10月3日、10月2日(水曜)海外市場の動き
***ポイント***
JPY高、NZD高、EUR高へ。
①「米財政協議の失敗」+「前日の日本8%への消費増税を正式決定は、Buy the rumor、sell the fact」+「日本株大幅下落と新興国株高」+「米ADP雇用統計の悪化」が加わり、円高へ。
②ウィーラーNZ中銀総裁は「金利上昇」示唆に、NZD高へ。
③「ECB理事会は何も変更なし」で動かず、「米ADP雇用統計の悪化」+「ドラギECB総裁の記者会見」+「イタリア・レッタ政権信認」に、EUR高へ。
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米財政協議は、共和党と民主党で非難合戦。オバマ米大統領は共和党に非があるとのキャンペーンを展開、早くも来年の中間選挙では共和党有利との声が高まる。
政府機関の一部閉鎖の影響に、4日の米雇用統計の発表は閉鎖解除までお預け。ただ、この事態が長引けば長引くほど、FRBはQE3の早期縮小をできにくくなる。
→ LIBORのドル建て1-3カ月物金利は、FRBの量的緩和の継続を見越し過去最低を更新。早くもこの動きを意識した投機的な動きが強まる。
→ PIMCOのグロース氏は、世界的な低金利が今後も数十年続く可能性を示唆。
米政府機関の一部閉鎖が短期間で終われば特に問題ないとの意見が多く、その予想が大半。反面、米国債利払いの遅延となれば極めて深刻な事態になることを危惧。
オバマ米大統領は、ホワイトハウスに議会指導者4名を招集、事態の対応を迫る→ どうなることやら。
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注目の米9月の全米雇用報告(ADP)=16.6万人(予想18万人 前回5.9万人←17.6万人)→ 前回が下方修正され予想をも下回り、意外感も強く、米債利回り低下に、ドル売りが強まる。
ローゼングレイン・ボストン連銀総裁=9月18日のFOMCで量的緩和の縮小を見送った理由は、①予想を下回る米経済成長、②米財政政策のリスク。
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ECB理事会は、政策金利0.5%、中銀預金金利0.0%、限界貸出金利1.0%の据え置きを決定、予想通り。
ドラギECB総裁の記者会見で、追加緩和策の実施を示さず(?)、EUR全面高、=「短期市場金利の上昇を抑制する、あらゆる措置を取る用意がある」、「欧州景気は底入れし、失業率の悪化にも歯止めがかかってきた」、それと、「景気は依然として下振れリスクがある」、「低金利を必要な限り維持する」と再表明したが、追加緩和の可能性を示さず → 市場参加者は、2015年4月まで政策金利0.5%の据え置きと、今年末までの新たなLTROの実施を見越していた。
ドラギECB総裁の記者会見=ユーロ相場で、「為替レートはECBの政策目標ではないが、成長および物価安定にとり重要で動向に注意している」。また、「7月のフォワードガイダンスに沿い、低金利を長期間維持する方針を再表明」、「ユーロ圏の景気回復はぜい弱かつ一様でなく、信用フローは極めて弱い」、「ユーロ圏と通貨ユーロは抵抗力が増している」、「利下げに関する議論はあったが、最終的に据え置きを決定した」
イタリア上院は信任投票でレッタ政権をで信認、下院も確実視=ベルルスコーニ元首相は自らの敗北を感じ急変して、レッタ政権を支持。中道右派政党・自由国民党(PDL)から25人の上院議員が離脱し、レッタ政権の支持を表明していた。
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アジア開発銀行(ADB)はアジア新興国地域の経済成長見通しを7月時点予想から下方修正=アジア(除日本)2013年6.3%→6.2%、2014年6.4%→6.2%→ 米国の量的緩和縮小に中国と、特にインドの成長鈍化し、投資家の資金引き上げが進み、金融市場のボラティリティが高まる可能性がある。
日経平均株価は、米財政協議の決裂の影響はさることながら、付随する5兆円の経済対策はあるが、日本の消費増税引き上げ宣言に株価は2.17%と大幅下落。ドル円共にテクニカルに弱気ムードが強まり、ドル円は円高傾向が続く。
豪貿易収支は予想外に赤字額が拡大し、9月25日にNZの貿易収支が予想外悪化し、NZD売りへと変化を迎えたことが思い出される。豪HIA新築住宅販売は、非常に悪かった前月の影響に上昇したが、豪住宅建設許可件数は、前月比と前年比ともに前回を大幅に下回る。
マクダーモットNZ中銀総裁候補=生産性の伸び鈍化を反映し、中立的な金利水準が低下しているようだと発言。
ウィーラーNZ中銀総裁=インフレ圧力の高まりに向こう2年間で金利は上昇するだろう。政策金利は2014年から2016年に2%上昇する可能性→ NZD上昇へ。
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英建設業PMIは、前回と予想を下回るが、引き続き高水準で住宅市場が活況を呈し、他の主要通貨ではドル買い戻しが続く中で、GBPだけは別格みたい。
フィッシャーBOE理事=住宅価格の上昇ペースは加速しているが、バブルの兆候はみられない。
カーニーBOE総裁=フォワードガイダンスは明確さを提供することが目的で、景気が大きく相当程度拡大するまでは引き締めはないだろう。
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USDJPY
アジア市場の朝方の98円台を高値に、日本株下落に円高が続く。欧州市場であも弱い欧州株に、円高傾向は止まらず、97.50円のストップに97.30円割れまで続落し、大枠97.25~60のレンジで、97.50円越えの上値は重くなる。米国市場に入り、弱い米ADP雇用統計に97.10台へ下落したが、円クロスでは逆に円売りが強く、再び97.60円近くまで値を戻すが、クロスの円売りが止まり、ドル買いも弱まる。
EURUSD
アジア市場はECB理事会を控えて動けず、大枠1.3510~25の狭いレンジ。欧州市場は、1.3500をベースに買いが続き、EURJPYの買いに1.3540まで値を戻したが、続かず。米国市場では、ドラギECB総裁の記者会見で、「ユーロ高にも特に気にしていない」を意識したのか?「別段、追加緩和策の実施を示さず」が意識されたのか?、EUR買いへ、同時に、「弱いADP雇用統計」に米雇用統計の悪化が意識され、EUR買いリードのドル安へ。ついに、1.36台のオプショントリガーを付けたが、さすがに待ちの売りが続出し、1.3580割れまで。ただ、高値圏の動きが続き、上値狙いの意欲が強い。
AUDUSD
アジア市場は、予想を上回る貿易赤字額にも底堅く一時0.94台まで上昇したが、住宅許可件数が悪く、売りへと変化し、AUDJPYの売りも加わり0.9360台へ。欧州市場に入っても、弱い欧州株に売りが止まらず、0.9330台へ続落し、大枠0.9340~55の狭いレンジへ。米国市場に入っても動けず、弱い米ADP雇用統計にもAUD買いは鈍く、ようやく動いたのはオプションカットで、0.9370台へ。そして、ウィーラーNZ中銀総裁を受けたNZD買いに影響を受け0.9390台へ上昇。
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USDJPY-0.64%
EURUSD+0.39%
GBPUSD+0.18%
AUDUSD-0.14%
NZDUSD+0.69%
USDCAD+0.14%
EURJPY-0.26%
GBPJPY-0.46%
AUDJPY-0.78%
NZDJPY+0.03%
CADJPY-0.36%
Nikkei225-2.17%
DJIA-0.39%
STOXX50-0.50%
DAX-0.69%
S&P/ASX200+0.17%
HongKong HangSeng+0.55%
Shanghai Stock+0.68%
GOLD+2.25%
WTI+2.18%
DXY-0.30%
VIX+6.82%
JP10Y 0.67%-4.48%
US10Y% 2.62%-0.76
GE10Y% 1.80%+0.56%
UK10Y% 2.710%-0.37%
AU10Y%% 3.940%+3.41%
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