2013年9月28日土曜日
9月28日、9月27日(金曜)海外市場の動き
9月28日、9月27日(金曜)海外市場の動き
安全資産のCHFとJPYが買われる典型的なリスク回避型の相場展開 → 政府機関の閉鎖か米政府のデフォルト可能性を意識、9月18日のFOMCで量的緩和維持後の不透明な金融政策の影響が続く。
我が道を行くJPYはなんとなくヒーローで、安全資産のCHFは隠れたヒーロー → USDCHFは9月18日のFOMC後の急落が続き、底割れし2月1日の水準近くまで値を下げ、EURCHFは1.2250を割り込み6月25日の水準近くまで大きく値を下げる。
4半期末の需要もありEUR+GBPは堅調に推移い。EURは強いユーロ圏景況感指数と、イタリア政局不安のミックス。
GBPはカーニーBOE総裁発言(英国経済の回復兆候を考慮すれば、量的緩和を行う理由は見当たらず)で、ドル売りをリード。
NZDはウィーラーNZ総裁(通貨高と住宅価格の過大評価に対応することが中銀の現在の主要な政策課題)で、上値は抑えられた。
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⇒ 米上院は暫定予算案を可決、法案は下院に送られ、下院はこれを拒否する可能性が高く、政府機関の閉鎖の可能性が高まり、ドルは全面安へ。
⇒ 政府機関の閉鎖か米政府のデフォルト可能性=米予算案が30日までに成立しなければ、政府機関の閉鎖か米政府のデフォルト可能性があり、第4四半期の米経済成長にも影響が及ぶ。
⇒ エバンズ・シカゴ連銀総裁+ダドリーNY連銀総裁=QE3縮小慎重派、ジョージ・カンザスシティー連銀総裁+コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=QE3縮小強気派と意見が分かれる。
⇒ 米連邦住宅金融局(FHA)は過去の損失に公的資金の注入を受ける見通し=2007年~2009年に保証した融資の損失に、79年間の歴史上初めて、財務省から17億ドルの公的資金の注入を受ける見通し。
⇒ 米8月の個人消費支出→ 前回を上回り予想と変わらず。ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値→ 速報値からは上昇修正されたが、前月を大幅に下回り、予想も下回り5カ月ぶりの低水準。
⇒ 一方、ユーロ圏9月の景況感指数→ 前回と予想を上回り改善傾向が強まる。ただ、イタリアは国債格下げのウワサ(イタリア政府は否定)+イタリア政局混迷にイタリア株-1.27%と大幅下落、債券価格も下落へ。
⇒ 日本8月の全国消費者物価指数→ 除く生鮮前年比は、エネルギー価格の上昇に前月と予想を上回る。しかし、東京都区部消費者物価指数→ 除く生鮮前年比は電気代が昨年9月値上げされた反動により前回を下回る。
⇒ 円高への呼び水は→ 麻生財務相発言=法人実効税率の引き下げは中期的な課題で見合う財源が必要で、早急な減税は考えず。
⇒ カーニーBOE総裁=英国経済の回復兆候を考慮すれば、量的緩和を行う理由は見当たらず→ GBP高の起爆剤となり、英住宅価格が上昇へ。
⇒ ウィーラーNZ総裁=通貨高と住宅価格の過大評価に対応することが中銀の現在の主要な政策課題。通貨高で輸出業、輸入代替業にとって困難な問題が発生し、住宅価格の上昇で、金融安定や広範囲な経済に対するリスクが高まっている。→ NZDにとっては弱気な発言。
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USDJPY
アジア市場の朝方の高値99.04円を高値にし、麻生財務相の発言に水を差され、円高へと動き98.80円を割り込むとストップの売りに上値は重くなる。欧州市場に入ると、大枠98.50~75円の狭いレンジから、欧州株安とリスクヘッジの円買いに緩やかな円高へ。米国市場では98.50円超えの上値は重く、米暫定予算案の行方を危惧し米株も弱く、弱い消費者信頼感指数にも98.10~20円の買いが続き下げ止まる。
EURUSD
アジア市場は1.3480の水準で動けず、カーニーBOE総裁発言を受けたGBPUSDの買いに連動し緩やかに上昇へ。欧州市場に入り、実需の買いに引き続き緩やかに上昇を続け、ユーロ圏の景況感指数に1.3510台まで上昇。ECBフィキシングに買いが強まり、米国市場に入り、EURGBPの買いや、米暫定予算案の行方を危惧したユーロ買いが続き、オプションカットでは一時1.3564まで上昇したが、クロスのユーロ売りに続かず、1.3510台まで値を下げる。
AUDUSD
アジア市場の0.9374を高値に、0.9340割れまで下落。NZDUSDの買いに値を戻すが朝方の高値を超えられず、NZDUSDが売りへと変化すると0.9330割れまで続落。欧州市場は、EURAUDの買いが続き、株安やリスク資産売りの流れに上値は重く0.9300割れまで続落。米国市場に入り、売りも弱まるが買い戻しも0.9320台が限度で上値の重い展開のままで終了。
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USDJPY-0.75%
EURUSD+0.25%
GBPUSD+0.61%
AUDUSD-0.50%
NZDUSD-0.27%
USDCAD-0.06%
USDCHF-0.50%
EURJPY-0.49%
GBPJPY-0.12%
AUDJPY-1.27%
NZDJPY-1.05%
CADJPY-0.73%
Nikkei225-0.26%
DJIA-0.46%
STOXX505-0.12%
DAX-0.03%
S&P/ASX200+0.24%
HongKong HangSeng+0.35%
Shanghai Stock+0.20%
GOLD0.97%
WTI-0.04%
DXY-0.31%
VIX+0.96%
JP10Y 0.68%-2.86%
US10Y 2.62%-1.13%
GE10Y 1.78%-2.73%
UK10Y 2.71%-1.45%
AU10Y 3.86%-0.52%
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米国発の材料
◎ エバンズ・シカゴ連銀総裁=量的緩和縮小の準備はできていなかった 失業率は受け入れがたいほど高い 政策金利引き上げの前に失業率は6.5%を割り込んでいるだろう QE3の規模は終了までに1.25兆ドルに達する見通しでQE2の2倍となる。
◎ ジョージ・カンザスシティー連銀総裁=150億ドルの債券買い入れ縮小が妥当 債務上限や予算めぐる政治的対立、不透明感を生じさせ経済に直接影響
◎ エバンズ・シカゴ連銀総裁はインフレ率が3.0%未満であればあ容認できる=インフレ率の長期目標値2.0%上下0.5%以内に収めることを目指すが、インフレ率が3.0%未満であればあ容認できる
◎ コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁は緩和維持を支持=緩和に対する抗議の声が聞こえているが超緩和先維持でもインフレリスクは一時的で、目標値2%を超えても緩和維持のリスクは低い。次期議長はこうした声に力強く立ち向かえるようFOMCを導く必要がある。
◎ コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁はFRBは包括的な戦略が欠けている=あらゆる措置を講じることを明確にし、インフレ率が2%を超えても緩和姿勢の維持を示す必要がり、失業率の低下措置を明確にすれば金利を低水準に保てる
◎ ダドリーNY連銀総裁は利上げはQE3縮小から数年後=量的緩和の縮小を開始しから利上げに踏み切る期間は数年間必要の可能性
◎ エバンズ・シカゴ連銀総裁は、経済見通しは量的緩和縮小に矛盾しないが時期は不透明=緩和縮小は年内の可能性も、来年の可能性もある。
◎ 米上院は暫定予算案を可決=新会計年度が始まる10月1日~11月15日までの資金を手当てする暫定予算案を可決 → 下院が可決したオバマケア資金の凍結措置を解除して可決され、法案は下院に送られ、28日か29日にも採決される。
◎ 下院は上院案を拒否の可能性=下院では共和党議員が多く、上院案にオバマケア1年先送りの条件を付帯させる見通しで、オバマ大統領の民主党議員が多数の上院はこれを拒否する可能性が高く、政府機関の閉鎖の可能性が高まり、ドルは全面安へ。
◎ 政府機関の閉鎖か米政府のデフォルト可能性=米予算案が30日までに成立しなければ、政府機関の閉鎖か米政府のデフォルト可能性があり、第4四半期の米経済成長にも影響が及ぶ。
◎ 米連邦住宅金融局(FHA)は過去の損失に公的資金の注入を受ける見通し=2007年~2009年に保証した融資の損失に、79年間の歴史上初めて、財務省から17億ドルの公的資金の注入を受ける見通し。
◎ 米8月の個人所得→ 予想通りながら前回を大幅に上回り6カ月ぶりの伸び率=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.2%←0.1%)、米8月の個人消費支出→ 前回を上回り予想と変わらず=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.2←0.1%)、PCEデフレーター前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.2%(予想1.2% 前回1.3%←1.4%)、コアPCEデフレーター前月比0.2%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.2%(予想1.2% 前回1.1%←1.2%)
◎ 米9月のミシガン大学消費者信頼感指数・確報値→ 速報値からは上昇修正されたが、前月を大幅に下回り、予想も下回り5カ月ぶりの低水準=77.5(予想78.0 速報値76.8 8月82.1)、景気現況指数=92.6(速報値91.8)、消費者期待指数=67.8(速報値67.2)
欧州発の材料
◎ ユーロ圏9月の景況感指数→ 前回と予想を上回り改善傾向が強まる、 EURUSDは1.3510の高値まで一時上昇するが、1.35台の上値は重い=96.9 (予想96.0 前回95.3←95.2)企業景況感=-6.7(予想 前回-7.8←-7.9)、サービス業景況感=-3.3(予想 前回-5.2←-5.3)、業況判断指数=-0.20(予想 前回-0.22)、消費者信頼感指数・確報値=-14.9(前回-15.6)
◎ 独9月の消費者物価指数・速報値→ 前回や予想と変わらず=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.0%)、前年比1.4%(予想1.5% 前回1.5%)、EU基準前月比0.0%(予想0.0% 前回0.0%)、前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)
◎ スペインの2014年の成長見通しを0.5%→0.7%に上方修正
◎ イタリアは国債格下げのウワサを否定=イタリア政局混迷にイタリア株-1.27%と大幅下落、債券価格も下落へ。
日本発の材料
◎ 麻生財務相=法人実効税率の引き下げは中期的な課題で見合う財源が必要で、早急な減税は考えず→ 円買い戻しが強まりUSDJPYは売りへと変化。
◎ 格付け会社のS&P=日本の外貨建て自国通貨建て長期ソブリン格付けは「AA-」、アウトルックは「ネガティブ」で現状通り維持。予定通り消費増税を実施しても、政府の財政健全化目標の達成は難しいく、財政の構造調整をしない限り、先行きは厳しい状況。
◎ 日本8月の全国消費者物価指数→ 除く生鮮前年比は、エネルギー価格の上昇に前月と予想を上回る=前月比0.3%、前年同月比0.9%(予想0.8% 7月0.7%)、除生鮮前月比0.3%、前年同月比=0.8%(予想0.7% 7月0.7%)、除食料・エネルギー前月比0.2%、前年同月比-0.1%(7月-0.1%)
◎ 日本9月の東京都区部消費者物価指数→ 除く生鮮前年比は電気代が昨年9月値上げされた反動により前回を下回る=前月比0.2%(8月0.2%)、前年比0.5%(予想 8月0.5%)、除生鮮前年比0.2%(予想0.3% 前回0.4%)、除食料・エネルギー前年比-0.3%(8月-0.4%)
英国発の材料
◎ カーニーBOE総裁(英ヨークシャー・ポスト)=英国経済の回復兆候を考慮すれば、量的緩和を行う理由は見当たらず→ GBPUSD1.6050→1.6131まで急伸。 英国の住宅市場は改善しているが、市場の活動水準は長期平均の2/3にとどまる。
◎ 英9月のネーションワイド住宅価格→ 予想と前回を上回る=前月比0.9%(予想0.5% 前回0.7%←0.6%)、前年比5.0%(予想4.4% 前回3.5%)
中国発の材料
◎ 中国国務院は中国は大胆な金融改革を試行する方針=上海自由貿易試験区(FTZ)で、サービスセクターと金融セクターの開放を促進し、人民元の資本勘定における交換性向上を含めた大胆な金融改革を試行する方針。
その他
◎ 国連安保理はシリア化学兵器廃棄の決議案を可決見込み=不履行時の軍事行動の決議案はロシアの反対に譲歩し削除。化学兵器禁止機関(OPCW)は10月1日までにシリアへの査察開始へ。
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