*** ポイント ***
ようやく、ようやく、米債務上限の短期的引き上げと、政府機関再開の暫定予算法案が可決され、米国は泥仕合を予定通り絵に描いたみたいに終了した。勝利者は支持率が高まった米民主党とオバマ米大統領で、来年の米中間選挙では下院でも民主党が過半数を得ると思われている。
この影響を考えてみると、当然ながら米経済活動の低下により、①米経済成長率は下方修正され、②FRBの量的緩和の縮小時期は来年の1~4月に連れ込み、③米債務上限の時期が再び来る2月のごたごたに嫌気をさす、米ドル外貨準備離れと、為替相場にとってドルに対して悪材料が多いこと、プラス材料を探すのに一苦労。
一方、他国への影響を考えてみると、①FRBの量的緩和スタート時期後退による、新興国からの資金引き上げ弱まる、②FRBの量的緩和スタート時期後退による、株価の緩やかな上昇=円安期待、③ユーロ・ポンド・豪ドル・カナダドル・円への外貨準備増額。
結論は。短期的なポジションの偏りによる変動を抜きにして考えれば、ドル安相場へと動きそう。USDJPYは緩やかな上昇にとどまる可能性が高いが、円クロスでは円安相場が定着する可能性が高く、円クロスの円安進行度合いによって、ドル円相場が決まってくることなりそうである。
世界最大の資産運用会社のフィンク米ブラックロックCEOは、債務上限の政治的な対立で、FRBの量的緩和の縮小時期は来年3月になる可能性で、遅れれば6月になる見込みと発言。いずれにしても、年内の量的緩和縮小の期待はできそうにない。
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ドル円(USDJPY)トレードアイディア
アジア市場は、米デフォルト回避による株高の影響に円売りが続いているが、短期投機筋からは、前日に99円を試しながらも円売りが続かず。逆に、材料出尽くし感による、円ショートポジションの利食いの買いが強くなっている。この傾向は明日週末金曜日を前に続く可能性があり、基本路線は目先の円買い戻しが続く中で、クロス円で円安が続くことで、押し目買い。
4時間チャートは、98.00~99.00のレンジで方向感が見られない。200SMA=98.66をブレークし上昇したが、後逆に割り込み、21EMA=98.46をも割り込み、スローストキャスティクスも売りを継続し、センチメントは弱い円高へ。 8時間チャートは、98.00~98.70のレンジで方向感が見られない。昨日98.70をブレークし上昇したが、99.00円を維持できず、200SMV=98.39、21EMA=98.27を試す動きになっている。スローストキャスティクスは、トレンドし売りを示唆しており、98.00~10と16日の下限近辺までの一段円高のリスクも。
ユーロドル(EURUSD)トレードアイディア
米財政協議の決着がつき、次のテーマへと移っている。米国のマイナス材料に対して、ユーロのプラス材料に注目が移り、EUR買いの傾向が強まっている。しかし、独GDP見通しも下方修正される中で、極端はEUR高にはけん制発言が飛び出す可能性もあり、ワンウェーアップというよりも、じわじわしたEUR買い相場が続きそうである。
4時間チャートは、1.3460~1.3646で膠着状態に陥り、押し目買い方針変わらず。21EMA=1.3535 、200SMV=1.3434で、1.3430~60近辺を底値にした緩やかな上昇を期待したい。1.3646を上抜けすると1.3830がターゲットになるが、時間がかかりそうである。 8時間チャートは、引き続き1.3462~1.3646のレンジに入り、方向感が見られない。200SMA=1.3368で緩やかに上昇を続け、21EMA=1.3541で中間地点に位置している。スローストキャスティクスは買い変化しており、EUR買いの流れを期待したい。
豪ドル米ドル(AUDUSD)トレードアイディア
米財政協議の決着がつき、株価の緩やかな上昇が見込まれ、リスク資産買いの流れが期待でき、AUDにとっては好材料となっている。ただ、米財政合意を期待し先取りしたAUDロングポジションの巻き戻しも一時的な売りとして無視できず、基本路線は押し目買いで臨みたい。
4時間チャートは、0.9517~0.9580のレンジで、緩やかな上昇を継続。21EMA=0.9517にあり、これを下限にした上昇トレンドを10月10日以降で継続中。0.9580を上抜けすると0.9624が次の上値のターゲット。
8時間チャートは、9月19日の高値を上抜け、0.9281~0.9528のレンジ上限を超えたことで、0.9674が次のターゲットに入っている。21EMA=0.9494でこれを下限に、時間をかけながら0.9674までの上昇が見込める。
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