2013年10月4日金曜日

10月4日、10月3日(木曜)海外市場の動き

10月4日、10月3日(木曜)海外市場の動き


***ポイント***


米国は借金上限の引き上げができず、「デフォルト」のタイムリミットは10月17日。周囲のリスク懸念の声にも、米共和党と民主党の泥試合は止まず。

オバマ米大統領は「共和党の頭にあるのはオバマケアだけ、ほかに結束の手段なし」と言い、米国がデフォルトに陥れば、米経済はリセッションに陥り、世界中が混乱すると、脅しの一言。

連邦議会・ホワイトハウス周辺では発表事件まで発生。今日の米雇用統計は延期となり量的緩和の縮小も先送りムードが高まり、弱いISM非製造業に強い新規失業保険申請件数は忘れ去られ、ドル売りへ。

バフェット氏いわく「愚行の極みという状況まで近づくが、それを越えることはないだろう」と楽観的。市場は予想外に冷静で、動きは債券買い+株売り+EURGBP買い+弱いドル売り=巻き添えを受け円高へ。→ 直に解決することを期待したい。

EURUSDは強いユーロ圏経済指標とEURGBPの買い戻しに、ついに1.36台でクローズ。USDJPYは極短期間に96円台を除いたが、戻りも非常に弱く、下値を狙いやすい水準。

XXXXXX

EURUSD
アジア市場は、97.30円以下の本邦勢の買いに下げ止まり、97.74円まで上昇したが、97.80円は超えられず。欧州市場は、EURJPYの買い主導により97.80円台を達成したが、円ショートの買い戻しに続かず。米国市場では、強い米新規失業保険申請件数にも上値は重く、弱い米ISM非製造業に買いはギブアップ、米雇用統計が延期との予想通りの発表にも、ストップ狙いの売りに97円割れまで下落。さすがに、新鮮は96円台の買いは強く、日銀金融政策委員会を直前に97.30円台まで値を戻す。

EURUSD
アジア市場は、1.3580以下の買いが続き、強い中国非製造業PMIの発表とタイミングを同じくし、1.36台を回復し1.3620台まで上昇。欧州市場では、強いユーロ圏小売売上高+若干上方修正の総合PMI+LTROを否定したノワイエ仏中銀総裁発言に底堅く、1.3600中心の値動きへ。米国市場では、強い米新規失業保険申請件に反応は鈍く、弱い米ISM非製造業に買いスタート。EURGBPの買いが続き、1.3630のストップを付け1.3650超え狙ったが失敗し、1.3620前後での取引へ。

AUDUSD
アジア市場は、強い中国非製造業PMIにもAUD買いは鈍く、債券価格の下落に上値は重く、大枠0.9370~00のレンジ。欧州市場に入っても、動きは鈍く大枠0.9375~00のレンジ。米国市場に入り、強い米新規失業保険申請件に反応は鈍く、弱い米ISM非製造業にようやく0.9400台を上回り一時0.9414まで上昇したが、AUDクロスの売りや、戻り売り圧力が強く0.9370台まで下落、結局は大枠0.9370~10のレンジ。


XXXXXX


USDJPY-0.10%
EURUSD+0.30%
GBPUSD-0.41%
AUDUSD+0.10%
NZDUSD-0.38%
USDCAD-0.03%

EURJPY+0.19%
GBPJPY-0.51%
AUDJPY+0.00%
NZDJPY-0.60%
CADJPY-0.08%

Nikkei225-0.09%
DJIA-0.90%
STOXX50-0.55%
DAX-0.37%
S&P/ASX200+0.37%
HongKong HangSeng+1.0%
Shanghai Stock+0.68%

GOLD+0.09%
WTI-0.83%
DXY-0.17%
VIX+6.45%

JP10Y 0.67%-4.48%
US10Y 2.6%-0.76%
GE10Y 1.79%-1.10%
UK10Y 2.68%-1.11%
AU10Y 3.94%+3.41%


XXXXXX

主な材料

米国
◎ オバマ米大統領と両党議会指導部との話し合いは、大統領が交渉を拒否し、進展なく終了。
◎ 米連邦債務は10月17日に限界→ ルー財務長官が指摘しており、今後はこの期日前に債務上限を引き上げることができるかが焦点で、デフォルトリスクが残る。
◎ 米政府機関の一部閉鎖は3日を過ぎた。事態の長期化への影響を懸念しながら、弱い米経済指標に相場が動く。
◎ 米議会は暫定予算案で合意に至らず、政府機関の一部閉鎖が長期化することを懸念。政府の債務上限の到達(10月17日ごろ)に、デフォルトのリスクを懸念。
◎ オバマ米大統領、共和党ベイナー下院議長が暫定予算案を採決を拒否したことを非難=「共和党の頭にあるのはオバマケアだけで、これだけ以外に党内を結束させる手段がないようだ」とし、米国がデフォルトに陥れば、米経済はリセッションに陥り、世界中が混乱する。
◎ 共和党のベイナー下院議長(NYタイムズ)=デフォルト阻止に民主党の協力を得て、債務上限引き上げ法案を通過させる用意がある→ 下院議長報道官は、付帯条件なしで債務上限引き上げ法案を下院で可決するには票が足りない。
◎ ロックハート・アトランタ連銀総裁=9月18日のFOMCで量的緩和の縮小を見送ったことは米財政協議の膠着で、正当化された。政府機関の閉鎖は第4四半期の成長に悪影響。
◎ ウィリアムズSF連銀総裁=米債務上限を取り巻くリスクは甚大で、米国市場や債券市場の信頼を危機にさらすのは非常に恐ろしいい。
◎ ウィリアムズSF連銀総裁=失業率6.5%の数値目標は2015年初めまでに達成できる見込みで、FRBは2015年下期までは緩和的な金融政策を維持。
◎ ラガルドIMF専務理事=米連邦債務上限が引き上げられなければ、世界経済に打撃の恐れ。米経済は過度の財政引き締めで既に痛手を受けており、2013年の成長率は2%を下回る。
◎ ラガルドIMF専務理事=シャドウバンキングの影響を危惧。米国は銀行セクターの2倍規模、中国は信用供与の50%をを占めている。
◎ ワシントン連邦議会周辺で発砲事件=警察官ら数人が負傷し、連邦議会は閉鎖へ。
◎ 米労働省=10月4日(金曜)予定の米雇用統計の発表を政府機関の閉鎖で延期。
◎ 米財務省(デフォルトの影響報告)=米国は2007~2009年よりも深刻なリセッションに陥る恐れ。
◎ オバマ米大統領=今回の債務上限問題は状況が異なり、金融界は懸念すべきと警告
◎ 米9月の米企業人員削減数(チャレンジャー社)→ 削減数は前回を下回る=40289人(予想 前回50462人)。
◎ 米新規失業保険申請件数→ 予想より改善が進む=30.8万人(予想31.3万人 前回30.7万人←30.5万人)
◎ 米9月のISM非製造業景気指数総合指数・NMI→ 前回と予想を大幅に下回り、雇用や新規受注が大幅減少しドル売りへ=景気指数54.4(予想57.0 前回58.6)、 景気指数55.1(前回62.2)、新規受注59.6(前回60.5)、支払価格57.2(前回53.4)、雇用52.7(前回57.0)。

ユーロ圏
◎ ノワイエ仏中銀総裁=ECBは追加の長期資金供給オペ(LTRO)を実施する必要がない。
◎ イタリア議会(下院・上院)は、レッタ内閣の信認を可決。
◎ ユーロ圏8月の小売売上高→ 燃料、食品、衣料、コンピューターの販売が好調で、前回は上昇修正され、予=前月比0.7%(予想0.1% 前回0.5%←0.1%)、前年比-0.3%(予想-1.5% 前回-0.7%←-1.3%)想を大幅に上回り、家計部門が景気回復を下支えしている。
◎ イタリア国家統計局=2012年GDPを-2.4%→-2.5%に下方修正し、2011年は0.4%→0.5%に上方修正した。
◎ 仏9月の総合とサービス業PMI・改定値→ 共に、前回と予想を上回る=総合PMPMI・改定値50.5(予想 速報値50.2 前回48.8)、サービス業PM・改定値51.0(予想 速報値50.7 前回48.9)
◎ 独9月の総合とサービス業PMI・改定値→ 共に、前回と予想を下回る=総合PMPMI・改定値53.2(予想 速報値53.8 前回53.5)、サービス業PM・改定値53.7(予想54.1 速報値54.4 前回52.8)
◎ ユーロ圏9月の総合と総合PMI・改定値→ 共に、前回と予想を若干上回る=総合PMPMI・改定値52.2(予想 速報値52.1 前回51.5)、サービス業PMI・改定値52.2(予想52.1 速報値52.1 前回50.7)
◎ ラガルドIMF専務理事=ユーロ圏は、6四半期のリセッションかは今年春に一服し、2014年には1%のプラス成長が見込まれる。

日本
◎ ラガルドIMF専務理事=日本は、大規模な金融緩和はGDP1%の押し上げ効果、デフレは収束に動き、明るさが漂っている。債務削減の確かな計画と、社会保障制度改革の実行が求められる。

英国
◎ 英9月のハリファックス住宅価格指数→ 前月比は前回と予想を下回るが、前年比は予想を下回るが、前月から大幅上昇=前月比0.3%(予想0.5% 前回0.4%)、前年比6.2%(予想6.4% 前回5.4%)
◎ BOE調査=英銀は、預金金利と指標金利の縮小に、今後3カ月間は個人向け顧客への預金金利を引き下げないと予想。
◎ 英9月のサービス業PMI→ 前月の記録的高水準から小幅低下となったが、予想を上回り第3四半期の平均上りつは16年ぶりの高水準=60.3(予想60.0 8月60.5)

中国
◎ 中国9月の国家統計局 非製造業PMI→ 前回を上回り、6カ月ぶりの高水準で、中国の景気が若干上向との期待が高まる=55.4(予想 前回53.9)


その他
◎ ラガルドIMF専務理事=新興国は、FRBの量的緩和縮小の思惑に資金が流出し、打撃を受け、成長は0.5%~1.0%の押し下げられる見通し。

0 件のコメント:

コメントを投稿