒字に底堅く推移する半面、ECBもついに量的緩和を選択か? と思わせるエコノミストの発言も多く、センチメントはミックス。現状は1.3500~1.3580のレンジで動けず。ただ、1.3500を割り込みどのように展開するかを確かめてから、買い再開を期待。
AUDUSDは、やはりアンタッチャブル通貨ペア、けど、弱い雇用統計+インフレ率上昇=スタグフレーション=通貨安の方程式は有効。豪ドル高への反転はまだ先で、0.8750を割り込むと、続落を再開。16日に弱い雇用統計をきっかとし、0.8880~00を割り込み続落したが、今、その水準近くまで回復。0.8750~0.8850のレンジ上限をブレークしているが、0.8880~00を上回るまでは、どうも買いも疑い深くなる。AUDNZDは21日のNZの強い消費者物価にNZD買いが強まった水準にようやく値を戻しているだけで、やはり、手を出したくない通貨。
USDCADは、昨日1.1000の大台を達成、2009年8月の水準へと逆戻りし、CAD最も弱い通貨。流行のEURGBPの売り、AUDNZDの売りもフレッシュさを欠き、ある意味では最も興味深い通貨ペア。長期のMonthlyチャートを眺めていると、2008年~2009年前半の1.30台へのトライ再燃の思いが強まる。とりあえずは、今日もカナダ中銀の出方を見て(動かしたい参加者は多い)、短期勝負。
*** 発言・その他 ***
BOEのMPC(金融政策委員会)議事録=①失業率7%に低下しても政策金利引き下げ必要ない。②失業率目標値7%は想定より早く達する見通し。③利上げ時期が来たら段階的に引き上げが妥当。④2013年第4四半期、2014年第1四半期の成長見通しは上振れリスクがある。⑤9対0で政策金利と資産買入枠の据え置きを決定。
OECDチーフエコノミスト=①デフレリスクがあるが、その大きさは分からない。②ECBは中銀預金金利をマイナスに引き下げる準備をすべきで、量的緩和も含まれる。
黒田日銀総裁(金融政策決定会後の記者会見)=①全ての地域で景気回復のすそ野が広がる。②世界経済の下振れリスクは低下し、2014年ど後半以降に物価目標2.0%に達する可能性が高い。③消費増税による実質所得の減少を注視→→早期の追加緩和の可能性が低下との判断に、一時株安+円高へと動いたが直ぐに切り返す。
経済・物価情勢の展望(展望レポート・前回10月)=①GDP見通し2013年中央値2.7%、2014年1.5%→1.4%に下方修正、2015年1.5%。②コアCPIは2013年0.7%、2014年3.3%、2015年2.6%、③消費増税後の予想コアCPIは、2014年1.3%、2015年1.9%。
*** 経済指標の結果 ***
JPY 日銀金融政策決定回会合 | |
8:30 | AUD 1月 ウェストパック消費者信頼感=前月比-1.7%(予想 前回-4.8%)、指数103.3(予想 前回105) |
9:30 | AUD 第4四半期 消費者物価指数=前期比0.8%(予想0.5% 前回1.2%)、前年比2.7%(予想2.4% 前回2.2%)、RBAトリム平均CPI=前期比0.9%(予想0.6% 前回0.7%)、前年比2.6%(予想2.3% 前回2.3%)→トリム平均値の前月比は2年ぶりの高水準で、前年比は中銀目標値の2.0%~3.0%の中心値を上回り2011年半ば以来の高い伸び率に、AUD買いが強まる |
13:30 | JPY 11月 全産業活動指数=前月比0.3%(予想0.4% 前回-0.2%) |
14:00 | JPY 11月 景気一致CI指数・確報値=111.1(予想 速報値110.5)、景気先行CI指数・確報値=110.7 (予想 速報値110.8) |
18:30 | GBP BOE金融政策委員会議事録 |
18:30 | GBP 12月 雇用統計: 失業率=3.7%(予想3.7% 前回3.8%)、ILO(9~11月)=7.1%(予想7.3% 前回7.4%)、失業保険申請件数=-2.4万人(予想-3.5万人 前回-3.43←-3.67万人)→ 予想外に失業者数が減少し、GBP買いが強まる |
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