2013年9月24日火曜日

9月24日(火曜)今日の為替相場見通し

9月24日(火曜)今日の為替相場見通し

***ポイント*****

流れに変化が見られる。

QE3縮の動きは。 18日のFOMCで反対票を投じたジョージ・カンザスシティー連銀総裁は別格として、フィッシャー・ダラス連銀総裁も、国債買い入れプログラムを100億ドル縮小を主張し、他に同調者いると言っている。

一方、ロックハート・アトランタ連銀総裁は米経済の鈍化や雇用の減速を危惧、ダドリーNY連銀総裁は米失業率の改善は小幅で、採用や求人数、離職率などの低迷を隠ぺいしていると指摘、成長率2%でも雇用拡大は見込めず、QE3縮小に反対。

このような状況で、10月や12月のFOMCでQE3の縮小を手掛けることは困難では? 逆に、次期FRB議長が着任する例年2月以降のFOMCを待つ必要もありる。

結果として、米金利の上昇傾向は強まらず、株価の上昇傾向も強まらず、ドルに対して有利な通貨ペアを模索することになりそうである。


それでは、EURは? EURも手放しで買い進むことも難しいのでは?
メルケル独首相の再選がほぼ確実となり、緊縮財政の手綱を緩める動きは鈍く、ドラギECB総裁との対決も暫く続きそうである。

そのドラギECB総裁は、過度のインフレ低下リスクに対してや、欧州銀行の資金繰り改善もあり、追加の長期資金供給オペ(LTRO)を実施する用意があることを表明した。この動きは、18日のECB内の専門委員会でも2014年に追加のLTROの実施を支持したことで、サプライズではない。さらに、リーカネン・フィンランド中銀総裁も、金融市場の流動性を高める準備のために必要性を指摘していた。

ロイター社の試算では、欧州銀の過剰流動性は現在2210億ユーロの水準、過剰流動性が1000億─2000億ユーロの水準を下回ると、短期金利が現行0.5%のリファイナンス金利付近に上昇すると見られる。


それでは、AUDは? 中国経済の成長縮小も止まり、今後も順調な経済成長が見込まれ、それ自体ではプラス材料となっている。しかし、どうもアボット新政権の動きは逆の方向を見ているように思えてならない。

結果として、AUDUSDの買い中心の選択肢ははずし、暫くは様子を見守りたい。


残るは、GBPとNZDとJPY。
GBPとNZDは、「金利現状維持」OR「引き上げの可能性」=「通貨高」のセオリーからすれば、プラス材料が多い。 テクニカルでもブル傾向を維持しており、これらの通貨をロングにして、「金利長期現状維持」OR「引き下げの可能性」=「通貨安」を当てはめれば、JPY。そして、若干ながら、EURとAUDもこの部類に入っている。

結果、EURGBPは下落傾向が続き、AUDNZDは下落傾向が続き、GBPJPY+NZDJPYは上昇傾向が続くことが予想される。注意点は、ポジションの偏りだけ。

それでは、USDJPYは? 対ドルの動きは鈍く緩やかな上昇にとどまる可能性が高く、100~105円を狙うには年末の12月か来年始めにずれ込む可能性があり、クロスの円売りを狙いたい。


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今後直面するテーマと材料

※ ECBの新たなLTROの可能性
※ QE3の縮小の次期が不透明、もしかしたら来年に連れ込む可能性も
※ 次期FRB議長にイエレンFRB副議長が有力
※ へシリアが国連決議を順守するか?
※ 日本、消費増税が確実視され、法人税率引き下げなど追加景気対策が期待
※ エジプト情勢の行方
※ イタリア政局の混迷が和らぐ
※ 米連邦債務引き上げ問題(10月1日からの新年度の予算案が成立しておらず、月内に議会が法案を可決しない限り、政府機関の窓口が閉鎖される恐れ、10月半ばにデフォルトの恐れ)
※ 法裁判所判断の欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の合憲性判断を発表(ドイツ総選挙も終わり近く判断すると思われる)
※ ギリシャ第3次支援の有無

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