12月12日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し
*** ポイント ***
引き続き、12月18日のFOMCが争点ながら五里霧中。量的緩和の縮小期待が膨らみ、ポジション調整に相違場が動く。
懸念された与野党の米財政協議は合意、上下両院の本会議が承認すれば、オバマ米大統領もサインをするとのこと。
11月の米財政赤字は予想外に大幅減少、6日の米雇用統計は予想より強く失業率は7.0%、非農業部門雇用者数も20万人台へ。FOMCメンバーのタカ派は12月の量的緩和の縮小支持を強め、エコノミストの一部からも緩和縮小を予想。
来週、議会はイエレン氏を最終指名承認する可能性が高く、2月就任後の3月との予想も根強く、1月の予想もある。12月末に向かい金融市場を混乱に陥れることもあるまいとの考えも納得でき、結局は、18日を待たなければよくわからず。
この量的緩和の縮小の可能性もあり、欧米株は下落。米長期金利は上昇し、他のアジア・欧州の金利は下落、金利差拡大に総論はドル高、EUR+JPYは上昇し、GBP+AUD+NZDは下落。結果、EURGBP+EURAUD+EURCADは上昇し、GBPJPY+AUDJPY+NZDJPY+CADJPYは下落。
*** 今後の見通し ***
為替市場を含め、金融市場の争点は18日のFOMCで量的緩和の縮小の有無。そのリスク回避の動きが相場を動かし、引き続き不透明。ポジション調整が続いているが、いずれ落ち着き、円安+EUR高の動きに戻ると思われるが、その時期はやや不透明。
USDJPYは、先週末の102.80円台を割り込み、円クロスでは円全面高。6日の米雇用統計の上昇開始水準となる102.20円近辺は重要で、102.00円~20円は上昇トレンドラインの下限に位置しボトムと考える。
EURUSDは、利食い一巡後には1.3810を達成。これからは、1.3740~1.3810のレンジから、時間をかけて1.3880台までの上昇へ。
AUDUSDは、0.9150を維持できず0.9100近くまで下落、振り出しの0.9050~60が大きなサポート。下降トレンドラインの上限0.9170、リトレースメント38.2%=0.9164に位置し、0.9160~70で売りに反転しているが、0.9050~0.9150のレンジから、時間をかけて0.9100~0.9200のレンジへの上昇を予想。リスク資産の売りが強まると、再び元の0.900~0.9200のレンジへ逆戻り。
*** 発言・その他 ***
NZ中銀=政策金利2.50%の据え置きを決定、予想り。記者会見で、NZ主製品の酪農の生産は増加、経済成長は第3四半期までは3.0%以上で推移し、今後の緩やかに拡大すると思われる。NZの交易条件は40年来の高水準にあり、家計支出も増加している→ 発表ごNZD買いが強まる。
共和党のコール下院議員=米下院共和党議員の多くは米議会超党派委員会の予算案を支持。
共和党のベイナー下院議長=与野党の財政合意はポジティブな前進。失業給付の延長で、ホワイトハウスから受け入れ可能な計画の提示はない。
ホワイトハウス=議会が予算案に同意し通過させれば大統領はサインをする。
ウィールBOE政策委員=BOEのフォワードガイダンスは小規模の刺激策を供給しただけの可能性。
クーレECB専務理事=追加措置の可能性は排除しないが、現時点では必要ない。
コンスタンシオECB副総裁=ユーロ圏では流動性供給オペの適格担保不足はない。融資低迷の2/3は需要の要因で、信用供与の制約も多少影響している。
ノボトニー・オーストリア中銀総裁=資金調達に問題はないが、資金需要は非常に少ない。融資需要の刺激で、金融政策には限界がある。
ドイツ経済技術省月報=鉱工業生産が2カ月連続低下し、輸出の停滞が要因となり、第4四半期の成長は穏やかになる。
日経平均株価は一時200円近く下落、終値ベースでは-96.25-0.62%下落。中国株は石炭資料量抑制の発表に、1カ月ぶりの下げ幅で-33.33-1.49%下落。
米GM=2017年末までに豪州から撤退を表明、トヨタ自動車も撤退の可能性が高まる。
中国国務院=国家発展改革委員会(NDRC)の一部権限をはく奪するなど、中央政府によるマクロエコノミー管理の権限を最小限に抑えることが盛り込まれる。
S&P=中国の債務拡大はリスクで注視している。
国家発展改革委員会(NDRC)=大気汚染の深刻化を踏まえて石炭使用抑制を発表→ 中国株下落の要因となる。
アジア開発銀行(ADP)世界経済見通し=ユーロ圏の景気回復は予想より弱い、2014年は米国と日本は良好。2013年、14年の中国成長見通しを上方修正。
米議会超党派委員会=850億ドル規模の予算案で合意、下院は13日までに採決へと動き、上下両院の本会議で承認される必要がある。歳出強制削減の幅を2年間で630億ドル縮小、10年間で230億ドルの財政赤字の追加削減へ。
米上院=FRBの次期議長にイエレン氏を最終指名承認する可能性が高い。
*** 経済指標の結果 ***
12日 5:00 NZD NZ中銀 金融政策発表=政策金利2.50%の据え置きを決定、予想り→ 発表ごにNZD買いが強まる。
8:30 AUD 12月 ウエストパック消費者信頼感=前月比-4.8%(予想 前回1.9%)→ 予想外のマイナスへ
8:50 JPY 10月 機械受注=前月比0.6%(予想0.7% 前回-2.1%)、前年比17.8%(予想15.1% 前回11.4%)
16:00 GER 11月 消費者物価指数・確報値=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.3%(予想1.3% 前回1.3%)、EU基準前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、EU基準前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)
19:00 EUR ギリシャ 9月 失業率=前月比27.4%(前回27.3%)
4:00 USD 11月 財政収支=-1352億ドル(予想-1450億ドル 前回-916億ドル 前年同月-1721.12億ドル)→ 赤字額は予想外に減少
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