12月4日(水曜)アジア市場・欧州市場序盤の動きと、今後の見通し
*** ポイント ***
豪第3四半期GDPは予想を下回り、0.9020近くまで下落、0.90の大台を試す動きへ。
日経平均株価は、週末の米雇用統計の発表を控え、前日の海外市場の株価下落や、証券優遇税制の年末は廃止前に利食いに、15407.94円(-341.72円-2.17%)と大幅下落するも、USDJPY相場はいつもとは異なり、円売りの流れが強く小幅上昇。
西室日本郵政社長は「国債の安定保有は社会的責任」というが、三谷GPIF理事長は、国債比率ある時点でもう少し落とさざるを得ない」と指摘。円安期待が続く。
香港ハンセンも-181.77ポイント-0.76%下落したが、中国株はHSBCサービス業PMIも日高水準を維持、中国の改革計画を好感し、上海総合は+29.09ポイント+1.31%と大幅上昇。欧州株は小幅上昇が続いている。
ユーロ圏各国のPMIは、イタリア・フランスが弱く、ドイツ・ユーロ圏は強く、欧州株も比較的堅調に推移し、結果的にあEUR相場への影響は限定的。
*** 今後の見通し ***
◎週末米雇用統計の前哨戦となるADP全米雇用報告を注目。そして、カナダ中銀の金融政策の発表と声明が重要。
◎USDJPY、通常の株安=円高パターンも崩れ、日銀の追加緩和期待と、国内投資家や公的資金の海外への移動による円安期待が続き、円売りが続いている。102.00円のボトム感はより強まり、コアで102.20~102.80円のレンジで安定しながらも、時間をかけながら103.50円を目指す動きは変わらずで、目標は5月の高値103.73円。短期的には101.70~80を割り込むとストップロスの売りが出やすいので注意。
◎EURUSD、EURUSD、1.35台を維持1.36台の上値は重く、完全にロック状態で、短期的には1.3570~1.3620のレンジに入り安くなっているが、1.3650を超えと再びセンチメントはEUR高へ。その可能性がやや高くなっている。
◎AUDUSD、予想外の弱いGDPに、追加緩和の期待感がまたしても浮上し、再び0.90を狙う水準に下落。過去5日間の安値を完全に割り込んだことで、底値を試さざるを得ない状態になっている。ただ、あまり手をつけたくない通貨ペア。
*** 発言・その他 ***
◎中国共産党政治局=新都市化計画で、土地改革を推進する方針。
◎バイデン米副大統領=米中は協力を拡大し成果を出す必要がある。習近平国家主席の、素直に意見相違に対処する姿勢に感銘を受けた。
◎西室日本郵政社長=国債の安定保有は社会的責任で、政府の年金改革への影響は全くない。
◎三谷・年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)理事長=運用資産の6割を占める国内債の比率を引き下げる必要は当面ないが、ある時点で、もう少し落とさざるを得ない。足元の消費者物価上昇は需要超過ではなく、円安で輸入物価高が主因で、日銀の追加金融緩和もあり得る上、米欧ではインフレ率が鈍化傾向にある。長期国債利回りが簡単に上がるとは考えにくい。国内債の構成比率はすでに漸減傾向にあり、意図的に低下させなくても、再来年の3月には60%→52%になる。
◎三谷・年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)理事長=円相場は貿易赤字などを背景に、安くなる方向にある。国内株価の上昇は決してバブルではなく、欧米と比較しても上昇余地は十分ある。
◎佐藤日銀審議委員=今後追加緩和を実施しても、4月の導入時のようなショックを市場に与えることは難し。 2年で2%の物価安定目標の達成が困難になる場合には、何らかの対応を考える必要がある。
◎安倍首相=黒田日銀総裁が金融策を適切に判断、躊躇なく動くと発言したのもしいい。
◎JPモルガン証券会社=米債券投資家は米雇用統計を前に、長期債保有は21%→13%に低下へ。
◎ウィリアムズ・SF連銀総裁=超過準備金の引き下げは理にかなう。市場の混乱を防ぐために、FRBは利上げに踏み切る条件を積極的に明示すべき。
*** 経済指標の結果 ***
9:30 AU'D 第3四半期GDP=前期比0.6%(予想0.7% 前回0.6%)、前年比2.3%(予想2.5% 前回2.6%)→ 予想を下回り、前年比は伸びが鈍化しAUD売りが強まる
10:45 CHN 11月 HSBCサービス業PMI=52.5(予想 前回52.6)→ 前回を若干下回ったが、高水準を維持
17:45 ITL 11月 サービス業PMI・改定値=47.2(予想50.4 前回50.5)→ 予想と前回を大幅に下回る
17:50 FRN 11月 総合PMI・改定値=48.0(予想 速報48.5 10月50.5)、サービス業PMI・改定値=48.0(予想48.8 速報48.8 10月50.9)→ 予想と速報値を下回る
17:53 GER 11月 総合PMI・改定値=55.4(予想 速報54.3 10月53.2)、サービス業PMI・改定値=55.7(予想54.5 速報54.5 10月52.9)→ 予想と速報値を上回る
17:58 EUR 11月 総合PMI・改定値=51.7(予想 速報51.5 10月51.9)、サービス業PMI・改定値=51.2(予想50.9 速報50.9 10月51.6)→ 速報値から上方修正
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