9月19日、9月18日(水曜)海外市場の動き
FOMCが全て。多くの市場参加者の思惑は、慎重なFOMCメンバーの総意に合わず。結果、ドル全面安、米金利は低下、株価は上昇。
政策金利は0.0~0.25%の据え置きを決定、過去数カ月間の財政引き締めや住宅ローン金利の上昇による景気への影響を理由に、月額850億ドルの資産買い入れペースを維持を発表、年内に縮小する可能性も残す。
5月から続いた、バーナンキFRB議長が示した、QE3縮小の可能性はどうなったんだろう?一部新興国の金融不安を招き、各国の短期金利の上昇を招き、米国の景気見通しもやや弱まり、結局は、今後の状況次第。
いつもながら、FRBの大きな金利変更時には、現在と同じ状況が多く、驚きはしないが、過去の教訓で、世の中が既に変わってしまってから、変更することが多く、まだまだ時間が掛かりそう。
そうなれば、現在の金利差、縮小期待・拡大期待が相場を動かす可能性があり、GBPとNZDが引き続きプラス材料が多いように思えてならない。
***ポイント***
⇒ バーナンキFRB議長=資産買い入れの縮小をしなかった理由は、「労働市場は全員が望むような状態から程遠い」、「最近の借り入れコストの上昇が景気を圧迫させる懸念がある」→ しかし、「金利は2016年以降段階的に上昇、将来は4%に達成する可能性がある」とも言い、将来の金利上昇を警告。
⇒ 米経済見通しは6月から下方修正=2013年2.3~2.6%→2.0~2.3%、2014年3.0~3.5%→2.9~3.1%→ 景気見通しはQE3縮小の可能性を示唆した5月以降、新興国の金融不安が一時発生したため、あまり楽観的ではない。
⇒ 米政策金利の引き下げ時期予想=12/17名が2015年を予想(市場予想は2014年10月で遅くなる)→ QE3縮小の開始時期がやや遅れる可能性が指摘。
⇒ 欧州発ではマイナス材料が多い。①S&P=ポルトガルの外貨建てソブリン格付け見通しを「クレジットウォッチネガティブ」に指定、②EU・ECB・IMF公表の報告書=キプロスは経済見通しなど激しいい下振れリスクが残る、③ECB内の専門委員会=2014年に追加の長期資金供給オペ(LTRO)の実施を支持、④サマラス・ギリシャ首相=トロイカ調査団に、寛大な態度で臨むように要請、⑤イタリア政府関係者=構造的赤字解消を、2014年に先送りすることを検討→ FOMCの影に隠れて影響は軽微。
⇒ BOE金融政策委員会議事録公表(9月5日)=現状では一段の刺激策が必要ないと全メンバーが判断→ 力強い発言! GBP高が続く可能性。
⇒ フレアティ・カナダ財務相=カナダドルのパリティ割れ(USDJPY1.0以上)は国内製造業を支援する→ 自国通貨安は大歓迎!
⇒ アボット自由党党首がオーストラリア第28代首相に就任=炭素税と鉱物資源利用税の廃止や法人税率引き下げを公約しながら、年間55億豪ドル規模の育児休業プログラムの財源を確保する必要がある→ スティーブンス豪中銀総裁に追加刺激策を求める可能性が危惧される。
⇒ イングリッシュNZ財務相=「NZDUSDは0.70台後半なら好ましい」、「弱いNZDはNZにとって利益」、「NZ中銀の利上げ予想がNZドル相場に織り込まれている」→ 弱いNZドルを期待しながらも、0.70台後半は許容範囲と、なんと姑息な発言だろう。現状からわずか数百ポイント下の水準がNZD安の許容範囲とは驚き。
⇒ 中国の景気は回復?=中国人民銀行(調査結果では、第4四半期の景況指数36.2%(前期31.3%)から増加し、経済状況が前期より改善するとの予想が増加し、消費者物価指数の上昇予想も増加
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USDJPY、日経株価が強く、株高=円安の方程式が発動、GBPJPYを除き、クロスの円売りも精彩を欠き、USDJPYは、またしても99.00円を割り込み、直近は2度目で、98.80円以下のストップも見え隠れし、いやな雰囲気が漂っているが、動けず。注目のFOMCではQE3縮小はなく、米株上昇=円高、米国との金利差縮小にドル全面安で、98.80円以下のストップを連続トリガーし、一機に98円割れまで下落。一時98.50台まで値を戻しながらも、売りきれなかった参加者の売りが続き、一時97.80円割れまで下落。
EURUSD、独世論調査では、メルケル首相率いる中道右派連合の支持率が野党陣営を下回り、土曜の選挙は不安でならない。EUR売りの材料が散見する中で、FOMCを前に動けない中で、EURGBPの売り方向に一人で気勢をあげており、EURUSDの上値は重い。注目のFOMCでQE3縮小はなく、1.3380→1.3480台へ急伸、終了間際には1.35の大台を達成し、1.3542まで上昇。
AUDUSD、アボット自由党党首がオーストラリア第28代首相に就任。中銀に追加刺激策を求める可能性を危惧、スティーブンス豪中銀総裁との間に隙間風が入り込まなければいいのだが? とりあえず今現在は大枠0.9335~70の狭いレンジで動けず。注目のFOMCでQE3縮小はなく、0.9370台→0.9480、商品相場も大幅上昇、リスクオンの流れに、ついには0.95台を達成し、一時0.9528まで上昇。
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USDJPY-1.20%
EURUSD+1.23%
AUDUSD+1.76%
NZDUSD+1.61%
GBPUSD+1.56%
USDCAD-0.73%
EURJPY+0.24%
GBPJPY+0.28%
AUDJPY+0.53%
NZDJPY+0.37%
CADJPY-0.50%
CHFJPY+0.30%
GOLD+4.12%
WTI+2.47%
DXY-1.23%
VIX-6.47%
ダウ工業平均株価は上昇、15,676.94(+147.21+0.95%)
EURO STOXXは上昇、2,908.92(+17.97+0.62%)
日経平均株価は上昇、14,505.36(+193.69+1.35%)
香港ハンセンは小幅下落、23,117.45(-63.07-0.27%)
上海総合指数は小幅下落、23,117.45(-63.07-0.27%)
豪S&P/ASX200は小幅下落、5238.14 (-13.10-0.25%)
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米国発の材料
◎ FOMC声明=政策金利は0.0~0.25%の据え置きを決定、過去数カ月間の財政引き締めや住宅ローン金利の上昇による景気への影響を理由に、月額850億ドルの資産買い入れペースを維持を発表、年内に縮小する可能性も残す(住宅ローン担保証券(MBS)買い入れプログラム=年間400億ドル、国債買い入れプログラム=450億ドル)、 「資産買い入れペースの縮小には、経済活動、労働市場の改善を見極める必要がある」、資産買い入れ縮小の条件→ 「失業率6.5%、1~2年のインフレ見通しが2.5%、長期インフレ期待が抑制」で変わらず」、 「経済活動は穏やかなペースで拡大」、 「失業率は依然として高止まり」、 「住宅ローン金利は一段と上昇し、財政政策が経済成長を制約」、 「金融状況のひっ迫が続けば経済や労働市場の改善ペースが鈍化する可能性」、 「ジョージ・カンザスシティー連銀総裁はバブル平成リスクに反対票」
◎ バーナンキFRB議長=資産買い入れの縮小をしなかった理由→ 「労働市場は全員が望むような状態から程遠い」、 「最近の借り入れコストの上昇が景気を圧迫させる懸念がある」、「金利は2016年以降段階的に上昇、将来は4%に達成する可能性がある」、 「見通しに確信が持てれば、年内に縮小の可能性」
◎ 経済見通し=成長率予想(6月時点との比較)は下方修正→ 2013年2.3~2.6%→2.0~2.3%、2014年3.0~3.5%→2.9~3.1%、政策金利の引き下げ時期予想→ 12/17名が2015年を予想(市場予想は2014年10月で遅くなる)、 失業率6.5%の基準達成予想→ 2014年
◎ 米8月の住宅着工件数は、集合住宅が大幅に落ち込み、一戸建て住宅は好調、伸び率は共に前月を下回る=前月比0.9%(前回5.7%)、89.1万件(予想92.3万件 前回88.3←89.6万件)、建設許可件数=前月比-3.8%(前回3.9%)、91.8万件(予想95.0万件 前回95.4←94.3万件)
◎ ホワイトハウス当局者=次期FRB議長はイエレン副議長が最有力
欧州発の材料
◎ 独世論調査(独フランクフルター・アルゲマイネ紙のアレンスバッハ世論調査研究所)=メルケル首相率いる中道右派連合の支持率が野党陣営を下回る
◎ S&P=ポルトガルの外貨建てソブリン格付け見通しを「クレジットウォッチネガティブ」に指定、財政健全化プログラムによる経済へのリスクが高まった
◎ EU・ECB・IMF公表の報告書=キプロスは経済見通しなど激しいい下振れリスクが残る
◎ ECB内の専門委員会=2014年に追加の長期資金供給オペ(LTRO)の実施を支持
◎ サマラス・ギリシャ首相=トロイカ調査団に、人員や賃金、社会保障給付のさらなる削減を求めないよう、少し寛大な態度で臨むように要請
◎ イタリア政府関係者=構造的赤字解消を、2014年に先送りすることを検討→ 長引く景気後退が財政を圧迫し、緊縮策をめぐる連立内の対立が相次ぐ中、達成に遅れが生じている
豪州発の材料
◎ アボット自由党党首がオーストラリア第28代首相に就任=「自由党と国民党の連立政権は、労働党政権が導入した、炭素税と鉱物資源利用税の廃止や法人税率引き下げを公約しながら、年間55億豪ドル規模の育児休業プログラムの財源を確保する必要がある」、「公務員1万2000人の削減を公約し、10年後に財政収支をGDP比1%の黒字にする目標を掲げている」
◎ アボット首相は政治的に歳出抑制に縛られ、スティーブンス豪中銀総裁に追加刺激策を求める可能性があり、両者感であきれつが生じかねない
NZ発の材料
◎ イングリッシュNZ財務相=「NZDUSDは0.70台後半なら好ましい」、「弱いNZDはNZにとって利益」、「NZ中銀の利上げ予想がNZドル相場に織り込まれている」
◎ NZ第2四半期の経常収支は、赤字額は前期より大幅拡大したが、予想を下回る=-12.5億NZドル(予想-19億NZドル 前回-4.2億NZドル←-6.63億NZドル)
中国発の材料
◎ 中国人民銀行(調査結果)=第4四半期の景況指数36.2%(前期31.3%)から増加し、経済状況が前期より改善するとの予想が増加し、消費者物価指数の上昇予想も増加
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