2013年12月16日月曜日

12月16日(月曜) アジア・欧州市場の動きと、今後の見通し

12月16日(月曜) アジア・欧州市場の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***

米国では日本の正月のような感謝祭が終われば、大手投機筋は積極的に新規ポジションを取ることは稀で、一部にはクリスマス後に、元旦明けを待たずに積極的に動き始めることが多い。

ましては、今週18日には、今年の5月以降の相場を翻弄させたFOMCが控えている。量的緩和の縮小の可能性が五分五分とも言われており、極々短期の取引は別としても、トレンドを見て決め打ちすることも叶わない。ポジションタークは、「ほどほど」という言葉が最もぴったりするような気がしてならない。

日経平均株価は15152.91円(前日比-250.20、-1.62%下落)、中国株や豪州株も弱い。

日銀短観では、大企業の業況判断が2007年12月以来の高水準で、景気回復傾向が中小企業まで進んでいるが、大企業の先行きは弱く、設備投資計画も低調で、円相場は動けず。

中国HSBC製造業PMI・速報値は、予想と前月を下回りながらも改善傾向は続くが、発表直後は一時AUD売りが強まる。


11月の総合・製造業・サービス業PMI・速報値は、フランスが弱くEUR売りへ、ドイツは製造業が前月と予想を上回わたっが、サービス業・総合は弱く、EURは売り買い交錯。ユーロ圏は、サービス業は弱かったが、総合・製造業は前月と予想より強く、EURUSDは1.3760を上回る。

10月ユーロ圏貿易収支は、前月が大幅に下方修正されたが、予想を上回る黒字額の増加に、EUR買いの流れが続く。


*** 今後の見通し ***

USDJPY、日本株の大幅下落により、ボトムラインの102.80を一時割り込み102.60台と下げ幅が大きくなったが、103円近くまで値を戻している。コアは102.80~103.50円のレンジに入っているが、103.10~20円では円ショートポジションを閉じる動きが強い。この水準を上抜けできるかが一つのポイント。

EURUSD、1.3700をベースに上昇へと変化し、1.3740~50が底堅くなっている。ただ、1.3810をクリアに上回るまでは、安心して買いを継続することはできず、1.3740~1.3810のレンジから、時間をかけて1.3880までの上昇が期待できる。

AUDUSD、0.8900を試す動きも見られず、かといって、0.8980台まで値を戻すこともできず、アンタッチャブルの通貨。大きなバンドは0.8850~0.9050のレンジ内を予想。むしろ、AUDNZDの売りがまだ続きそう。


*** 発言・その他 ***

ドラギECB総裁=フランスは改革を継続することが重要。競争力は不十分で増税に頼る公的財政の強化は不可能。

米上院民主党のダービン院内幹事=超党派の予算案を可決するには後8人の共和党議員の賛成が必要。

*** 経済指標の結果 ***

6:00 NZD ウエストパック消費者信頼感指数=前期比120.1(予想 前回115.4)→ 前回を上回る
8:50 JPY 日銀短観: 大企業製造業業況判断=16(予想15 前回12)、大企業製造業先行き=14(予想17 前回11)、大企業非製造業業況判断=20(予想16 前回14)、大企業非製造業先行き=17(予想19 前回14)、設備投資計画=前年比4.6%(予想5.5% 前回5.1%)、中小企業製造業業況判断=1(予想-7 前回-9)、中小企業非製造業業況判断=4(予想4 前回-1)→ 
9:01 GBP 12月 ライトムーブ住宅価格=前月比-1.9(予想 前回-2.4%)、前年比5.4%(予想 前回4.0%)→ 前月より強含む
10:45 CHN 12月 HSBC 製造業PMI・速報値=50.5(予想50.9 前回50.8)→ 予想と前月を下回りながらも改善傾向は続くが、発表直後はAUD売りが強まる。
17:00 FRN 12月 総合PMI・速報値=47.0(予想 11月48.0)、製造業PMI・速報値=47.1(予想49.0 11月48.4)、サービス業PMI・速報値=47.4(予想48.7 11月48.0)→ 全てが前月より弱く、EUR売りとなる
17:30 GER 12月 総合PMI・速報値=55.2(予想 11月55.4)、製造業PMI・速報値=54.2(予想53.0  11月52.7)、サービス業PMI・速報値=54.0(予想55.3 11月55.7)→ 製造業は前月と予想を上回わたっが、サービス業・総合は弱く、EURは売り買い交錯
17:58 EUR 12月 総合PMI・速報値=52.1(予想51.9 11月51.7)、製造業PMI・速報値=52.7(予想51.8 11月51.6)、サービス業PMI・速報値=51.0(予想51.5 11月51.2)→ サービス業は弱かったが、総合・製造業は前月と予想を上回り、EURの買い戻しが強まる
19:00 EUR 10月 貿易収支=172億ユーロ(予想150.0億ユーロ 9月109←131億ユーロ 8月71億ユーロ)、季調後145億ユーロ(予想145億ユーロ 9月124←143億ユーロ 8月126億ユーロ)→ 予想外の黒字額

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