2013年12月11日水曜日

12月11日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

12月11日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***


◎ 12月13日期限の米財政改革協議で歳出削減交渉で合意の可能性=ドル買い+円売り要因、
◎ 12月18日のFOMCで量的緩和の縮小の見送り期待=ドル買い+円売り要因、
◎ ボルカールール承認による米金融機関の収益圧迫を懸念=株安+ドル売り+円安要因、
◎ 強い米卸売在庫に第4四半期GDPの上振れの期待=ドル買い+株高要因、
◎ ユーロ圏財務相会合で、銀行破綻処理制度の合意期待=ユーロ高要因、
◎ ユーロ圏銀行の「資産の質査定(AQR)+ストレステスト」実施前の自己資本の拡充による資金還流の思惑=EUR高要因、
◎ LTROの大量な早期返済による、流動性の低下と金利上昇にユーロ資金手当て拡大=EUR高要因(12月23日今年の最終決済日)、
◎ 日本の特定秘密保護法の成立で安倍政権の支持率低下の懸念=株安+円高要因。


⇒ USDJPYは続落=103.38円高値に→一時102.60円を割り込み円高へ。

⇒ EURUSDは高値圏で推移=1.3734安値→一時1.38直前の1.3795まで上昇後、EURクロスを含め利食いの売りに1.3760まで値を下げる。

⇒ GBPUSDは1.6420~60のレンジで終始=1.6420安値→1.6460台上昇後1.6420~60のレンジで終始。

⇒ AUDUSDは続伸=0.9075安値→一時0.9166まで続伸、EURAUDは1.5138→1.5020まで続落。

⇒ USDCADは続落=1.0645高値→1.06まで続落しカナダドル高へ。

◎米3年債入札は強く、長期金利の低下傾向がドル売り材料とされる。
◎欧米の株価は弱く、円の買い戻し材料とされる。
◎公式データより1カ月先に発表される、英国立経済社会研究所(NIESR)の11月GDPは0.8%と10月0.7%を上回り、RICS住宅価格は11年ぶりの高水準で、貿易赤字が予想より拡大したが前月を下回り、GPB高期待が続く。


*** 今後の見通し ***

◎USDJPYは、上昇トレンドは変わらず。円クロスで円の買い戻しに、103.30台を再度トライ失敗。102.70円、102.50円近辺が大きなポイントで、円ショートが増えているが、実需筋の買い意欲は強くこの水準をボトムに再度上昇の可能性が高くなっている。上値は103.40円~50円の売りを消化できるかだが、円はクロスで売りが再開されれば、103.40円を超え数日間のターゲットは103.70円104.30円。

◎EURUSDは、上昇トレンド変わらず。ただし、13日の歳出削減交渉の期限と、18日のFOMC前にいつ調整が入ってもおかしくないが、予想外にポジションは軽いと思われ、大幅な押しの可能性も低く、1.3700、1.3740をボトムに1.3810に大きな壁があるが1.3830近辺までの上昇余地は残る。

◎AUDUSDは、ダウントレンドの変化を示すことはできないが、0.90でボトムアウトし、0.9050~0.9150、0.9100~0.9200のレンジに入っている可能性もある。0.9447→0.8989の38.2%=0.9164には、大きな壁がありこの水準を超えれば0.9200~09218がターゲットに入っている。


*** 発言・その他 ***

NZ乳製品大手のフォンテラ=配当見通しを引き下げNZD売りが強まる。

金融業界が過去3年間抵抗した、ボルカールールを米5監督機関全てが承認=実施は2015年7月へ延期されたが、銀行の自己勘定取引の禁止するボルカールール最終案を5監督機関全て(FRB、FEDIC、CFTC、SEC)が承認へ→ 米金融機関の収益の圧迫要因との懸念が高まる。

強い米卸売在庫に、英バークレイズやゴールドマンサックスなど米第4四半期GDPの上方修正へ。

米供給管理協会(ISM)の半期に一度の見通し=米製造業部門は2014年も売上高(前年比・製造業4.4%、非製造業3.6%)と設備投資(前年比・製造業8.0%、非製造業4.6%)、共に増加の見通し。

S&P=ECBのストレステストでも影響は限定的。

ラガルドIMF専務理事=ECBはインフレ低下を止める対応をすべき。欧州は転換点にあるようだ。

マクチ・スロバキア中銀総裁=ユーロ圏に強いデフレ圧力は見られず、ECBは必要な手段は十分備えている。

ドラギECB総裁=ユーロ圏各国に、経済改革と銀行同盟の実現を求める。ユーロ圏のインフレ期待は抑制されている。

クーレECB専務理事=インフレ見通しは目標と一致し、大幅な措置を講じる必要はない。インフレ率は徐々に上昇し、2015年には2.0%に向かい遠くない時期に達成する。インフレが目標以上になれ場利上げはためらわない。

カーニーBOE総裁=米財政政策で与野党の対立は、米経済にマイナスの影響を及ぼす。米議員は来円大きな厳しいい決断に迫れれ、短期的に非常に困難な状況が生まれることを懸念。

米議会の関係筋=議会超党派委員会は13日期限の10日に財政協議で合意する可能性がある。

中国中央経済工作会議が開幕=2014年の政策運営の基本方針を決定する。


*** 経済指標の結果 ***

8:50 JPY 10月 第3次産業活動指数=前月比-0.7%(予想 前回-0.2%)→ 3カ月ぶりに低下へ
9:01 GBP 11月 RICS住宅価格=58%(予想60 前回57)→ 予想より低いが前月を上回り11年ぶりの高水準
9:30 AUD 11月 企業信頼感指数=5(予想 前回6←5)、企業景況感指数=-3(予想 前回-4)→ 上方修正された前回より下回る
9:30 AUD 10月 住宅ローン=前月比1.0%(予想1.0% 前回3.5%)
14:30 CHN 11月 鉱工業生産=前年比10.0%(予想10.1% 前回10.3%)
14:30 CHN 11月 小売売上高=前年比13.7%(予想13.2% 前回13.3%)→ 予想を上回る
14:30 CHN 11月 固定資産投資=前年比19.9%(予想20.1% 前回20.1%)
18:30 GBP 10月 鉱工業生産=前月比0.4%(予想0.3% 9月0.9%)、前年比3.2%(予想3.2% 9月2.2%)、製造業生産=前月比0.4%(予想0.4% 9月1.2%)、前年比2.7%(予想2.9% 9月0.7←0.8%)→ 鉱工業生産の前月は予想を上回るが前月からは減速へ
18:30 GBP 10月 貿易収支=-97.32億ポンド(予想-93億ポンド 9月-100.99億ポンド←-98.16億ポンド)、輸出-0.7%(9月-1.1←-0.8%)・246.6億ポンド(9月249.74←250.99億ポンド)、輸入-1.3%(9月1.6←1.8%)・343.92億ポンド(9月350.73←349.15億ポンド)、貿易・サービス収支-261.9億ポンド(9月-264.4←326.8億ポンド)→ 予想より赤字額が拡大
19:00 ITL 第3四半期GDP・改定値=前期比0.0%(速報値-0.1% 第2四半期-0.3%)、前年比-1.8%(速報値-1.9% 第2四半期-2.2%)→ 前期比は速報値から上方修正、前年比は下方修正
0:00 GBP 11月 NIESR GDP予想=0.8%(予想 前回0.7%)→ 前回を上回る
0:00 USD 10月 卸売在庫=前月比1.4%(予想0.3% 9月0.5←0.4%)、卸売売上高=前月比1.0%(予想0.3% 9月0.8←0.6%)→ 予想と前回を大幅に上回り、第4四半期GDPの上方修正が期待され、ドル買い戻しも見られた

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