2013年12月14日土曜日

12月14日(土曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

12月14日(土曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** ポイント ***

アジア市場で円売りが加速し104円直前の103.92円まで上昇、欧米市場では逆に円が買い戻されUSDJPYは下落し、終値ベースでは12月3日以降は103.50円を超す事はできず。JPYは全面高(CADJPYとNZDJPYを除く)。

EURUSD+GBPUSDは欧州市場から下落が始まり、米国市場でも弱い。EURUSDは1.38の大台が鬼門で、終値ベースでは10月25日の1.3801が高値で超えられず。

AUDは0.91台を回復できず全面安、0.90の大台を割り込み一時0.8910台へ。

米株は3日続落後、ようやく下げ止まるが、欧州株は4日続落で下げ止まらず。豪株は4日続落後、ようやく下げ止まる。新興国株は弱く4日続落し先週終値1002.20→990.48で終了。

*** 今後の見通し ***

米財政協議の合意観測が強まり、12月18日のFOMCの思惑が相場を動かし、ポジションが溜まると逆に調整が続く。一時的な膨らんだ円ショートポジションの一時的な巻き戻しの可能性があるが、円安方向は変わらず。

流的緩和の縮小に関しては、12月の年末の金融市場の安定を意識し、イエレン氏の就任を待ってから決定することを強く意識しており、量的緩和の縮小を決定しないが、可能性を残すことで金利上昇圧力を弱める可能性が高い。


USDJPYは、円ショートポジションの調整幅や時間軸も限定的で、上昇の流れ変わらず。安倍政権の支持率低下や、公的基金の外債投資への思惑、量的緩和の縮小期待と時期は不透明ながら、引き続き103円をボトムにし103.95、104.11、104.40円がターゲットになっている。

EURUSDは、1.38近辺が大きなレジスタンスになり上げ止まっている。ユーロ圏銀行の「資産の質査定(AQR)+ストレステスト」実施前の自己資本の拡充による資金還流の思惑、LTROの大量返済(今年は23日最終決済日)に急落の可能性は低く、1.3700近辺をボトムに、押し目買いの流れが続いている。

AUDUSDは、執拗な中銀による豪ドル高けん制発言や、0.85の水準を示したことで、これを意識した値動きにならざるを得ないでいる。ダウントレンドの流れも変わらず、0.8900~0.9000のレンジに入りやすく、この動きからは0.8700がターゲットになっている。ただ、相場感や金利面、さらには、今後の利下げ期待も五分五分と高い確立ではなく、中長期では上値が期待できる。


*** 発言・その他 ***


米民主党リード上院院内総務=イエレン副議長の議長指名承認採決は18日以降へ。

デールBOE理事=英住宅市場は急激に過熱する可能性がある。利上げは強い回復を確認したときに実施へ。相当期間に渡り低金利が継続すると認識している。

バンカメ週間調査=米国の緩和縮小の思惑に、12月11日までの週に世界の株式投資信託から45億ドルの資金流出。

ボロッツ・カナダ中銀総裁=利上げと利下げの可能性は五分五分。現時点でマイナス金利を導入する理由はない。

ECB=来週、欧州銀行はLTROの資金返済額226.5億ユーロと、2月以降最大の金額となる。

プラートECB専務理事=2015年ECBスタッフによるHICP基準のインフレ見通しのリスクはやや上向き。

中国中央経済工作会議=来年妥当なGDP伸びを実現するため、安定した経済政策を維持する方針を決定。金利の自由化や人民元の改革を推進し、来年も穏健な金融政策と積極的な財政政策を維持へ。

バーゼル委員会=銀行のヘッジファンドやプライベートエクイティなどシャドーバンキングへの出資で、資本の積み増しの新規制を公表。

EU統計局=第3四半期のユーロ圏就業者数は、前期比0.0%(前期0.0%)と変わらず、前年比-0.8%(前回-1.1%)。


*** 経済指標の結果 ***

13:30 JPY 10月 鉱工業生産=前月比1.0%(予想 前回0.5%)、設備稼働率=5.4%(予想 前回4.7%)
16:00 GER 11月 卸売物価指数=前月比-0.2%(予想 前回-1.0%)、前年比3.2%(予想 前回-2.7%)
18:30 GBP 10月 建設支出=前月比2.2%(予想1.6% 前回-0.5%)
22:30 USD 11月 生産者物価指数=前月比-0.1%(予想0.0% 前回-0.2%)、前年比0.7%(予想0.8% 前回0.3%)、コア前月比0.1%(予想0.1% 前回0.2%)、コア前年比1.3%(予想1.4% 前回1.4%)→ 予想を下回りマイナスへ




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