2013年12月20日金曜日

12月20日(金曜)アジア・欧州市場の動きと、今後の見通し

12月20日(金曜)アジア・欧州市場の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***

英GDPの前年比は1.5%→1.9%に上昇修正されたが、英経常収支の赤字額が膨らみ1989年来の水準に、GBPの売りが強まるが、1.6320台の買いは厚い。

S&Pは、欧州連合(EU)の長期格付け「AAA」→「AA+」に引き下げ、EUR売りのプレッシャーが一時強まるが、1.3620台の買い厚い。

日経平均株価は終了間際に値を戻し、15870.42(+11.20+0.07%)小幅ながら上昇へ。香港ハンセンは-0.44%と小幅下落、中国人民銀行が流動性供給をしても金利上昇は止まらず、上海総合は-2.02%と大幅下落。

アジア新興国通貨続落しドル高へ=トルコリラ(USDTRY)過去最安値を更新、タイバーツ(USDTHB)3年ぶりの安値、インドネシアルピア(USDIDR)5年ぶりの安値へ。台湾ドル8月以来の安値、フィリピンペソ9月以来の安値。

円続落、USDJPYは日経平均株価がマイナスからプラスに変化し終了、リパトリ絡みの円売りは不明ながら、オプション絡みの買いも見られ、15時の東京カットで一時104.50台まで上昇し高値圏で推移。ますます勢いづく円売りは、投機筋よりむしろ実需や買わなければならない必要性へ。


*** 今後の見通し ***

週末金曜日、日本は3連休前の金曜日で、来週はクリスマスへと突入へ。メインイベントのFOMCでは量的緩和の縮小が決定され、1月から実行に移される。

クリスマス明けまでは、よほど株価の変動がなければ、為替市場は休戦状態。クリスマス後の動きを予想したポジションテークも弱く、新たな相場展開の始まりは、例年ならばクリスマス明け直後から始まる。

円安の流れを変えるような材料も、ポジション調整以外には見られず、逆に、
円売り材料は多い。①日本の恒常的な貿易赤字拡大。②金利上昇のリスクのヘッジによる外債・外株投資拡大。③日米金利差拡大、④来年の消費増税=追加緩和期待。円高へのリスクは、新興国の金利上昇と株価下落による金融市場の混乱と株価の急落。

USDJPYは、円売り材料に加え、テクニカルでも上昇トレンドが続き、104.50を上抜けした。円クロスでは最近の円安値を更新している。104円をボトムに、104.25~30にもサポートがあり、104.75、105.35まで上昇する可能性が高くなっている。

EURUSDは、実需の買いに上昇トレンドは変わらないが、1.3810を過去何度もトライしながら超えられず、ポジションクローズによるEURGBPを中心とし、EURクロスの売りに逆に値を下げている。1.3600をボトムにし、時間が必要となるが1.3650~1.3710、1.3670~1.3750のレンジへとスライドする可能性が高い。

AUDUSDは、下降トレンド変わらず。アンタッチャブルの通貨でどうも気が進まず。やるならAUDNZDのベアトレンドを狙う売り。AUDUSDは目先、0.8800~0.8900のレンジで戻り売りの流れ変わらず、ボトムラインは0.8670。スティーブンス豪中銀総裁が示した0.8500の水準まで本当に下げることになるのであろうか? ただ単に、0.60(2008年安値)→1.1(2011年高値)の半値0.85と言っているだけでは? 


*** 発言・その他 ***

日経平均株価は終了間際に値を戻し、15870.42(+11.20+0.07%)小幅ながら上昇へ。香港ハンセンは-0.44%と小幅下落、上海総合は-2.02%と大幅下落。

S&P=英国の景気は、個人消費や住宅投資に支えられ回復し、英長期格付け「AAA」に据え置き、見通しは成長持続性のリスクを反映し「ネガティブ」。

S&P=欧州連合(EU)は、予算交渉の意見対立で、一部加盟国のEUへの支持が弱まるリスクに、EU長期格付け「AAA」→「AA+」に引き下げた。

アジア新興国通貨続落しドル高へ=トルコリラ(USDTRY)過去最安値を更新、タイバーツ(USDTHB)3年ぶりの安値、インドネシアルピア(USDIDR)5年ぶりの安値へ。台湾ドル8月以来の安値、フィリピンペソ9月以来の安値。

日銀金融政策決定会合=資金供給量を年間60~70兆円の継続と、現行の資産買い入れ方針の継続も決定。

黒田日銀総裁=行き過ぎた円高の是正は、日本経済にプラスとして動いている。消費増税による駆け込み需要と反動減の影響を注視。

米上院=イエレン次期FRB議長の指名承認の手続きは20日、採決は1月6日の予定。


*** 経済指標の結果 ***

9:05 GBP 12月 GfK消費者信頼感調査=-13(予想-11 前回-12)
12:00 JPY 日銀金融政策決定会合=マネタリーベースを年間60兆~70兆円増、現行の資産買い入れの継続を決定、予想通り
16:00 GER 11月 生産者物価指数=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.2%)、前年比-0.8%(予想-0.8% 前回-0.7%)→ 予想通りで変わらず
16:00 GER 1月 GfK 消費者信頼感指数=7.6(予想7.4 前回7.4)→ 予想と前回を上回るが、EUR売りの流れは止まらず
18:30 GBP 第3四半期 GDP・確報値=前期比0.8%(予想0.8% 前回0.8%)、前年比1.9%(予想1.5% 前回1.5%)→ 前年比は上方修正
18:30 GBP 第3四半期 経常収支=-207億ポンド(予想-140億ポンド 前回-62←-130億ポンド)、 対GDP比5.1% → 赤字額が大幅に拡大し1989年以来の赤字額、対GDP比率は1989年第3四半期以来の高水準

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