2013年10月5日土曜日

10月5日、10月4日(金曜)海外市場の動き

10月5日、10月4日(金曜)海外市場の動き


為替取引に勢いがなくなっている。昨日、今日、ということではなく、この流れが続くことを危惧している。

週末のポジションなのか、ドル高の中でも、AUD+NZD+CADのコモディティ通貨は小幅上昇し健闘が目立った。

週末を控えた、債務上限引き上げの合意の楽観的な期待や、ドルロングの調整ならば、わかりやすいが。今後のドル安相場へ前哨戦ならば話は厄介。

GBPUSDのみならず、EURUSDもドル買いへと動き、クロスでは明確な、主要通貨で円高、コモディティ通貨では円安。そして、長期金利は上昇へ。


***ポイント***


今日は週末、米雇用統計の発表もなく、懸念されるのは土・日曜日に何らかの、米債務上限引き上げ交渉で進展がみられることで、緩やかなドル買い戻しへと動いた。

可能性は2つ。オバマ米大統領が強制的に実施することだが、これは否定さている。残りは、付帯条件なしの財政予算案を強制的に採決する方法「discharge petition」で、部の共和党後委員も賛成すると思われているが、共和党のベイナー下院議長は否定。

政府機関の一部閉鎖は4日目を迎えた。そして、10月17日と言われているデフォルトのカウントダウンまで約2週間たらず(10月30日との意見もある)。 なのに、今日も金融市場は予想外に平穏で、米国のデフォルト回避を信じているように思えてならない。

FRB理事や連銀総裁、国際機関の要人からは、債務上限引き上げできず、デフォルトに陥ることへの懸念が多くなっているが、いずれも相場は反応していない。

今日、今週のメインイベントと思われた、米雇用統計も政府機関の一部閉鎖に、発表が延期され、量的緩和の縮小に関してのコメントは極端に少なくなった。

常識論では、このような米国の状況で、量的緩和を声を大きくして指示することは難しく、米財政協議が決着し、米経済への影響の度合いがはっきりするまでは、緩和縮小はお預け。

米ドルに関しての影響はと言えば、「一般論ではドル安」、その影響が新興国や他の主要国に及べば「ドル高」。

ラッカー・リッチモンド連銀総裁は、米政府機関の一部閉鎖でも、全体的な影響は一時的で、量的緩和縮小は可能と言い、遂行を確信できないフォーワードガイダンスの提示を批判。

フィッシャー・ダラス連銀総裁は、9月18日のFOMCで緩和縮小の見送は、内部で意見分裂し、会合途中の非公式な投票をし、最終的な投票ではきわどい結果だった事を異例にも公表。

ユーロは、9月18日にECBの専門部会が「2014年に追加のLTRO実施」を支持したことから始まり、9月23日にはドラギECB総裁が欧州議会証言で、過度のインフレ低下リスクと、短期金利の上昇回避に「追加のLTROの実施用意」を発言。リーカネン・フィンランド中銀総裁も「必要であればLTROを実施し流動性を高める」と発言したことから、一時、EUR売りになったていた。

しかし、10月2日のECB理事会後の記者会見でドラギECB総裁は「追加緩和策の実施」を示さず、10月3日にはノワイエ仏中銀総裁が「ECBは追加LTROを実施する必要がない」と否定、クーレ専務理事も「安易な条件による流動性供給が、ユーロ圏銀行の再編で障害になる」と言い、逆に、1.36台に乗せる原動力の一つとなっていた。

さすがに1.36~1.37台は鬼門で、この水準をそう簡単にクリアさせてくれない。今日の独8月の生産者物価指数は、前月と予想を下回りインフレ圧力が低下へ。米景気循環調査研究所(ECRI)=ユーロ圏のインフレ圧力は、今後数ヶ月間で一段と緩和する見通しを発表。追加のLTROどころではない。

為替取引は低迷。今年5月に量的緩和の縮小を示唆する発言に始まり7月ごろまでは、新興国からの資金引き上げにより、資本収縮が進んでいた。現状はその状態も大幅に改善したと言われているが、為替取引に関しては活況感がまるで見られない。今後はより短期間の取引に集中し、中長期のポジションは取りにくくなっている。

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USDJPY
アジア・欧州市場は、97円以下の買いと97.40円超の売りに挟まれ、無風状態。米国市場は、ロンドンフィキシングも終わり、週末の米財政協議合意への期待感の高まりや、米株の上昇に円売りが強まり、主要国通貨と共にドルは上昇したが、高値は97.48円で、97.50円を回復できず。

EURUSD
アジア市場は、大枠1.3620~30の極狭いレンジで終始。欧州市場に入り、GBPUSD主導のドル買いや、EURJPY+EURAUD+EURCADなどのクロスでのユーロ売りが強まり、1.3600の大台を下回るが、1.3580の前日安値近くで下げ止まる。米国市場に入り、週末の米財政協議合意期待も加わり、1.3580を割り込むと、ストップを付けながら1.3540割れまで下落、安値圏で終了した。

AUDUSD
アジア市場は0.9390近辺を底値に、0.9440近くまで上昇、0.9440を底値に大枠0.9430~50のレンジ。欧州市場は、0.9420を底値に、0.9420~45のレンジ相場。米国市場に入り、NZDUSDの急上昇、USDCADの急落に一時0.9450台まで上昇したが続かず、0.9430台で終了した。

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10月4日の値動き



























10月4日の主な経済指標の結果



10月4日の主な発言・出来事



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