*** ポイント ***
FOMCはついに、量的緩和の縮小を決定し1月から開始へ。米住宅着工は記録的な上昇+政策金利をゼロ近辺に維持に米株は急騰、VIX指数は急落、新興国株(MSCIEM)は小幅上昇。円全面安+ポンド全面高。
FOMCは、政策金利0.0%~0.25%に据え置き、債券購入額を850→750億ドルへ縮小を決定。米株は直後の小幅下落から急変し大幅上昇(+292.71+1.84%)、米10年債利回りは直後の上昇(2.92%)から急変し下落(2.82%)、そしてほぼ同水準へ(2.88%)。
USDJPYは続伸しついに2008年9月の水準となる104円台へ、円はクロスでも全面安。他の主要通貨でも直後のドル買いは瞬間で終わりドル売りへと変化。そして、米株の上昇にドル買いへ変化へ。
しかし、失業率の大幅改善=利上げ観測の高まりに、英ポンドは堅調に推移。EURUSD下落+GBPUSD上昇=EURGBPは0.8450台→0.8350割れへ下落。
USDJPYは、103.20から→102.72→103.66→103.10→104.20。
EURUSDは、直前になぜか1.3758→1.3788、1.3797から→1.3703→1.3798→1.3760→1.3811→1.3674。
AUDUSDは、直前になぜか0.8888→0.8911、0.8915から→0.8820→0.8925→0.8864→0.8943→0.8836。
*** 今後の見通し ***
FOMCの決定を身構えていた市場参加者も多かったようで、直後の激しいい売り買いの攻防ご後には、米株高に連動するかのようにドル高の流れと変化した。
円安の流れは決定的となり、USDJPYは5月の高値103.73を超えて新たな水準に突入し、クロスでも全面安の形相が強まる流れは変わらず。特に、GBPJPYはリーマンショック後の急落当時の水準を目指し順調に回復し、171円台に上昇。
USDJPYは、103.50円をボトムに、103.50~104.50のレンジを意識しながらも、105円の大台を狙える水準にあり、遅かれ早かれ試さずには終わりそうにない。
EURUSDは、1.3810トライをまたしても失敗。1.3543→1.3810の50%戻し1.3678近辺をボトムにし下げ止まり、1.3646を大底とし上昇トレンド変わらずだが、1.3810を超えるまでは強気なムードも高まりそうにない。1.3650~1.3750のレンジから、徐々に上値トライを再開と考えたい。
アンタッチャブルのAUDUSDは、ついに0.89の大台を割り込み、ターゲットの0.88に迫っている。米株も強く、新興国株も比較的堅調、VIX指数は急落、引き続き0.8800~0.9000のレンジを予想。
GBPは雇用統計の大幅改善もさることながら、利上げ観測の高まりにEURGBPの急落傾向は止まらず、一時的な戻しは覚悟しながらも、ポンド高の方向性は変わらず。
*** 発言・その他 ***
FOMC=債券購入額を850億ドル→750億ドルへと100億ドル縮小し、1月から実施へ。政策金利0.00~0.25%を据え置き、住宅ローン担保証券(MBS)買い入れ月間400→350億ドル、米国債買い入れ450→400億ドルへ縮小。
FOMC声明=失業率が6.5%を下回った後もかなりの間、政策金利のFF金利をゼロ付近に据え置く→ 利上げを急がないと思われ、米金利先物市場では2015年7月の利上げ開始の予想確立は52%でFOMC前57%とあまり変わらず。
FOMC声明=経済見通しと労働市場へのリスクは一段とほぼ均衡。失業率が6.5%、インフレ見通しが2.5%を超えない限り、政策金利をゼロ近辺に維持する。資産買い入れペースを一段と慎重に緩めていく。決定は9対1でボストン連銀総裁は反対。
バーナンキFRB議長の記者会見=経済は進展し続けていが、正常な状態になったとの判断を下せるまでまだ道のりは長いとの見解を反映。財政面の向かい風でも経済は緩やかなペースで拡大。米成長は今後数四半期で幾分上向く予想。成長のペースには失望。
バーナンキFRB議長の記者会見=本日の行動は、緩和措置の継続を意図とする。量的緩和の縮小は引き締めではない。低いインフレを非常に深刻にとらえており、加速しなければFOMCは行動する。将来の緩和縮小ペースも100億ドル規模で、指標で正当化できれば一段の縮小も。
FOMC経済予測(前回は9月予想)=FOMCメンバー利上げ開始で、12名2015年、3名2016年(前回12名2015年、2名2016年)。適正FF金利の予想中央値1.75%(前回2.0%)。2014年GDP予想2.8~3.2%。2014年失業率6.4~6.8%→6.3~6.6%に引き下げへ。
PIMCOグロス氏=2016年まで政策金利は0.25%に据え置くと予想。
米上院=イエレン氏のFRB議長承認は20日になる可能性。
メルケル独首相=欧州銀行同盟は2014年に発足。
フィッチ=英国格付けを「AA+」に据え置き、見通しは「安定的。
英失業率の予想外の低下を受け、BOEの利上げ観測が強まり、ポンド買いが強まる。EURUSD下落+GBPUSD上昇=EURGBPは0.8450台→0.8350割れへ下落。
独IFO業況指数=109.5(予想109.5 前回109.3)→ 予想通りだが前回を上回り、2012年4月以来の高水準。
中国新築住宅価格=前年同月比9.9%(10月9.6%)→ 前年比は政府による不動産価格の抑制策にもかかわらず、前月を上回り、上昇率は集計開始以来で最大。
英失業率=ILO(8~10月)=7.4%(予想7.6% 前回7.6%)→ 予想外に低下し将来の利上げ期待が膨らみ、GBP買いが強まる。
BOE議事録は、さらなるポンド高を懸念するが、生産性が向上しなければインフレが高まり、予想より早く利上げが迫られる可能性を指摘。
流行はいつもの自国通貨安?
BOE議事録は、さらなるポンド高を懸念。
レッタ・イタリア首相は、EURUSDの現行水準1.36~1.38の是正を指摘。
スティーブンス豪中銀総裁は議会証言で、AUDUSD0.90超えは国内経済にふさわしくないと発言、0.90台を回復できず。
日経平均株価は15587.80円(+309.17+2.02%)とFOMCを前にして海外勢の日本株買いが続き、日本の本格的な景気回復を期待してなのか大幅上昇。中国株・豪州株は小幅下落したが、全体的に小幅ながら円売りの流れが続く。
*** 経済指標の結果 ***
6:45 NZD 第3四半期 経常収支=-47.8億NZドル(予想-46億NZドル、前回-12.52億NZドル)、経常赤字の対GDP比率=-4.1%(予想-4.1% -4.3%)
8:30 AUD 11月 ウエストパック先行指数=前月比-0.1%(予想 前回0.1%)
8:50 JPY 11月 通関ベース貿易収支=-12929億円(予想-13359億円 前回-10907億円)、輸出前年比18.4%、輸入前年比21.2% → 輸入の伸び率が大きく11月では過去最高で、2カ月連続で赤字額が1兆円台
9:00 NZD 12月 NBNZ ビジネス信頼感=64.1(予想 前回60.5)→ 前回を大幅に上回る
10:30 CHN 11月 新築住宅価格=前月比0.5%(10月0.6%)、前年同月比9.9%(10月9.6%)→ 前年比は政府による不動産価格の抑制策にもかかわらず、前月を上回り、上昇率は集計開始以来で最大
18:00 GER 12月 IFO業況指数=109.5(予想109.5 前回109.3)、現況指数=111.6(予想112.5 前回112.2)、期待指数=107.4(予想106.5 前回106.3)→ 予想通りだが前回を上回り、2012年4月以来の高水準
18:30 GBP 10月 失業率=3.8%(予想3.8% 前回3.9%)、 ILO(8~10月)=7.4%(予想7.6% 前回7.6%)、失業保険申請件数=-3.67万人(予想-3.5万人 前回-4.28万人-4.17万人→ ILO方式は予想外に低下し、GBP買いが強まる
18:30 GBP BOE議事録(12月5日分)
19:00 CHF 12月 ZEW 期待指数=39.4(予想 前回31.6)→ 前回を大幅に上回る
19:00 EUR 10月 建設支出=前月比-1.2%(予想 前回-0.5%)、前年比-2.4%(予想 前回-0.7%)
20:00 GBP 12月 CBI 報告済売上高指数=34(予想10 前回1)→ 予想と前回を上回る大幅な伸び率
22:30 USD 9月、10月、11月 住宅着工件数=9月前年比87.3万件、10月前年比88.9万件(予想92万件)、11月 前年比109.1万件(予想95.5万件)→ 予想を大幅に上回り2008年2月以来の高水準、伸び率は1990年1月以来、約23年ぶりの伸び率。
22:30 USD 11月 住宅建設許可件数=-3.1%(予想-4.7% 前回6.7%)、100.7万件(予想99.0万件 前回1039←103.4万件)→ 予想を上回る
4:00 USD FOMC=債券購入額を850億ドル→750億ドルへと100億ドル縮小し、1月から実施へ。政策金利0.00~0.25%を据え置き、住宅ローン担保証券(MBS)買い入れ月間400→350億ドル、米国債買い入れ450→400億ドルへ縮小。
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